喘息の薬「シムビコート」の成分と効果

まず、シムビコートには、2つの主成分が配合されており、1つのお薬で2つの効果を期待することができます。

■ホルモテロールフマル酸塩水和物

こちらは、気管支を拡張する働きをもつβ2刺激薬の成分になります。気管支に存在しているβ2受容体をお薬で刺激することで、気管支を拡げて空気を通りやすくし、咳を抑える働きをもちます。効果は長く続きませんが、今、生じている発作に対して効果があります。

こちらは持続的に作用を示す長時間型のβ2刺激薬になります。

■ブデソニド

こちらは、気管支の炎症をおさえるステロイド薬の成分になります。強い抗炎症作用をもち、吸入を続けることで、喘息の発作を起こりにくくします。主に、発作を予防するお薬になります。

ステロイドというと副作用を心配する方も多いですが、吸入なので直接気道にとどき(局所作用)、飲み薬と比較すると、含まれている量が非常に少ないため、全身への副作用のリスクはほとんどありません。

喘息の薬「シムビコート」の効能効果

添付文書上では、下記2点の記載になります。

◆気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
◆慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

シムビコートは、気管支の炎症を抑える効果と、気管支を拡張させ咳を抑える効果があるため、「気管支喘息」と「慢性閉塞性肺疾患」の治療に利用されます。

気管支拡張薬の副作用!喘息のお薬での注意症状をわかりやすく説明 | EPARKくすりの窓口コラム

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喘息の薬「シムビコート」の副作用・注意点

シムビコートは、稀に副作用がでる可能性があります。ここで挙げているものは一例ですので、いつもと違うような気になる症状が出た場合は、医師や薬剤師に早めに相談するようにしましょう。

主な副作用

副作用としては、

・声がかすれる、喉がイガイガする
・筋けいれん
・手のふるえ
・動悸
・口腔咽頭の不快感
・口腔ガンジタ症(口の中に白いものができる)

などがあります。

その他の副作用

主な副作用の他にも下記の症状が出ることがあります。

■精神神経系症状
しびれ、頭痛等
■口腔・呼吸器症状
味覚症状、肺炎、気管支痙攣
■循環器系症状
頻脈、血圧上昇等
■消化器症状
吐き気等
■その他
過敏症(発疹、かゆみ等)、アナフィラキシー、血清カリウム値の低下等

が見られる場合があります。

副作用を起こさないための注意点

吸入後のうがい

口内炎や、声がかすれるなどの副作用を予防するために、必ず、吸入後はうがいをするようにしましょう。
喉に吸入したお薬が残ってしまうと、副作用の原因となります。

指示された回数・量を守る

喘息の予防薬として、毎日規則的に吸入することで効果が発揮されます。指示された吸入回数、吸入量を守って、使用するようにして下さい。

吸入薬を使いなれない方や使い方で不安がある場合は、薬をもらった薬剤師さんに電話でもいいので相談するのがオススメですよ。

清潔にする

吸入後は、吸入部分をしっかりとふきとり、キャップを閉めて保管するようにしましょう。汚れたり、液体が付着したままにしていると菌が発生する可能性があるので注意しましょう。ただ、水洗いはせず、吸入器内部を濡らさないようにしましょう。

吸っている感じがしない場合

吸っている感じがしないからといって、1回に何回も吸入をしないようにしましょう。

こちらはよくあるケースで、シムビコートは多少苦味がありますが、吸ってしまうとほとんど無味無臭のため、本当に吸えているか不安になります。元々薬剤の量が「微量」なので、それで問題ありません。しっかり吸入できているか心配な方は、薬剤師の方に相談してみましょう。

残回数をチェック

シムビコートには、残回数を示す「カウンター(小窓)」がついています。使用を続けていると赤い印が徐々にみえてきます。「ゼロ」になったらお薬が出ませんので、新しい吸入器を使用するようにしましょう。

お薬が入っているかが気になって、本体を振る方もいますが、たしかに「カサカサ」と音がしますが、それは乾燥剤の音であり、お薬の音ではないので注意して下さい。

シムビコートとパルミコートの違い

容器が同じでよく間違われる、似たような吸入のお薬として、「パルミコート」があります。

シムビコートは説明のとおり、「ホルモテロールフマル酸塩水和物」と「ブデソニド」の2種類の成分が含まれていますが、パルミコートは「プデソニド」のみが含まれています。どちらも喘息や長引いている咳に対して毎日吸入をすることによって発作を予防する効果があります。

シムビコートは、炎症を抑える効果に加え、気道を広げ、呼吸を楽にする効果もあるため「今起こっている発作」にも効果があり、発作発現時に追加して頓用することもできます。一方で、パルミコートは、「今起こっている発作」に対しては効果がないことが特徴になります。

おわりに

シムビコートは、2つの成分を配合し、喘息に優れた効果をもたらします。市販薬では販売しておらず、病院の処方せんがないともらうことができないお薬になります。

咳や喘息は、「少しの咳かな?」と思っていても、やがて喘息の発作がひどくなる場合もあります。この場合、適切なお薬で治療を早めにはじめることが大切ですので、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。