吸入薬とは

吸入薬というのは、読んで字の如く、吸入する薬剤のことです。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんに処方されることが多く、その種類は数えきれないくらいあります。喘息とCOPDに分けて使用される薬剤を記載しました。

どうでしょう、この中にみなさんが使っている吸入薬があるでしょうか。

表. 気管支喘息に使える吸入薬

表. COPDに使える吸入薬

吸入薬で重要なのは、毎日吸うもの(長期管理薬)と発作時に吸うもの(発作時治療薬)の2タイプあることです。私たち医療従事者としても頻繁に発作を起こされては困りますので、毎日吸う薬の方が100倍大事だと思っています。

吸入薬は正しく使えていますか?

薬局では、処方時に必ず吸入指導をしてもらいますが、毎日その手技をチェックしてくれるわけではありません。そのため、患者さんも次第に吸入が下手になっていき、結局間違った吸い方をしている人も多い。患者さんの吸入手技について調べた研究では、半数以上の患者さんが誤った吸入方法であると報告されています1),2)
しかし、受診時には「大丈夫です、毎日正しく吸えています」と答える人が多い。なぜなら、患者さんは自分が誤った方法で吸入していると自覚していないからです。そのため、患者さんの「正しく吸えています」という言葉はちょっと信頼性に乏しい3)
どういう間違いが多いのか、私なりの意見を書かせていただきます。一番多いのは、息止めができていないことです。
多くの吸入薬は、吸ったあとに3~5秒程度息止めをすることが望ましいのですが、患者さんは吸ったらハイおしまい、とすぐに息を吐いてしまうのです。なぜ息止めをするかというと、吸入薬というのは吸った後に肺の中にじわじわと広がっていくのに時間がかかるからです。息止めをしている間に、肺のすみずみに吸入薬が浸透しているのです。

また、吸入のタイミングがズレているケースも多いです。これはスプレータイプのpMDIという吸入薬に多いです。缶を押してプシュっと薬剤が噴霧される、あの薬です。プシュっとスプレーが出るときにタイミングを合わせて吸入する必要性があるのですが、なかなかタイミングが合わず、薬液が口の粘膜にくっついてしまい肺の中に届いていないことがあります。

予防策として、薬局の吸入指導だけでなくYouTubeなどの動画サイトで吸入手技を確認することが重要です。みなさんの持っている吸入薬を動画検索すれば、必ず正しい吸入方法の動画が見つかるはずです。

まとめ

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