今回は、よく勘違いされていることを中心に、目薬のさし方についてまとめてみます。

目薬は1回1滴で大丈夫

目薬をさす時、しっかり効果を出そうとして一度に何滴もさしていませんか?

実はそれ、間違いです。

目薬は一度に2滴以上さしても意味がありません。2滴以上さしていると、目薬を無駄に消費してしまいますし、目の周りのかぶれの原因になってしまう可能性もあるんです。

人間の目の中に保持できる液体の量はおよそ30μLくらいと言われています。
それに対して、目薬はだいたい1滴が50μLになるように作られています。
つまり、人間の目の中には目薬1滴分が入りきらないんです。
なので、1滴目がちゃんと入っていれば、2滴目以降はさしてもどんどん溢れていくばっかりです。いっぱいさしても効果が増えるなんて事はなく、さした分だけ目薬が捨てられる、非常にもったいない状態になってしまいます。

溢れた目薬はきちんと拭き取りましょう

また、溢れた目薬は本来効果を発揮する部分でなく、目の周りの皮膚に染み込んでいく可能性もあります。
そうなると目の周りのかぶれの原因になってしまう可能性もあります。ですから、溢れてしまった分はきちんとふき取るようにしましょう。

という事で、何か理由がない限り、目薬は1回1滴で大丈夫って事ですね。

目薬をさす順番ってあるの?

複数の目薬を一緒にさすことってありますよね。

病院で同時に処方された場合、医師や薬剤師から特に何も言われていなければそこまで気にしなくてもいいのですが、目薬の効果を十分発揮するためには、順番を工夫した方がいいと言われています。

ここでは、簡単にまとめておきます。
使う前によく振るように説明される濁った目薬(懸濁性点眼液)は後。
目の中に長期間留まるように工夫されている目薬(ゲル化点眼液)は最後です。
そのほかの目薬 → 懸濁性点眼液 → ゲル化点眼液
の順番ですね。

これについては、竹中先生の記事が詳しいので是非参考にしてください。
https://column.kusurinomadoguchi.com/articles/G7qj0

目薬と目薬の間隔は5分以上あけましょう

忙しいからと言って、二種類以上の目薬を連続でさしていませんか?

上の内容を読めばわかりますよね。
もちろん、そんな事をしてはいけません。

二種類の目薬を1分以内に連続でさした場合、先にさした方の目薬の効果が落ちてしまう事がわかっています。つまり、先にさした方の目薬が溢れてしまって効果が出ないってわけですね。
二種類の目薬を続けて使用する場合、先に片方の目薬をさして5分以上経過してからもう片方の目薬をさすようにしてください。

5分間あれば、先にさした目薬は十分に吸収されています。

種類によっては10分以上の間隔で

目薬の種類によっては10分以上と言われることもあります。

どういう目薬かというと、上にもあげた、ゲル化して目の中に留まるように工夫が加えられている目薬(ゲル化点眼液)です。

代表的なものをあげると、
 ・チモプトールXE点眼液(涙液中の成分と反応してゲル化)
 ・リズモンTG点眼液(体温に反応してゲル化)
 ・ミケランLA点眼液(点眼液自体が元々止まりやすいように工夫されている)
があります。

ということで、目薬を複数使う場合は、目薬をさす度に5分以上あけること。
ゲル化点眼液については、最後に、一つ前の目薬より10分以上あけて使うようにしてくださいね。

目薬をさした後に目をパチパチ・・・はダメ!

目薬をさしたら瞼をパチパチとまばたき。
こうすると、目薬が全体に染み渡る・・・ってことはないです。
目薬をさした後、目をパチパチするのは、逆に目薬をさした後にしてはいけないことなんです。

目は鼻涙管という管を通じて鼻や喉と繋がっています。
通常、目にたまりすぎた涙(涙液)を排出するためのものなのですが、さした後の目薬も一緒に流されます。
目をぱちぱちとまばたきすると、涙液や目薬はどんどん鼻涙管の方に流れていってしまします。
つまり、全体に染み渡るどころか、どんどん捨ててしまっているってわけですね。

鼻涙管の方に目薬が流れることで困るのは、せっかくさした目薬の効果が十分に発揮されないってことだけではありません。
鼻涙管を通って喉に落ちることで、苦味のある目薬だと、口の中が苦くなってしまうことがあります。

もっと深刻なのは、本来、目にだけで効果を発揮して欲しい目薬が、全身に対して効果を発揮してしまう可能性があるということです。

目薬をさした後は?

じゃあ、どうするのが一番いいのでしょうか?
目薬をさした後は、軽く目を閉じ、そのまま1分間程度でいいので指で軽く目頭を押さえてください。
そうすることで、目薬が目から溢れたり、鼻涙管を通じて流れ出てしまうのを防ぎ、目の中で十分に効果を発揮させることができます。
実際に、これをしてもらうことで、効き目がイマイチだった目薬の効果が出てきたり、点眼後の口の中の苦味がなくなったり、目薬による全身性の副作用が軽減されたケースがあります。
ぜひ、試してみてください。

ただし、強く目を閉じたり、強く抑えると溢れてしまうので逆効果です。
気をつけてくださいね。

目薬を上手にさすコツ

目薬をさす際の注意として、目薬の先端が目やまつげに付かないようにすることです。

上手にさしているつもりでも、まつ毛に当たっちゃってることが結構あるんですよね。
目やまつ毛に目薬の先端が触れることで、目薬の中に雑菌が入ってしまい、繁殖させてしまう可能性があります。目薬を人に貸してはいけないっていうのは、これが一つの理由でもあります。

そう言われても、目薬をさすのはなかなか難しくて、どうしても目薬を持つ手がフラフラしちゃうって方も少なくないと思います。
そんな場合に、目薬をさす手を固定するちょっとしたコツがあります。
目薬をさす方の目を、目薬を持っていない方の手の指で広げると思います。

目薬を持っている手や手首を、目薬を持っていない方の手のどこかに当てながら目薬をさすと、うまく固定してさすことができます。

目薬は使用期限内に使い切ればいい?

ほとんどの目薬は容器に使用期限が書かれていますね。

その期限以内であれば使っていても大丈夫・・・。
じゃありません!

多くの目薬は開封後一ヶ月が期限となっています。

光を避けて保管する、冷蔵庫に保管するなど、目薬ごとの保管のルールを守った上で、一ヶ月以内に使い切ってくださいね。一ヶ月経過していなくても、目薬の中に何か浮いていたり、色が変わっていたりすれば、もちろん使用をやめてください。

冷蔵庫で保存すれば大丈夫!?

たまに、冷蔵庫に保管しなくてもいい目薬を冷蔵庫に保管すれば一ヶ月以上持つんじゃないかって聞かれることがありますが・・・、もちろんダメです。
冷蔵庫に入れても開封後の期限は一ヶ月です。
さらに、冷蔵保存することで、溶けている成分が析出して効果が下がってしまう目薬もあるので、室温保存のものを安易に冷蔵庫に保管するのはやめてくださいね。

期限が一ヶ月より短い目薬

期限が一ヶ月より短い目薬もあります。

それは、使用開始直前に、溶液に成分を溶かしてから使用する目薬です。
多くの場合が、液体に溶けた状態では成分が不安定なため、使用開始直前に溶かしてから使用するように作られています。

代表的なのもとして、
 ・エコリシン点眼液
 ・ベストロン点眼用
 ・カタリン点眼液
 ・タチオン点眼液
が有ります。

まとめ

いかがでしたか?

普段、何気に使っている目薬ですが、いろいろと使い方のポイントがあることが伝わったのであれば幸いです。
目薬も薬の一つです。
正しい使い方を身につけて、効果を十分発揮できるようにしてもらえればと思います。