目次

・水虫とは?
 感染経路
・水虫の症状は?
・こんな水虫の症状は早めの医療機関受診が大切
・水虫に効果が期待できる市販薬の代表例
 ラノコナゾール
 塩酸テルビナフィン
 塩酸ブテナフィン
・病院で処方される薬剤
・おわりに



水虫とは?

水虫とは、カビ(真菌)の一種である白癬菌(はくせんきん)が皮膚に寄生することで起こる感染症です。

正式には、足に感染した場合は「足白癬(あしはくせん)」、爪に感染した場合は「爪白癬(つめはくせん)」、手に感染すると「手白癬(てはくせん)」などとよばれます。俗語で色々な呼び方があり、足白癬(みずむし)、体部白癬(たむし)、頭部白癬(しらくも)、股部白癬(いんきんたむし)などと呼ばれることもあります。全身の皮膚のどこにでも感染することがある、やっかいなカビなのです。
高温多湿の状態が菌にとって増殖しやすい状態であるため、一般的には梅雨から夏にかけて感染しがちです。

1度水虫になると、治療をしっかりと行わないと治りません。

感染経路

感染経路としては、空気感染はせず、白癬菌に感染した角質に触れたり、直接、白癬菌と接触することにより感染します。通常は、白癬菌が皮膚についたからといってすぐに感染するわけではなく、1日以内に洗い流せば、感染は防ぐことができます。

靴やブーツなど通気性が悪く、高温多湿の状態や衛生面が悪い状況が続くと、水虫は起こりやすくなります。予防には、清潔な環境を保つことがとても大切になります。

夫婦間では感染しにくいものの、親子で感染しやすいしやすいことが分かっています。

水虫の症状は?

水虫の症状は長い期間を過ぎて少しずつ進行し、やがて自覚症状がでてきます。
かゆみを伴うことが多くありますが、かゆみがないこともあります。かゆみ、水ぶくれ、皮がむける、皮膚が硬くなるなどの症状がありますが、主に、水虫には3つのタイプと爪白癬(つめはくせん)の症状があります。

趾間(しかん)型

足の指と指の間が、白くふやけてじゅくじゅくしたり、赤くただれる。

小水疱型(汗疱型)

足の裏や足の側面に小さな水疱ができ、皮がむけ、赤みが出る。

角質増殖型(角化型)

足の裏、かかとの角質が厚く硬くなり、ひび割れを起こす。

爪白癬(つめはくせん)

白癬菌が爪に広がると、爪白癬(つめはくせん)になり、爪の先が厚くなり、白く濁ったり、爪がもろくなったりするなどの症状が出ます。



こんな水虫の症状は早めの医療機関受診が大切

水虫と思われる症状が出ている場合は、必ず皮膚科を受診しましょう。多くの水虫の市販薬が販売されていますが、水虫の症状によっては、効果が期待できなかったり、よりひどくなる場合がありますので、早めに医療機関を受診することが大切になります。また、水虫以外にも、異汗性湿疹や掌蹠膿疱症でも似たような症状が出ますので、安易に水虫と診断しないことが重要です。

●初めての症状、水虫かどうかが分からない
 →検査を受け、原因を特定することがまずは大切です。
●水虫が広範囲にわたっている、症状がひどい
 →直ぐに、専門的な治療が必要です。
●爪白癬(つめはくせん)の症状がみられる
 →市販薬は適さないため、飲み薬による治療が必要です。
●糖尿病の治療中、また免疫抑制剤等を服用している
 →水虫になりやすく、症状が悪化する可能性があります。

水虫に効果が期待できる市販薬の代表例

水虫の治療は、基本的に軟膏と内服の2種類あります。軟膏の概要だけだと症状の悪化をきたしやすいこともあり、確実に治療効果をもたらしたい場合には経口抗真菌薬を併用します。しかし、市販のお薬には抗真菌薬の内服薬がありませんので、外用薬のみで治療することになるかもしれません。 間違った治療をしないためにも、「水虫だと思ったら皮膚科を受診する」このことを忘れてはいけません。

水虫の市販薬では、塗り薬がメインで、タイプとしては、軟膏、クリーム剤、スプレー剤、液剤などがあります。高い効果が期待できる市販薬としては、病院で処方されるお薬にも含まれている成分を含む市販薬(※スイッチOTC)があります。上述のように内服抗真菌薬が併用できる状態の方が白癬の治療は簡単なのですが、市販の薬局に行かれる方の多くは、外用薬のみで治してしまいたいと考えているようです。

医療用成分からスイッチした水虫の薬の成分“3つ”と、その成分を含む代表的な市販薬をご紹介します。どの成分も、同程度の高い効果が期待できます。
迷ったら、これらの成分を含む市販薬を選びましょう。

※スイッチOTCとは・・・医師の判断で処方箋がないと服用できなかった医療用医薬品の成分が、市販薬として販売することが許可され、薬局・ドラッグストアなどで購入できるようになった市販薬のことを意味します。代表的なスイッチOTCでは、「ロキソニン」や「アレグラ」があります。

ラノコナゾール

こちらの成分は、医療用の抗真菌薬である「アスタット」に含まれる成分であり、2006年より市販薬としても販売が認められました。“イミダール系”とよばれるタイプの抗真菌薬で、高い殺菌力と幅広く菌に効き、医療の現場でも広く使われるお薬になります。現在販売が認められている市販薬の中では、殺菌力がより強いタイプのお薬です。1日1回の使用で効果を発揮します。

商品例

・ピロエースZ 第2類医薬品 / 第一三共ヘルスケア
・フットガンコーワ 第2類医薬品 /  興和
など

塩酸テルビナフィン

こちらの成分は、医療用の抗真菌薬である「ラミシール」に含まれる成分であり、2002年より市販薬としても販売が認められました。“アリルアミン系”とよばれるタイプの抗真菌薬になります。特に、白癬菌に対しての殺菌作用が強いとされています。こちらも水虫の治療では、処方されることが多く、よくご存知の方も多いお薬の成分になります。1日1回の使用で効果を発揮します。

商品例

・ラミシール 第2類医薬品 / グラクソ・スミスクライン・CHJ
・ダマリングランデ 第2類医薬品 /  大正製薬
・キュータップ 第2類医薬品 / 新新薬品工業
・バリアクト 第2類医薬品 / ゼリア新薬工業
・フットラック 第2類医薬品 / 山崎帝国堂
など

塩酸ブテナフィン

こちらの成分は、医療用の抗真菌薬である「メンタックス」「ボレー」に含まれる成分であり、2002年より市販薬としても販売が認められました。“ベンジルアミン系”とよばれるタイプの抗真菌薬になります。殺菌作用は、塩酸テルビナフィンと同程度になります。水虫には関係しませんが、ガンジダの菌には作用が弱く、ガンジダ症には使用しません。こちらも、水虫の治療では、一般的に処方されるお薬になります。1日1回の使用で効果を発揮します。

商品例

・ブテナロック 第2類医薬品 / 久光製薬
・パルグラン 第2類医薬品 / 協和薬品工業
・ラマストン 第2類医薬品 / 佐藤製薬
など



病院で処方される薬剤

これまで市販薬の代表例を説明してまいりましたが、やはりしっかり病院の皮膚科で診察してもらってしっかり治したいと思われる方は、皮膚科で白癬の診断を受けて下さい。市販の薬剤だと外用薬のみで治療しなければなりませんが、皮膚科の場合とくに爪白癬のような重症例にはまず内服薬を使わなければなりません。「爪の水虫だ」と安易に自己診断して、効果のない軟膏を塗り続けるようなことがないようにしましょう。

軟膏

・ルリコンクリーム(ルリコナゾール)
・ゼフナートクリーム(リラナフタート) 
・メンタックスクリーム(ブテナフィン)
・ペキロンクリーム(アモロルフィン)

液剤

・ルリコン液(ルリコナゾール)
・ラミシール液/スプレー(テルビナフィン)
・メンタックス液/スプレー(ブテナフィン)

とりわけ浸軟を伴う趾間型足白癬に対して

・アトラント軟膏(ネチコナゾール) 
・アスタット軟膏(ラノコナゾール)

おわりに

今回は、水虫の症状についてと、水虫に効果のある市販薬の選び方について説明させていただきました。参考になりましたでしょうか?
繰り返しますが、重要なのは安易に自己診断で市販の治療薬を始めないことです。内服の抗真菌薬が必要なケースもありますので、早めに皮膚科の先生に診ていただくのがベストでしょう。