1. 当コラムに掲載されている情報については、原則として薬剤師、医師その他の医療及び健康管理関連の資格を持った方(以下「薬剤師等」といいます)による助言、評価等を掲載しております。当社自身でも掲載内容に不適切な表記がないか、細心の注意を払って確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。あくまで、読者皆様ご自身のご判断にてお読み頂き、ご参考にして頂ければと存じます。
2. 当コラムにおける一般医薬品に関する情報は、読者、消費者の方々に適切な商品選択をして頂くことを目的に、薬剤師等に対して当社より課題、テーマを提示の上、執筆を依頼しております。主眼は、商品より成分であり、特定の商品に関する執筆を依頼しているわけではなく、また特定の医薬品製造事業者等(以下「メーカー等」といいます)からの販売又は紹介に関する対価が発生するものではありません。
3. 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。当社は、掲載されている情報を予告なしに変更、更新する場合があります。
4. 当コラムに記載された商品又はサービスの名称は、当該商品又はサービスの提供者又は権利者等の商標又は登録商標です。
5. 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は、一切の責任を負うものではありません。
全部見る
1.β遮断薬にはどんなお薬があるの?
まずは、どんなお薬があるのか、確認してみましょう!
※ここでは商品名を「新薬(先発医薬品)」の名称で記述していますが、昨今、多くのジェネリック医薬品が出ているため、名称が様々あります。この一覧に該当医薬品がない場合や、ご不明な場合は、薬剤師に相談してみましょう。
一般名(成分名) 商品名
プロプラノロール塩酸塩 インデラル®
カルテオロール塩酸塩 ミケラン®
セリプロロール塩酸塩 セレクトール®
ベタキソロール塩酸塩 ケルロング®
メトプロロール酒石酸塩 セロケン®
ビソプロロールフマル酸塩 メインテート®
2. β遮断薬はどのように体の中ではたらいて、血圧を下げるの?
(1)体のはたらきを調整する交感神経とは??
運動しているときに、心臓の拍動数がはやくなったり、呼吸が激しくなったり、汗がでたりしますよね。逆に寝ているときは、呼吸数が少なく、心臓の拍動数も少なくなります。これは、体の機能のはたらきをコントロールする自律神経という神経のはたらきによるものになります。運動など、体が活発に活動した時にはたらく神経が「交感神経」になります。
(2)β受容体の役割
交感神経を興奮させる神経伝達物質として、「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」があります。これらの伝達物質が受容体に作用することで、運動時のような興奮状態になります。この受容体の1つに「β受容体」があります。β受容体は、心臓、血管、腎臓、気道など体のいろいろなところに存在し、体のはたらきを調整しています。
(3)β遮断薬登場!心臓を休ませ、血圧を下げる
β遮断薬は、主に心臓にあるβ受容体に選択的にはたらきます。β受容体にはたらくと、交感神経の興奮をおさえることにより、血液を体中に送り出している心臓の心拍出量を減らし、収縮力を弱めます。その結果、血圧が下がります。またβ遮断薬の中でもいろいろな種類があり、それによって効果や副作用も異なります。心筋梗塞や心不全の予後の改善として有効なお薬もあります。
3. β遮断薬はどんな副作用があるの?
β遮断薬の種類によっても様々ですが、主な副作用は、「徐脈、めまい、ふらつき、倦怠感」などがあります。ここに記した副作用がすべてではないので、気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に必ず相談しましょう。
4. β遮断薬を服用する際の注意点
<ぜんそくをお持ちの方>
お薬によって気管を狭くする作用があり、ぜんそくを悪化させる可能性があるので注意が必要です。
かかりつけの医師、薬剤師に相談しましょう。
今すぐ飲み合わせを確認するには?
EPARKお薬手帳 [PR]
今すぐ飲み合わせを確認したい方は、EPARKお薬手帳アプリがおすすめ。
病院で処方されたまたはご自身で購入した、今服用しているお薬と市販薬のチェックが可能!
他にもお薬と食品の飲み合わせもチェックできます。
アプリに今まで服用していたお薬や服用中のお薬をまとめて登録しておくことで、いつも簡単に飲み合わせチェックができるため、登録しておきましょう
\ 30秒で完了! /
さっそくチェックする
5. おわりに
高血圧のお薬の1つであるβ遮断薬について、どのように体の中で作用しているのか分かりましたでしょうか?おさらいしますと、体が活発に活動したときにはたらく神経が交感神経になります。β遮断薬は、主に心臓のβ受容体に作用し、交感神経のはたらきをおさえることで、心臓の拍動を抑え、血圧を下げます。交感神経の受容体には、β受容体の他に、「α(アルファ)受容体」も存在します。