目次
足のしもやけに効く市販薬によく含まれている成分
しもやけのかゆみを、おさえるのはもちろん、薬がかゆみの原因に作用すれば、早く楽になります。ですから、かゆみをおさえながら原因も治してくれる薬を、選ぶことがポイントです。
①:かゆみ止め成分
しもやけのつらいのは、とにかくかゆいことではないでしょうか?かゆみに効果を発揮するのが、「ジフェンヒドラミン」や「クロタミトン」などのかゆみ止め成分です。「ジフェンヒドラミン」はヒスタミンという、かゆみの原因となる物質に作用して、つらいかゆみ症状に効果を発揮します。また「クロタミトン」は医療用でもかゆみに対して日常的に処方されている薬で「オイラックス」という名称で、よく耳にする成分です。かゆみ止め成分というと眠気を心配される方がいらっしゃるのですが、塗り薬なら、ほとんど問題となりません。②:保湿
しもやけは血液の循環が悪くなっていることが原因でおきる症状です。そこで保湿剤を使って足のマッサージをすれば、血流が改善されるので、しもやけが治癒しやすくなります。保湿成分のおすすめは「ヘパリン類似物質」です。ヘパリン類似物質は強い保水性を持ち、皮膚の角質層に浸透して、保湿効果を発揮します。医療用でも「ヒルドイド」の商品名で処方されており、小さい子どもから高齢者まで幅広い方に使用されています。③:生薬
足が冷え切っていて、しもやけが治らないという方には、生薬成分もおすすめです。「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)」という漢方は手足の冷えがひどい方に効果的で、しもやけに適応を持つ珍しい漢方薬です。配合されている「呉茱萸(ゴシュユ)」や「細辛(サイシン)」といった生薬が身体を内部から温めて、しもやけを改善します。「生姜(ショウキョウ)」も身体を温める食品として有名ですね。
足のしもやけを緩和できる市販薬の選び方・ポイント

次に足のしもやけに効果のある市販薬を選ぶ際に役立つポイントを3つ解説します。ポイントは「かゆみや炎症への効果」「保湿効果」「飲み薬」です。ご自身で、優先したいポイントを見つけてください。
ポイント①:かゆみや炎症への効果を重視する
しもやけは、かゆいものです。無意識に、かきむしって湿疹や炎症をおこしてしまっては大変です。しもやけによるかゆみや炎症をしっかりおさえたいなら、かゆみ止め成分である「ジフェンヒドラミン」や「クロタミトン」、抗炎症成分である「グリチルレチン酸」を配合する市販薬を使うとよいでしょう。また冷感成分である「dl-カンフル」も、かゆみを感じにくくなるので、おすすめです。ポイント②:保湿効果を重視する
血液の循環が悪くなっている気がする方や、肌の乾燥が気になるという方は保湿成分を重視するとよいでしょう。成分のところで説明した「ヘパリン類似物質」は保湿作用が高く、おすすめの成分です。しかし、やや高価な点が気になる方や、安価なものから試してみたいという方は「白色ワセリン」を試してみてもよいでしょう。ポイント③:飲み薬を重視する
「手軽に飲み薬で解決したい」という方には成分のところで解説した「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)」や「トコフェロール酢酸エステル」を含む内服薬がおすすめです。「トコフェロール酢酸エステル」はビタミンEのことで、血液の循環をよくしてくれます。末端まで血液が送られやすくなるので、冷え性にも効果的です。普段から手足が冷えて困っているという方にも、おすすめの商品です。【厳選】足のしもやけを緩和するのにおすすめの市販薬 9選
ここまでに説明した3つのポイントをもとに、具体的な商品をご紹介します。ご自身の希望にあった商品を選んでください。
ポイント①:かゆみや炎症に効果のある市販薬 3選
まず、かゆみ止め成分や抗炎症成分を配合する薬をご紹介します。「しもやけのかゆみがつらい」という方は、こちらから選んでください。
こんな方に
すぐに症状を抑えたい方に
トウガラシチンキが血流を改善する
血流改善成分である「トウガラシエキス」や「トコフェロール酢酸エステル」がしもやけに効果を発揮します。また「クロタミトン」や「リドカイン」といったかゆみ止め成分がつらいかゆみ症状を速やかに軽減します。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中: トウガラシチンキ 0.5g トコフェロール酢酸エステル 1.0g dl-カンフル 2.5g クロタミトン 5.0g リドカイン 1.0g |
効果・効能 | しもやけ、ひび、あかぎれ |
用法・用量 | 1日数回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗り薬(軟膏) |
妊娠中・授乳中の使用 | 記載なし |
使用が可能な年齢 | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | 〇 |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
しもやけをしっかり治したい方に
かゆみが気になる方に
乾燥するこれからの季節に大活躍
4つの有効成分がしもやけに効果を示します。特に症状がひどいときはたっぷり使ってマッサージをすると効果的です。しもやけが治っても全身に使えるため、乾燥しやすい冬に重宝します。
分類 | 指定医薬部外品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | トコフェロール酢酸エステル 2mg グリチルレチン酸 2mg dl-カンフル 8mg グリセリン 0.4g |
効果・効能 | ひび、あかぎれ、しもやけ |
用法・用量 | 1日数回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗り薬(クリーム) |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | お子様に使用させる場合には、保護者の指導監督のもとに使用させてください。 |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | 〇 |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |

東海エリアの方は取扱い店あり 近隣の取り扱い店舗を探す 950.0円/1個あたり950.0円
この商品の最安値はこちら! Yahoo!ショッピングで見る 748円 +送料別
こんな方に
乾燥とかゆみどちらも治したい方に
しっかり保湿しながらかゆみにも効く
「ヘパリン類似物質」を含むためしっかり保湿作用もあり、「ジフェンヒドラミン」や「クロタミトン」などのかゆみ止め成分が配合されており、かゆみにも効果を発揮します。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ヘパリン類似物質 0.3% パンテノール 1%、 ジフェンヒドラミン 1% クロタミトン 5% |
効果・効能 | かゆみを伴う乾燥性皮ふ(老人・成人の乾皮症、小児の乾燥性皮ふ) |
用法・用量 | 1日1~数回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗り薬 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 小児に使用させる場合には保護者の指導監督のもとに使用させてください。 |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |
ポイント②:保湿成分を含む市販薬 3選
次に保湿成分を含む市販薬をご紹介します。しっかり保湿したい方は「ヘパリン類似物質」を、安価な保湿剤を探している方は「白色ワセリン」を使ってください。
こんな方に
安価に済ませたい方に
肌が弱い方に
患部を保護して保湿する
白色ワセリンが、肌の表面を覆うことで皮膚が保湿されます。刺激性が少ないため肌の弱い方におすすめです。ベタつきは気になりますが、安価に購入できるのも良いですね。
分類 | 第3類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 1g中: 日局白色ワセリン 1g |
効果・効能 | 手足のヒビ、アカギレ、皮ふのあれ、その他皮ふの保護 |
用法・用量 | そのまま患部にうすく塗ってください |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗り薬(軟膏) |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 赤ちゃんからでも使用できます |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
肌が乾燥している方に
医療用のビーソフテンで効果があった方に
「ヘパリン類似物質」が高い保湿作用を発揮
高い保湿作用のある「ヘパリン類似物質」が冬の乾燥に対して効果を発揮します。医療用でも処方される薬のためご存知の方も多いのではないでしょうか。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中: ヘパリン類似物質 0.3g |
効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、きず・火傷あとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、打身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
用法・用量 | 1日1~数回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗り薬(クリーム) |
妊娠中・授乳中の使用 | 記載なし |
使用が可能な年齢 | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |

東海エリアの方は取扱い店あり 近隣の取り扱い店舗を探す 1,476.0円/1個あたり1,476.0円
この商品の最安値はこちら! Yahoo!ショッピングで見る 1,070円 +送料別
こんな方に
肌が乾燥している方に
化粧水のようなローションタイプの保湿剤を探している方に
ローションタイプでさらっと塗れる
有効成分の「ヘパリン類似物質」が高い保水力を持ち、肌にうるおいを与えます。化粧水のようなさらったした使用感のため、軟膏やクリームのようなベタつきが苦手な方におすすめ。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中: ヘパリン類似物質 0.3g |
効果・効能 | 手指の荒れ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、 小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、きず・やけどのあとの皮ふのしこり・ つっぱり(顔面を除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
用法・用量 | 1日1~数回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗り薬(ローション) |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもとに使用させてください。 |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |
ポイント③:しもやけに効果のある内服の市販薬 3選
最後にしもやけに効果のある飲み薬をご紹介します。どの薬も悪くなっている血液循環をよくする薬です。ご自身にあった薬を選んでください。
こんな方に
飲み薬で解決したい方に
血流を改善するビタミンE製剤
食事からでは摂取しにくいα型のビタミンEを配合しており、血流を改善することで症状を改善します。ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、食後に服用することでしっかり効果を発揮します。
分類 | 第3類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 3カプセル中: d-a-トコフェロール(天然ビタミンE) 300㎎ |
効果・効能 | 末梢血行障害による次の諸症状の緩和: 肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷え、しもやけ 更年期における次の諸症状の緩和: 肩・首すじのこり、冷え、手足のしびれ、のぼせ 月経不順 次の場合のビタミンEの補給:老年期 |
用法・用量 | 1回1カプセル 1日3回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | カプセル |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |

東海エリアの方は取扱い店あり 近隣の取り扱い店舗を探す 2,852.0円/1個あたり2,852.0円
この商品の最安値はこちら! Yahoo!ショッピングで見る 2,513円 +送料別
こんな方に
飲み薬で解決したい方に
子供でも飲める薬を探している方に
子どもでも飲めるビタミン剤
有効成分の「酢酸d-α-トコフェロール」が血流を改善し、冷えやしもやけの症状を治します。また7歳以上から使用でき、粉薬なので小さい子どもでも服用できる点がおすすめです。
分類 | 第3類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 3包中: 酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE) 300㎎ アスコルビン酸(ビタミンC) 1000㎎ リボフラビン酪酸エステル(ビタミンB2酪酸エステル) 12㎎ |
効果・効能 | ●末梢血行障害による次の諸症状の緩和 肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷え、しもやけ ●次の諸症状の緩和 しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着 ●次の場合の出血予防 歯ぐきからの出血、鼻出血 ●次の場合のビタミンECの補給 病中病後の体力低下時、老年期、肉体疲労時 |
用法・用量 | 成人(15歳以上) 1回1包 1~3回 11歳以上15歳未満 1回2/3包 1~3回 7歳以上11歳未満 1回1/2包 1~3回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 粉薬 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 7歳以上 |
薬の風味 | 芳香があり、酸味とわずかに甘味のある黄色の顆粒剤 |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
冷えがひどい方に
冷えが気になる方にこの漢方
しもやけに適応をもつ数少ない漢方です。当帰四逆加呉茱萸生姜湯が手足の血管の血流を改善し、冷えやしもやけの症状に効果を発揮します。錠剤タイプなので、飲みやすい点もおすすめです。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 12錠中: 当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス粉末(トウキ・ケイヒ・シャクヤク・ モクツウ各1.5g、サイシン・カンゾウ・ゴシュユ各1.0g、タイソウ2.5g、 ショウキョウ0.5gより抽出。)・・・2,500㎎ |
効果・効能 | 体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くな りやすいものの次の諸症:冷え症、しもやけ、頭痛、下腹部痛、腰痛、下痢、月経痛 |
用法・用量 | 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。 成人(15才以上) 1回4錠 1日3回 15才未満7才以上 1回3錠 1日3回 7才未満5才以上 1回2錠 1日3回 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦又は妊娠していると思われる人:医師、薬剤師又は登録販売者に相談する |
使用が可能な年齢 | 7歳以上 |
薬の風味 | 記載なし |
スーッとする成分の有無 | × |
眠くなる成分の有無 | × |
胃に優しい成分の有無 | × |
商品比較表
市販薬を使用するときのポイントや注意点について

市販薬といっても、副作用はありますので、注意が必要です。また薬の効果は、正しく薬を使ってこそのものです。今回ご紹介した市販薬を正しく使うためのポイントについてお伝えします。
使用するときのポイント・副作用はあるの?
塗り薬はマッサージをするように塗れば、血流を改善する効果を期待できます。腫れがあったり痛みがひどかったりしなければ、しもやけをしっかりマッサージしましょう。一般的な塗り薬の副作用として、接触性皮膚炎があげられます。塗った後に、かゆみがひどくなる、赤みが増すなどの症状があれば使用を中止してください。
飲み薬は用法を守って服用し、胃部不快感など気になる症状があれば服用を中止しましょう。
こんなときは病院へ
・成人になって初めてしもやけの症状が出た
・皮膚の色が紫や青白くなっている
・春になって暖かくなっても良くならない
・治療しても改善しない
こういった症状の方はエリテマトーデスの疑いがあります。他の病気の可能性もあるので、素人判断はせず、医療機関を受診してください。
『足のしもやけ』に関するQ&A

市販薬であっても薬を使うとなれば、さまざまな疑問や不安があるかと思います。よくある質問にいくつかご回答しますので、ぜひ参考にしてください。





かゆみ止め成分などを配合している塗り薬は、かゆみや痛みが気になるときに塗ってください。薬の説明文書の使用回数の注意書きを守って使用しましょう。回数の記載がない場合には、目安として、1日5~6回までを上限として使用するとよいでしょう。

まとめ

足のしもやけはつらい症状ですが、市販薬をうまく使うことでかゆみや痛みをやわらげることができます。
ぜひ今回の記事でご紹介したポイントを押さえて薬を選んでみてください。持病があるなど不安なことがあれば、近くの薬局やドラッグストアで薬剤師や登録販売者に質問した上で使ってください。お大事にしてください。
※掲載内容は執筆時点での情報です。