目次
イソジンとアズノールの作用の違い
実は同じうがい薬でも、成分が違い、作用の仕方が異なります。医療用医薬品であるイソジンガーグル液とアズノールうがい液について説明していきます。
イソジンガーグル液(ポピドンヨード)
イソジンガーグル液の成分は「ポピヨンヨード」です。
ポピドンヨードはヨウ素を酸化させた成分で、ヨウ素を緩やかに遊離することで殺菌消毒作用を示します。ポピドンヨードはうがい薬としてだけではなく、手指の殺菌や傷の消毒薬としても殺菌力の高さと安全性の面で、幅広く使用されている成分です。
様々な細菌に対して殺菌効果があることに加え、ウイルスに対しても不活化させる(本来の働きを失わせる)効果が期待できます。
<効能・効果>
咽頭炎、扁桃炎、口内炎、抜歯創を含む口腔創傷の感染予防、口腔内の消毒
アズノールうがい液(アズレンスルホン酸ナトリウム)
アズノールうがい液の成分は「アズレンスルホン酸ナトリウム」です。
アズレンスルホン酸ナトリウムは抗炎症(炎症を鎮める)効果があり、腫れや痛みなどを和らげる作用があります。のどや口内に炎症を起こしている場合などに用いられます。
また、アズレンとよばれる成分は軟膏の塗り薬としても薬があり、抗炎症作用により患部の炎症を和らげ、傷の治りを良くする効果があります。
副作用の心配はほとんどありません。
<効能・効果>
咽頭炎、扁桃炎、口内炎、急性歯肉炎、舌炎、口腔創傷
作用の違いまとめ
【イソジンガーグル液】
「殺菌消毒作用」を示すため、予防的なうがいから、実際にのどの痛みがある場合にも使用されます。
【アズノールうがい液】
消毒薬とは異なり「抗炎症作用」をもち、実際に炎症を起こしている場合に効果が期待できます。
イソジンとアズノールの使用方法の違い
イソジンガーグル液(ポピドンヨード)
【用法・用量】
用時15-30倍(2-4mLを約60mLの水)に希釈し、1日数回含嗽する。
これだと分かりづらいため、解説します。実際のイソジンガーグル液には「目盛」がついています。大体1目盛(2mL)〜2目盛(4mL)をコップの約1/3の水で薄めて(15〜30倍)、うがいするようにします。
朝、寝る前、外出時など、1日数回こまめにうがいをします。うがい時には、上を向いて4-5秒程度ガラガラし、吐き出すようにします。残った液で、その後数回繰り返すようにしてください。
アズノールうがい薬(アズレンスルホン酸ナトリウム)
【用法・用量】
1回4~6mg (1回押し切り分、又は5~7滴)を、適量 (約100mL)の水又は微温湯に溶解し、1日数回含嗽する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。1回プッシュしていただくと、5-7滴ぐらいの薬が出ます。コップ約半分ぐらいの水又はぬるま湯で薄めて、使用します。
朝、寝る前、外出時など、1日数回こまめにうがいをします。うがい時には、上を向いて4-5秒程度ガラガラし、吐き出すようにします。残った液で、その後数回繰り返すようにしてください。
使用方法の違いまとめ
イソジンガーグル液、アズノールうがい液ともに水又は、ぬるま湯で薄めて使用します。イソジンガーグル液の場合は目盛を目安に、アズノールうがい液の場合は滴数を目安にお考えください。
明らかに多く入れ過ぎてしまった場合には、一度捨てて、再度調整するようにしてください。薄すぎると正しい効果が期待できません。
イソジンとアズノールの価格の違い
イソジン(ポピドンヨード)
イソジンガーグル液7%:3.2円/ml(30mL入りで96円)
※30mL入りで、約7回程度以上使用できます。
ジェネリック医薬品が販売されており、2.3円/mLと価格が安くなっております。
アズノール(アズレンスルホン酸ナトリウム水和物)
アズノールうがい液4%:43.5円/mL(5mLで217.5円)
※5mL入りで、約33回程度以上使用できます。
アズノールうがい液はジェネリック医薬品であるため、他のジェネリック医薬品も同一価格になります。
価格の違いまとめ
イソジン、アズノールともにそれほど高い薬ではありません。
1ml当たりの価格はイソジンのほうが安いですが、全体で使用する量で考えると、アズノールのほうが5ml入りで約33回程度以上使用でき、若干お得だと考えられます。
イソジンとアズノールに共通する注意点
また正しい効果を得るために、必ず適量で希釈(溶液に水や溶媒を加えて薄めること)して使用するようにしてください。
ただし希釈後放置したり作り置きはせずに、その都度希釈して使用するようにしましょう。
イソジンとアズノールの市販薬について
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おわりに
うがい薬としてよく処方される代表的な薬であるイソジンとアズノールの違いについて、参考になりましたでしょうか?
イソジンは殺菌消毒作用、アズノールは抗炎症作用があり、別のタイプのうがい薬になります。それぞれ、今回の記事を参考に、使用用途に応じて選ぶようにしましょう。
※掲載内容は執筆時点での情報です。