目次
二日酔いの頭痛を緩和できる市販薬の選び方・ポイント
二日酔いの症状はいくつもありますが、頭痛だけならば市販の痛み止めを使用するのがおすすめです。
さらに、頭痛以外にも胃腸の不調や水分バランスの乱れなども伴う場合は、鎮痛剤以外にもそれらの症状を緩和することが大切です。
痛みがつらい方は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

頭痛を何とかしたい方には、痛みや炎症を引き起こす「プロスタグランジン」という物質の生成を抑制するNSAIDsという分類の薬剤がおすすめです。
プロスタグランジンは、炎症を起こすだけでなく、発痛物質であるブラジキニンを増強させる作用もあります。そのため、脳の中枢が痛みを感知してしまう仕組みになっています。これらの症状を抑えるために、NSAIDsを用いることは痛みに対してとても効果が高い治療方法です。
しかし、プロスタグランジンには胃粘膜保護作用もあるため、これらの薬剤を使用する場合には、胃への負担にも配慮する必要があります。
胃腸の不快も伴う方は制酸剤や含硫アミノ酸配合剤など

胃酸の分泌を抑制する市販薬の中でおすすめなのが、H2ブロッカーと呼ばれる種類の薬剤です。これらの薬剤は、胃酸の分泌を調節しているヒスタミン受容体をブロックすることで過剰な胃酸の分泌を抑えるはたらきがあります。
頭痛とともに胃腸の不調もある場合は、胃酸分泌を抑制して胸やけや胃痛を改善することで症状の軽減が期待できます。
また、タウリンやメチオニンなどの含硫アミノ酸を含む薬剤は、体内の代謝を高めることで肝機能の負担を軽減したり、二日酔い全般の症状を改善する効果があるとされています。
むくみや吐き気もある方は漢方薬(五苓散など)

二日酔いの原因は、アセトアルデヒドだけではなく、解明されていないものも多くあります。 お酒の飲みすぎで、体内の水分バランスや電解質の異常などが起こっている場合には、漢方薬が効果的な場合があります。
二日酔いに効果のある漢方薬はいくつもあり、体内の水分バランスや水の偏りを整える作用によって頭痛や吐き気、食欲不振などを改善してくれます。漢方薬を選ぶときは、症状だけでなく体質も考慮する必要があるため、迷った場合は薬剤師に相談することをおすすめします。
【厳選】症状を緩和するのにおすすめの市販薬 9選
頭痛だけでなく、胃腸の不調や倦怠感、むくみなどがある場合にはそれぞれの症状に合わせた薬剤を使用することが大切です。
痛みがつらい方におすすめの市販薬 3選
頭痛が主訴の方には、痛みのもとや、炎症を引き起こすプロスタグランジンの生成を抑制する薬剤が適しています。ピリン系にアレルギーがある方は、非ピリン系の鎮痛剤を用いるように注意してください。


こんな方に
痛みをすぐに緩和したい方に
痛みによく効き胃にやさしい
有効成分のロキソプロフェンナトリウムに、鎮痛効果を高めるアリルイソプロピルアセチル尿素と無水カフェインが配合されています。また、胃粘膜を守る薬剤も含まれているため、胃にもやさしい設計の錠剤です。高い鎮痛効果を得たい方にはおすすめです。
分類 | 第1類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 2錠中 ロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として60mg)(68.1mg)、アリルイソプロピルアセチル尿素(60mg)、無水カフェイン(50mg)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(100mg) |
効果・効能 | ●頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後の疼痛、咽喉痛、腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛、肩こり痛、耳痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛の鎮痛 ●悪寒・発熱時の解熱 |
用法・用量 | 1回2錠、1日2回まで。 服用間隔は4時間以上おいて下さい。 |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 直径約8mm |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | アリルイソプロピルアセチル尿素 |
胃の粘膜を保護する成分 | メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、○ |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |


こんな方に
ピリン系の高い鎮痛効果を求める方に
ピリン系の高い鎮痛効果
セデス・ハイには、鎮痛作用の高いピリン系のイソプロピルアンチピリンと、さらに鎮痛効果と高めるアセトアミノフェン、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェインが配合されています。プロスタグランジンを抑えるだけでなく、脳の中枢に働きかけて痛覚閾値を広げるために痛みがすぐに緩和されるでしょう。
分類 | 指定第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 1錠中 イソプロピルアンチピリン(IPA)(75mg)、アセトアミノフェン(125mg)、アリルイソプロピルアセチル尿素(30mg)、無水カフェイン(25mg) |
効果・効能 | ●頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、神経痛、腰痛、外傷痛、抜歯後の疼痛、咽喉痛、耳痛、関節痛、筋肉痛、肩こり痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛の鎮痛 ●悪寒・発熱時の解熱 |
用法・用量 | 1回2錠、1日3回まで。 服用間隔は4時間以上おいて下さい。 |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | アリルイソプロピルアセチル尿素 |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |


こんな方に
痛みにも胃にもやさしい薬を使いたい方に
つらい頭痛に速攻アタック
有効成分のイブプロフェンに、その吸収をよくして胃粘膜も保護する酸化マグネシウムが配合されています。クイックアクションプラス製法という独自の技術でイブプロフェンの素早い溶出と効果を実現できる錠剤です。効き目の早さも、胃粘膜への配慮もどちらも欲しい方におすすめです。
分類 | 指定第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 2錠中 イブプロフェン(200mg)、酸化マグネシウム(100mg)、アリルイソプロピルアセチル尿素(60mg)、無水カフェイン(80mg) |
効果・効能 | ●頭痛、肩こり痛、歯痛、月経痛(生理痛)、咽喉痛、関節痛、筋肉痛、神経痛、腰痛、抜歯後の疼痛、打撲痛、耳痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛の鎮痛 ●悪寒・発熱時の解熱 |
用法・用量 | 1回2錠、1日2回まで。 服用間隔は6時間以上おいて下さい。 |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 出産予定日12週以内の妊婦:使用不可。 妊娠中・授乳中:要相談 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 直径9.7mm |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | アリルイソプロピルアセチル尿素 |
胃の粘膜を保護する成分 | 酸化マグネシウム、○ |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |
胃腸の不快感も伴う方におすすめの市販薬 3選
胃もたれやげっぷ、胃酸の逆流など、頭痛だけではなく消化器系の不調も伴う場合には、出過ぎている胃酸を抑制する薬剤が適しています。H2ブロッカーという分類の薬剤で、胃粘膜にあるヒスタミン2受容体に結合することで、胃酸が出過ぎるのを抑えるはたらきの薬です。


こんな方に
胃の不快感を改善したい方に
胃の不快な症状に胃酸を抑制して効果を発揮
ガスター10は、有効成分であるファモチジンが胃酸の出過ぎを抑えて胃の不快な症状を改善します。胃もたれ、胸やけ、むかつきなどの随伴症状がつらい方にはおすすめです。
分類 | 第1類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 1錠中 ファモチジン(10mg) |
効果・効能 | 胃痛、もたれ、胸やけ、むかつき |
用法・用量 | 15歳以上、80歳未満:1回1錠、1日2回まで |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:使用不可 授乳中:本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けて下さい |
使用が可能な年齢 | 15歳以上、80歳未満 |
錠剤・タブレットの大きさ | 直径7mm |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | ファモチジン、○ |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |


こんな方に
小粒で胃酸を抑えたい方に
小さくて飲みやすい胃酸分泌抑制剤
ニザチジンは、胃酸過多の状態に素早く効果を発揮して、胃もたれやむかつき、胃痛などを改善します。また、胃粘膜の修復も高めるため、弱った胃の改善に適した薬剤です。
分類 | 第1類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 1錠中 ニザチジン(75mg) |
効果・効能 | 胸やけ、むかつき、胃痛、もたれ |
用法・用量 | 15歳以上、80歳未満:1回1錠、1日2回まで |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用不可 |
使用が可能な年齢 | 15才以上,80才未満 |
錠剤・タブレットの大きさ | 直径約6.6mm |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | ニザチジン、○ |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |


こんな方に
肝臓が気になる方に
二日酔いの改善薬
ミラグレーンは、普段からよくアルコールを飲む方や、肝機能が心配な方におすすめの薬剤です。アミノ酸や肝臓加水分解物、ビタミンや生薬などが配合されており、二日酔いの症状や、解毒作用などがあります。新陳代謝を高めて肝臓の負担も軽減してくれるため、肝機能が気になる方におすすめです。
分類 | 第3類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 6錠中 タウリン(90mg)、dl-メチオニン(300mg)、グルクロノラクトン(60mg)、イノシトール(30mg)、肝臓加水分解物(90mg)、ゴオウ(0.9mg)、トコフェロール酢酸エステル(3mg)、ルチン(30mg)、葉酸(0.3mg)、シアノコバラミン(6μg)、 チアミン硝化物(30mg)、リボフラビン(6mg) |
効果・効能 | 二日酔、流行性肝炎、脂肪肝、肝硬変症、黄疸、アルコール中毒、薬物中毒、自家中毒 |
用法・用量 | 成人(15歳以上):1日3回、1回2錠 7歳以上15歳未満:1日3回、1回1錠 |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 7歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |
漢方薬を使いたい方におすすめの市販薬 3選
二日酔いや頭痛に効果的な漢方薬は複数あります。漢方薬を選ぶ際には、自分の症状はもちろん、自分は体力があるタイプであるのか、虚弱体質であるのかなども重要な情報となるため、薬剤師や登録販売者に相談して選んでもらうとよいでしょう。


こんな方に
二日酔いの症状全般を改善したい方に
二日酔いの頭痛、吐き気などの改善
五苓散は、「水」の巡りを改善し、余分な水分を排出することで、吐き気や下痢、むくみ、頭痛などの水毒の症状を改善します。二日酔いにて体内の水分が偏在すると、「喉は乾くけれど、むくみがある」といった症状が出てきます。また、頭部に停滞している余分な水分などの偏りを改善するために頭痛などの二日酔いの症状改善に効果的な漢方薬です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 本品2包(3.75g)中 日局タクシャ(2.0g)、日局ソウジュツ(1.5g)、日局チョレイ(1.5g)、日局ブクリョウ(1.5g)、日局ケイヒ(0.75g) |
効果・効能 | 体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次諸症: 水様性下痢急性胃腸炎(しぶり腹 注)のものには使用しないこと)、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔 |
用法・用量 | 成人(15歳以上)1日2回、1回1包 7歳以上15歳未満:1日2回、1回2/3包 4歳以上7歳未満:1日2回、1回1/2包 2歳以上4歳未満:1日2回、1回1/3包 |
タイプ | 顆粒 |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:使用可能 |
使用が可能な年齢 | 2歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし(苦味あり) |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |


こんな方に
二日酔いの胃の不快感や頭痛を改善したい方に
炎症を鎮めて、頭痛も改善
黄連解毒湯は、その名の通り、解毒剤のような役割を持った漢方薬です。体力がある人に向いている薬剤で、体の炎症を鎮め、のぼせや赤ら顔、頭痛にも効果があります。また、胃腸の炎症も鎮めるため、胃の不快な症状も改善してくれます。二日酔いの症状を全般的に軽快させる漢方薬です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 2包(3.75g)中 黄連解毒湯エキス(1/2量)(0.75g) 日局オウゴン(1.5g)、日局オウレン(1.0g)、日局サンシシ(1.0g)、日局オウバク(0.75g) |
効果・効能 | 体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症: 鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症 )、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎 |
用法・用量 | 成人(15歳以上)1日2回、1回1包 7歳以上15歳未満:1日2回、1回2/3包 4歳以上7歳未満:1日2回、1回1/2包 2歳以上4歳未満:1日2回、1回1/3包 |
タイプ | 顆粒 |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:使用可能 |
使用が可能な年齢 | 2歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし(苦味あり) |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |


こんな方に
漢方薬で胃酸逆流を改善したい方に
胸やけや胃酸の逆流に効く漢方薬
呉茱萸湯は、体力が中程度以下で、手足が冷える方の体を温めて頭痛を改善する漢方薬です。ズキズキするような片頭痛や、胃腸が弱い体質の方の頭痛にも効果があります。「血」と「水」のバランスを整え、冷えを改善することで頭痛を治していくため、冷え性の方におすすめです。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 6錠(1錠360mg)中 呉茱萸湯エキス(1/2量(1,350mg) (ゴシュユ1.5g、ショウキョウ0.5g、ニンジン1.0g、タイソウ2.0gより抽出。) |
効果・効能 | 体力中等度以下で、手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの次の諸症: 頭痛、頭痛に伴うはきけ・嘔吐、しゃっくり |
用法・用量 | 1日3回、1回2錠 |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:使用可能 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
薬の風味 | 記載なし |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
スーッとする成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |
【比較表】この記事で紹介している市販薬
病院で処方される可能性のある薬って?
また、医師の見解にもよりますが、漢方薬などが処方されるケースもあります。
①:ロキソプロフェンナトリウム水和物

ロキソプロフェンナトリウム(商品名:ロキソニン)は、痛みや炎症を起こす原因となるプロスタグランジンの生成を抑制する代表的な薬剤です。
NSAIDsの短所は、胃腸障害を引き起こすことですが、ロキソニンは「プロドラッグ」という製法で作られており、胃では作用せずに、代謝物となってから効果が発揮される設計となっています。そのため、胃腸障害が軽減できる薬剤です。
さらにロキソニンSには、胃粘膜を保護する成分も配合されているため、胃にやさしい薬剤として使用できます。しかし、より胃腸障害をふせぐためには空腹時の服用は避けましょう。
②:五苓散

五苓散は、うまく巡らなくなった体内の水分バランスを整える漢方薬です。「水毒」と呼ばれる、水の停滞や偏りを改善し、余分な水分を排出することで腹痛、下痢、むくみ、吐き気、頭痛などさまざまな症状に効果があります。
二日酔いでは、脱水状態になりやすく、酸とアルカリの均等が崩れたり、電解質のバランスが乱れたりして水分代謝が悪くなっています。そのような状態で五苓散を使用することで、消化系や腎排泄系を改善し、水分代謝を整えて二日酔いの症状の改善につながるのです。
全く同じ成分の市販薬は販売されている?

ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニン)や五苓散は市販薬としても販売されています。
しかし、鎮痛剤の中では病院でしか処方してもらえないものもあり、医師の診察によっては二日酔いでも違う漢方薬が処方される場合もあります。
市販薬の中でも、医療用と同じ成分で販売されているものはごく一部にすぎません。市販薬を2、3日使用しても症状が改善されない場合は、市販薬の服用を中止して医師の診断を仰いで下さい。
市販薬を使用するときのポイントや注意点について
市販薬の効果を十分に得るためには、自分の症状に合った薬剤を使用することが最も重要です。
使用するときのポイント・副作用はあるの?

市販薬を使用するときは、あくまでも一時的なセルフメディケーションとして使用することを前提としましょう。
しばらく服用してもよくならない場合は、改善されない症状の経過と、使用した市販薬の商品名、使用期間などの情報を、受診した際に正確に医師に伝えてください。合わない薬剤を使用し続けることで、吐き気、胃部不快感、下痢、嘔吐、発疹、痒みなどの副作用が生じる可能性もあります。
また、まれですが重篤な副作用の一部として、間質性肺炎や肝機能障害などが起こる可能性も否定できません。
こんなときは病院へ

市販薬を数日使用しても症状が改善しない場合は、継続して使用するべきではありません。特に、二日酔いの症状改善目的で使用する場合は、5、6回服用しても改善が見られない場合は使用を中止して医療機関を受診しましょう。
また、二日酔いは安静にすることが第一ですが、安静にしていても嘔吐や下痢が治まらない場合や、吐血、血便などの症状があらわれた場合には直ちに医師の診察を受けてください。
『二日酔いの頭痛』に関するQ&A

二日酔いの頭痛に関する疑問や質問をまとめました。
痛みを緩和するために鎮痛剤は有効ですが、飲み過ぎはかえって症状を悪化させる原因にもなります。正しい知識を持って、市販薬を上手に活用してください。

タウリンは、アルコールが分解される酵素のはたらきを助ける作用があるため、肝臓の負担を軽減するほか、アルコールの解毒作用もある物質です。
そのため、アルコールを飲む前に飲むと二日酔いの予防にもなりますし、飲んだ後の二日酔いの症状の改善にも役立ちます。


また、漢方薬は鎮痛剤とは逆に、食前、または食間に服用するのがおすすめです。
タウリンやメチオニンなどのアミノ酸を使用する場合、寝ている間に症状を回復させたいのであれば、寝る前に飲むのがよいでしょう。


そのため、お酒を飲んだ後にビタミンCを補給することは、肝臓を守る上でもポイントとなるのです。フルーツなどを食べるのもよいですが、食欲がない場合は、ハイチオールCなどで素早く補給するのもおすすめです。

まとめ

お酒を美味しく飲んでいるときは楽しいものですが、次の日にやってくる二日酔いさえなければもっと最高な時間を過ごせますよね。
二日酔いに効く市販薬をご紹介しましたが、二日酔い対策として、電解質のバランスを保つために経口補水液を飲んだり、水を飲みながら酒を飲んだり、つまみを食べながらアルコールの吸収を遅らせるなど、暴飲を防ぐ一工夫も効果的な場合があります。
不快な二日酔いに悩む時間がなるべく少なくなるように、自分に合った対処法を見つけておくのもおすすめです。
※掲載内容は執筆時点での情報です。