目次

① 糖質制限中でも玄米なら大丈夫!?
◆そもそも糖質制限とは?
◆自律神経失調症にも糖質制限が効く?
②なぜ糖質制限中の玄米は問題があるのか
◆玄米とは何か
◆健康に良い玄米がなぜ問題なのか
③正しい糖質制限の方法
④最後に

① 糖質制限中でも玄米なら大丈夫!?

■ある猛暑日、薬局での出来事

患者「こんにちは~」
私「あ、○○さんこんにちは~お久しぶりですね!最近体調はどうですか?」
患者「いや~最近めまいが酷くてさ。今日も来る途中でふらついて転びそうになっちゃったよ。」
私「それは大変ですね!このあたりは車の量も多いので気を付けてくださいね。病院では診てもらったんですか?」
患者「うん、2か月くらい前に診てもらったら自律神経失調症だってさ。それで、ドクターに糖質制限してみるように言われてさ。ご飯もパンも量を減らさないといけないって。それでご飯を玄米に替えたんだけど、全然美味しくなくて困っちゃったよ。結局1か月くらい頑張ってみたんだけど、全然良くならないから病院行くのやめちゃったよ!笑」
私「あ、そうだったんですね…でもそれは…」

ここで私は患者さんに、ご飯を玄米にしても意味がないことをアドバイスしました。
いったい玄米の何が問題だったのでしょうか。

そもそも糖質制限とは?

従来の総摂取エネルギーを減らす「カロリー制限」とは異なり、人間のエネルギー源となる糖質・脂質・たんぱく質のうち糖質の摂取量を減らすことを「糖質制限」といい、
近年、肥満や糖尿病の予防や進行を抑える食事として注目されています。

自律神経失調症にも糖質制限が効く?

肥満や糖尿病に対する食事として知られる糖質制限ですが、実はてんかん等の神経の病気に対しても効果があることが分かっています。糖質制限を厳格に行い、脂質のバランスなども管理した食事に「ケトン食」というものがあるのですが、てんかんを持つ子供に対してケトン食療法を行ったところ、てんかん発作が50%以上減少したという報告もあります(※)。こういった経緯から、まだそこまで一般的ではありませんが、神経の不調の病気である自律神経失調症の患者さんに対して糖質制限を指示する医師もいるのです。

※参考:小児難治性てんかんに対するケトン食治療の再検討(脳と発達 2009 41 339-342)

②なぜ糖質制限中の玄米は問題があるのか

玄米とは何か

玄米とは、稲の果実である籾(もみ)から籾殻(もみがら)を取り除いた状態のことです。玄米からさらに糠(ぬか)を取り除くことを精白といいますが、玄米を精白すると、普段よく食べている白米になります。
精白で取り除いている糠(ぬか)にはビタミンB1やビタミンB6、ビタミンEなどのビタミン類、鉄やマグネシウムなどのミネラル、さらに食物繊維も豊富に含まれており、玄米を食べるとこれらの成分を一緒に食べることになるため、白米よりも玄米の方が健康に良いと言われています。
実際に、江戸時代に精米された白米を食べる習慣が広まった頃から、脚気(かっけ)の患者が増え始めたと言われています。(脚気:ビタミンB1の欠乏で生じる疾患)

健康に良い玄米がなぜ問題なのか

確かに健康には良いのですが、忘れてはいけない事は前述の患者さんは糖質制限をしなければいけないということです。
上記の通り、玄米=白米+糠(ぬか)ということで、玄米を食べるということは白米もしっかり食べているということになります。白米は糖質を多く含んでいるので、ドクターに糖質制限を指示されているにも関わらず糖質をしっかり食べてしまっていたということになります。これでは、自律神経失調症も良くなるわけがありません。

② 正しい糖質制限の方法

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