1.そもそも便秘はなぜ起きる?

便秘を治すためには、便秘の原因を知ることが大切です。そこで最初に、便秘の症状と、便秘の原因とも深く関係する便秘のタイプについて解説します。

1-1. こんな症状がある場合は「便秘」です

便通の回数は、個人差があります。便通の頻度が1日3回~3日に1回程度であれば正常の範囲内ですが、1週間の排便回数が3回未満の場合は便秘といえます。

 

また、便通があっても、「便が硬い」「便が小さい」「いきんでも便がなかなか出てこない」「便が残っている感じがする」「便が詰まっている感じがする」「指でかきださなければ便が出ない」などといった症状が頻繁にある場合は、便秘の可能性があります。

1-2. 便秘のタイプは大きく分けて4種類

病気や服用している薬などが原因で便秘になることもありますが、そのような背景がない一般的な便秘は、大きく4つのタイプに分けることができます。

 

食事が原因で起きる便秘

ダイエットなどで十分な食事をとっていない場合や偏りのある食事などが原因で、便の量が不足しているために起きる便秘です。

 

便意を感じにくいことが原因で起きる便秘

幼い子どもの世話や仕事などが原因で便意をがまんすることが多いと、だんだん便意を感じにくくなり、便秘になってしまいます。また、便秘薬を使いすぎると、便意を感じにくくなることもあります。

 

このタイプの便秘は、放置すると直腸内にある便がどんどん硬くなってしまいます。

 

腸の動きが悪いために起きる便秘

加齢や運動不足で腸の動きが悪くなると、便通が悪くなります。このタイプの便秘は、高齢の方や寝たきりの方に多くみられます。

 

便が大腸内に長時間とどまることになるので、便が硬くなりがちです。また、おなかのハリや残便感を覚えることもあります。

 

ストレスなどが原因で起きる便秘

ストレスなどが原因で自律神経のバランスが乱れると、腸が上手に動かなくなり便秘を起こすことがあります。

 

このタイプの便秘になると、ウサギの糞のようなころころとした便になります。また、便秘と下痢を交互にくり返すケースも多いです。食後に、下腹部の痛みや残便感などの症状があらわれることもあります。

 

2.便秘薬の種類と特徴・おすすめの市販の便秘薬

次は、便秘薬の種類と特徴です。おすすめの市販薬も紹介しますので、参考にしてください。

2-1. 早めにスッキリしたい方は、腸を刺激して排便をうながすタイプがおすすめ

「便を早めにスッキリ出したい」という場合には、腸を刺激して排便をうながすタイプ(大腸刺激性下剤)を使ってみましょう。

 

大腸刺激性下剤の代表的な成分としては、ビサコジル・ピコスルファートナトリウム水和物・センナ・ダイオウなどがあります。

 

大腸刺激性下剤は、薬の力で大腸を動かして排便をうながします。夜に飲むと次の日の朝には排便が期待できますが、腹痛をともなうことがあるので注意しましょう。また、連用すると効き目があらわれにくくなるので、便通が改善したら使用間隔をあけるようにしてください。

 

大腸刺激性下剤を含むおすすめの市販薬

コーラック(ビサコジルを配合)

詳細を見る

コーラックハーブ(センナを配合)

詳細を見る

タケダ漢方便秘薬(ダイオウを配合)

詳細を見る

ピコラックス(ピコスルファートナトリウムを配合)

2-2. おなかが痛くなりやすい方は、腸に水分を集めて便をやわらかくするタイプがおすすめ

便秘薬でおなかが痛くなりやすい方は、腸を刺激するタイプではなく、腸内の水分量を増やして便通をよくするタイプ(塩類下剤)がおすすめです。

 

塩類下剤に該当する成分は、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどです。

 

塩類下剤を服用すると腸に水分がたくさん集まるので、水分をたっぷり摂取するようにしましょう。

 

塩類下剤を含むおすすめの市販薬

ミルマグ内服液(硫酸マグネシウムを配合)

詳細を見る

ミルマグ液(水酸化マグネシウムを配合)

スラーリア便秘薬(酸化マグネシウムを配合)

2-3. 便が硬くてつらい方は、便に水分を引き込むタイプがおすすめ

便が腸に長くとどまり硬くなっている場合は、便に水分を引き込んでやわらかくするタイプ(浸潤性下剤)がおすすめです。

 

浸潤性下剤として用いられる成分としては、ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)がありますが、効果が弱めなのでほかの下剤と一緒に配合されていることが多いです。

 

浸潤性下剤を含むおすすめの市販薬

オイルデル(便の流れをスムーズにする麻子仁末と一緒に配合)

詳細を見る

ハーブイン「タケダ」(ダイオウと一緒に配合)

詳細を見る

コーラックファースト(ビサコジルと一緒に配合)

詳細を見る

2-4. 便の量が少ない方は、便の量を増やすタイプがおすすめ

便の量が少なくて便通が滞っている場合は、便量を増やすタイプ(膨潤性下剤)がおすすめです。

 

成分としては、食物繊維を多く含むプランタゴ・オバタという植物の種皮が用いられることが多いです。プランタゴ・オバタ種皮のみの製品もありますが、医薬部外品となっています。

 

膨潤性下剤を含むおすすめの市販薬

ベストールファイバー(プランタゴ・オバタ種皮のみを成分とする指定医薬部外品)

サトラックスビオファイブ(センナと一緒に配合)

 

2-5. 肛門付近に便が詰まっている方は、坐薬や浣腸タイプがおすすめ

肛門付近に便が詰まっていて、今すぐ便を出したい場合は、坐薬や浣腸を使用しましょう。

 

坐薬は、炭酸ガスを発生させて腸を刺激し、排便をうながします。浣腸はグリセリンで腸を刺激し、便をやわらかくして便を出します。

 

坐薬は10分~30分程度、浣腸は3~10分程度で効果があらわれるので、すぐにトイレに行ける状態で使用するようにしましょう。

 

便秘におすすめの坐薬・浣腸

イチジク浣腸

詳細を見る

新レシカルボン坐剤S

コトブキ浣腸

ケンエー浣腸

 

3.市販の便秘薬を使うときの注意点

便秘薬の中には、妊娠中の方に使用がすすめられないものもあります。また、高齢の方や腎臓の機能が落ちている方は、酸化マグネシウムの服用で高マグネシウム血症を起こすおそれがあります。そのほか、医師から処方された薬との併用に注意が必要な薬もあります。

 

便秘薬を購入する際は、できるだけ薬剤師や登録販売者と相談し、普段の便通の様子や併用薬などについてもくわしく伝えるようにしましょう。

 

また、便秘薬の中には長期連用すると効き目が弱くなってくるものもあります。便秘が解消したら使用量を減らし、自然な排便ができるように食事の内容や運動習慣などを見直すようにしましょう。

 

なお、ホルモンの病気や神経の病気、がんなどが原因で便秘が起こることもあります。市販薬を使用しても便秘が解消しない場合や症状が長く続く場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。

4.便秘をくり返さない工夫

市販薬で便秘の症状が改善したら、便秘をくり返さないように生活習慣を見直しましょう。

 

4-1. 食事・運動だけではなくストレスにも配慮を

朝食をしっかりとると、腸が刺激され便意がうながされやすくなります。排便習慣をつけるためにも、3食しっかりとるようにしましょう。水分や食物繊維をたっぷりとることも、便秘の解消に役立ちます。そのほか、腸内環境を整えるのに役立つ発酵食品をとることもおすすめです。

 

また、適度な運動をすると、腸が刺激されて便秘になりにくくなります。十分な時間がとれない場合は、家事や仕事の合間にストレッチをするだけでも効果が期待できます。

 

そして、できるだけストレスをためないようにしましょう。大腸の働きは自律神経の影響を受けるので、ストレスで自律神経が乱れると便秘を起こすことがあります。こまめにストレスを発散して、おなかの調子も整えましょう。

4-2. 整腸剤で腸のコンディションを整えるのもおすすめ

日頃から整腸剤を服用し、腸のコンディションを整えるのもおすすめです。整腸剤は便秘薬のような即効性は期待できませんが、腸内の環境を整えることで便秘になりにくくします。整腸剤の中には、おなかのハリをおさえる成分や食物繊維を含むものもあります。

 

おすすめの整腸剤

新ビオフェルミンS錠(ヒト由来の3種の乳酸菌を配合)

詳細を見る

ザ・ガード整腸錠α3+(乳酸菌・納豆菌などのほかおなかのハリをおさえる成分を配合)

詳細を見る

エビオス錠(必須アミノ酸やミネラル、ビタミン、食物繊維などを含むビール酵母が主成分)

詳細を見る

5.おわりに

便秘は生活習慣の改善で解消することもありますが、つらい症状が続く場合は便秘薬を使うのも一つの方法です。しかし、便秘の原因や症状によって選ぶべき便秘薬が変わります。また、自己判断で便秘薬を連用すると、薬の効果が出にくくなることもあります。便秘薬を選ぶ際には成分にも注意して、自分にあう商品を購入するようにしましょう。