目次:医療用成分を含むペラックT錠の効果・飲み合わせ

■ペラックT錠の効果
 ペラックT錠の成分であるトラネキサム酸とは?
 ペラックT錠の成分と効果
 ペラックT錠の飲み合わせなどの注意点
 ペラックT錠の副作用について
 ペラックT錠の飲み合わせについて
 ペラックT錠のその他の注意点
■成分トラネキサム酸を含む市販薬
■おわりに

ペラックT錠の効果

ペラックT錠の成分であるトラネキサム酸とは?

ペラックT錠は、第3類医薬品に分類される一般用医薬品です。

効能・効果は次のとおりです。
咽頭炎・扁桃炎(のどのはれ、のどの痛み)、口内炎
ペラックT錠に含まれる主な成分として「トラネキサム酸」があります。
トラネキサム酸は、病院で処方される医療用医薬品のトランサミン(代表的)の有効成分です。このトランサミンは、1965年に発売されており、臨床の場において、長い使用経験があるお薬です。

トラネキサム酸の作用について簡単に説明します。
トラネキサム酸は、「プラスミン」とよばれる体内物質のはたらきをおさえることにより(抗プラスミン)、大きく2つの作用を期待して、臨床の場で使用されています。

その2つの作用とは、
・抗炎症作用
・止血作用
です。

ペラックT錠などの市販薬では、抗炎症作用を期待して、有効成分として含まれています。

抗炎症作用

プラスミンは、体内で炎症を引き起こす起因物質のはたらきを促進するなど、アレルギーや炎症に関与しています。
トラネキサム酸は、プラスミンのはたらきをおさえることによって、抗アレルギー、抗炎症効果をもたらします。風邪をひいた時にトランサミンを処方する医師も多いですが、感冒に伴う咽頭痛に対して有効であると示した大規模な研究はありません。

止血作用

体内で血液が固まる際に関与している体内物質に「フィブリン」があります。そのフィブリンを分解するはたらきをもつ体内物質がプラスミンになります。
トラネキサム酸は、プラスミンのはたらきをおさえることによって、フィブリンが分解されるのを抑え、血液が固まる作用を強めます。臨床の場では、出血傾向がみられる場合に、止血作用を期待して使用されます。

ペラックT錠の成分と効果

次に、ペラックT錠の成分と効果について説明します。ベラックT錠には、主に5種類の成分が含まれています。(→6錠中の分量[成人1日量])

・トラネキサム酸 →750mg
・カンゾウ乾燥エキス →198mg(原生薬として990mg)
・ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) →50mg
・リボフラビン(ビタミンB2) →12mg
・L-アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンCナトリウム) →500mg

トラネキサム酸

体内の炎症に関与するプラスミンのはたらきをおさえることによって、口内やのどの痛み、炎症を鎮める効果が期待できます。

カンゾウ乾燥エキス

生薬である甘草(カンゾウ)のエキスです。甘草の主成分はグリチルリチン酸であり、腸内細菌によってグリチルレチン酸に変換され、吸収後に炎症を鎮める作用が期待できます。

ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)

リボフラビン(ビタミンB2)

L-アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンCナトリウム)

様々な市販薬やサプリメントに含まれているようなビタミンの成分です。ビタミンを補充することで感冒や咽頭痛にどの程度効果があるのかは不透明ですが、まともに食事が摂れない場合には補充しても悪くないだろうと考えられます。

ペラックT錠の飲み合わせなどの注意点

ペラックT錠を服用する上での副作用や飲み合わせなどの注意点を説明します。

ペラックT錠の副作用について

成分のひとつ、トラネキサム酸は、臨床での使用経験が長いお薬です。指示どおりに服用していれば、比較的副作用は少ないお薬です。

主な副作用としては、食欲不振、悪心、嘔吐、胸やけ、発疹、かゆみなどがあります。また、非常に稀ですが、成分である甘草(カンゾウ)が原因で起こりうる重大な副作用として、偽アルドステロン症、ミオパチーなどがあります。

偽アルドステロン症

血圧上昇、低カリウム血症、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の症状

ミオパチー

脱力感、筋力低下、筋肉痛、四肢痙攣・麻痺、CK(CPK)上昇、血中及び尿中のミオグロビン上昇等の症状があります。
ここで挙げているものは一例ですので、いつもと違うような気になる症状が出た場合は、医師や薬剤師に早めに相談するようにしましょう。

ペラックT錠の飲み合わせについて

定期的に服用しているお薬や、臨時で病院から処方されたお薬がある場合などは、飲み合わせについて、必ず医師や薬剤師にご相談下さい。

ペラックT錠の飲み合わせで、注意すべき服用してはいけないお薬としては次のとおりです。

・甘草(カンゾウ)または、その主成分であるグリチルリチンを含有するお薬
・トラネキサム酸を含有する内服薬

特に、市販の風邪薬、漢方薬でも、含まれる数種類の成分のひとつとして、これらの成分を含んでいるものが多いため、注意が必要です。他のお薬を服用する際には成分をよく確認し、ペラックT錠と同一の成分が入っていないかチェックするようにしましょう。

また、ペラックT錠の使用説明書には、細かく記載はされていませんが、トラネキサム酸(トランサミン)の飲み合わせとして注意が必要なものや注意点としては次のようなものがあります。

トラネキサム酸以外の止血薬、「トロンビン」は一緒に服用はできません(併用禁忌)。
また、血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者の場合、血栓を安定化するおそれがあるため、慎重な投与が必要となります。実際にトラネキサム酸で血栓・塞栓症を惹起した事例もあります1)
そのため、他のお薬を服用している際は必ず専門家に相談し、長期で連用しないようにしましょう。

※ペラックT錠、トランサミン添付文書参考

ペラックT錠のその他の注意点

ペラックT錠の飲み方は、年齢によって変わってきます。必ず指示量を守って服用するようにしましょう。 成人(15歳以上) 1回量2錠 1日3回 7歳以上15歳未満 1回量1錠 1日3回
※7歳未満の方の服用はできません。

成分トラネキサム酸を含む市販薬

ペラックT錠の他にも、トラネキサム酸を含み、のどの炎症に効果が期待できる市販薬があります。トラネキサム酸を含む市販薬の例を掲載します。

・アスゲン T錠 / 日邦薬品工業
・オロファニックTX錠 / 協和薬品工業
・ルルアタックEX / 第一三共ヘルスケア
・ハレナース / 小林製薬

その他にも、トラネキサム酸を含む市販薬が多数あります。お薬によって、含まれている量に違いがあったり、他に含まれている成分が違う場合もございます。詳しくは、薬剤師や登録販売者にご自身の症状をご相談の上、ご購入下さい。

おわりに

のどのはれや痛み、口内炎などに効果が期待できる、市販薬ペラックT錠について参考になりましたでしょうか?ペラックT錠には、医療用医薬品として使用される成分であるトラネキサム酸が含まれています。服用する前には、注意事項を必ず公的な説明文書で確認するようにしましょう。

市販薬を服用しても症状が改善しない、症状がひどくなっている、続いている場合には、はやめに医療機関を受診して下さい。

参考文献

1) Krivokuca I, et al. Recurrent pulmonary embolism associated with a hemostatic drug:tranexamic acid. Clin Appl Thromb Hemost. 2011; 17: 106-7.