症状別おすすめの胃薬の種類

市販で購入できる胃薬は、下記のように分類できます。それぞれの胃薬は、作用のしかたや効能がそれぞれですので、ご自分の症状に適した胃薬を選ぶようにしましょう。

今、服用しているお薬がある場合は、ご自分のお薬がどの種類にあたるのか確認してみましょう。

ここでは代表的な商品の一例を紹介していますが、昨今、多くの種類の胃薬が販売されているため、実際、ご購入される際には、店頭の薬剤師又は、登録販売者と相談するようにしましょう。





①胃酸の分泌を抑える「H2ブロッカータイプ」

◆こんな方におすすめ◆
ストレスがある方、お酒の飲み過ぎや食べ過ぎで胃酸の分泌が過剰になっている方、空腹時に胃が痛む方など、胃の不快な症状(胃痛・胸やけ・もたれ・むかつき)を感じている場合におすすめです。

◆作用◆
胃の中の、胃酸の分泌に大きく関わっているのが、「ヒスタミン」という体内の物質になります。胃の中、粘膜の壁細胞とよばれる場所には、「ヒスタミン受容体」と呼ばれる受容体があり、そこに「ヒスタミン」がくっつくことで、胃酸が分泌されます。

H2ブロッカーと呼ばれる胃腸薬は、「ヒスタミン受容体」に「ヒスタミン」の代わりにくっつくことで、「ヒスタミン」をブロック(邪魔)します。そのため、ヒスタミンの本来の性質である胃酸を分泌させる働きが発揮されず、胃酸の分泌を抑えることができます。

過剰になっている胃酸の分泌を抑えることができるため、「胃痛」、「胸やけ」、「もたれ」、「むかつき」などの症状に効果があります。

医療用医薬品としても使用されており、一般的によく処方されるお薬となっています。

◆お薬代表例◆
・ガスター10(成分:ファモチジン等) / 第一三共ヘルスケア
・アシノンZ錠(成分:ニザチジン等) / ゼリア新薬
・アルタットA(成分:ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩等) / 興和
・大正胃腸薬Z(成分:ラニチジン塩酸塩等) / 大正製薬
・アルサメック錠(成分:シメチジン等) / 佐藤製薬

②胃酸を中和する「制酸薬タイプ」

◆こんな方におすすめ◆
胃酸の分泌が過剰になっている胃痛、胸やけ、飲み過ぎなどの症状に対しておすすめです。

◆作用◆
出過ぎている胃酸を直接中和し、治りをよくします。昔からあるお薬で、広く処方されており、比較的安全性が高いお薬になります。

◆お薬代表例◆
成分としては、酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、合成ヒドロタルサイト、無水リン酸水素カルシウムなどがあり、単独で含まれているものもありますが、多くの場合は他の胃薬のタイプの成分と合わせて配合されています。
・サクロンS(成分:水酸化マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム等) / エーザイ
・パンシロンAZ(成分:炭酸水素ナトリウム、重質炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等) / ロート製薬

③胃の粘膜を守る「胃粘膜保護タイプ」

◆こんな方におすすめ◆
胃酸の過剰分泌により、胃粘膜が傷ついて起こる胃痛がある方、特に、空腹時に胃痛を感じる場合におすすめです。

◆作用◆
胃酸の過剰分泌によって、荒れた胃の粘膜に付着し、胃酸に対する防御機能を高め、痛みを抑えます。又、傷ついた患部の修復を助ける作用もあります。

◆お薬代表例◆
・スクラート胃腸薬(成分:スクラルファート等) / ライオン
・セルベール(成分:テプレノン等) / エーザイ
・新センロック錠(成分:セトラキサート等) / 第一三共ヘルスケア

④胃の筋肉のけいれんを和らげる「抗コリン薬タイプ」

◆こんな方におすすめ◆
食べ過ぎ、飲み過ぎではなく、ストレスや疲れ、緊張、不規則な生活などの自律神経のバランスの乱れによる胃痛を感じた方におすすめです。

◆作用◆
胃腸の働きは、自律神経がバランスをとってコントロールしています。ストレスなどにより自律神経のバランスが乱れると、自律神経のひとつである副交感神経が優位にはたらき、胃の筋肉を過剰に収縮させてしまい、胃痛の原因となることがあります。このお薬は、胃の副交感神経のはたらきを抑制することによって、過剰な収縮を緩和させ、痛みをとる効果があります。

◆お薬代表例◆
・ストパン(成分:チキジウム臭化物等) / 大正製薬
・ブスコパンA錠(成分:ブチルスコポラミン臭化物等) / エスエス製薬

⑤消化不良や食欲不振に効果的な「消化酵素タイプ」

◆こんな方におすすめ◆
食べ過ぎによって胃がもたれている場合は、消化を助ける消化酵素が含まれているお薬がおすすめです。

◆作用◆
胃腸などで分泌される酵素と同じような作用をもち、消化を助ける働きがあります。消化酵素によって、分解できる食物の種類が特定されるため、複数の消化酵素が含まれていることが多くあります。

◆お薬代表例◆
胃薬の成分のひとつとして含まれていることがあります。
・ハイウルソ顆粒(成分:ウルソでオキシコール酸、ビオジアスターゼ、リパぜAP6等) / 佐藤製薬
・第一三共胃腸薬プラス細粒(成分:タカヂアスターゼN1、リパーゼAP12等) / 第一三共ヘルスケア

⑥どれが良いか困ったら、「総合胃腸薬タイプ」

◆こんな方におすすめ◆
どのお薬が自分の症状にあっているか分からない、色んな症状に合わせて複数のお薬を飲みたい、などそんな場合に総合胃腸薬がおすすめです。

◆作用◆
今まで、説明してきましたお薬の成分が、飲み合わせが問題なく、症状を考慮しバランスよく配合されているのが総合胃腸薬になります。複数の胃薬の成分が含まれている場合は、このタイプになります。

◆お薬代表例◆
・キャベジンコーワα / 興和
・太田胃散 / 太田胃散
・パンシロンAZ / ロート
詳しい成分の情報は、お薬によって異なりますので、必ずご確認ください。

おわりに

今回は、症状別に市販で購入可能な胃薬の種類について説明させていただきました。説明したものが全てではありませんので、実際の購入時には店頭で、薬剤師や登録販売者に症状を説明し、相談するようにしましょう。

また、冒頭でも説明しましたとおり、市販薬を飲んでも、症状が変わらない、悪化している場合は、できるだけ早めに医療機関を受診するようにしましょう。