ミカトリオ配合錠とは?

まずは、高血圧の治療に用いるお薬、配合剤とはどんなものかということに触れながら、ミカトリオ配合錠について説明します。

高血圧のお薬、配合剤について

高血圧のお薬は、血圧を下げることを目的として様々な種類があり、体にどのように作用するかによって、様々なタイプに分かれています。具体的には、「カルシウム拮抗薬」「ARB」「ACE阻害薬」「利尿薬」「β遮断薬」「α遮断薬」「αβ遮断薬」などの種類があります。

単独で処方されることもあれば、血圧を目標値まで下げるために、複数のお薬を組み合わせて処方されることもあります。併用することによって、お互いの血圧を下げる効果を高め合い、より目標値まで血圧を下げることが可能です。

配合剤とは、このように組み合わせて処方されるような数種類のお薬の成分を1つのお薬の中に配合したお薬となります。

飲む薬の数が減るため、飲みやすくなることや管理が容易になり飲み忘れを防ぐことができるなどのメリットがあります。

ミカトリオ配合錠の成分、作用について

ミカトリオ配合錠は、高血圧の治療に用いられる3つの成分を含む配合錠になります。

・テルミサルタン80mg(商品例:ミカルディス)・・・ARB
・アムロジピン5mg(商品例:ノルバスク)・・・カルシウム拮抗薬
・ヒドロクロロチアジド12.5mg・・・利尿薬

成分テルミサルタンについて

高血圧の治療の中心となるお薬として、「ARB(エーアールビー)」があります。ARBであるテルミサルタンは、血管を収縮し、血圧を上げる体内物質の受容体の作用を抑えることにより、血管を拡張させ、血圧を下げる作用を示します。

成分アムロジピンについて

高血圧のお薬の中でも、処方されることが多い「カルシウム拮抗薬(きっこうやく)」です。カルシウム拮抗薬であるアムロジピンは、血管を収縮させる要因となる細胞内へのカルシウムの流入を減少させることにより血管を拡張させ、血圧を下げる作用を示します。

成分ヒドロクロロチアジドについて

他のお薬と併用して飲まれることが多い「利尿薬(リニョウヤク)です。利尿薬の中でもタイプがありますが、ヒドロクロロチアジドは、チアジド系利尿薬に分類されます。尿量を増やし、体内の余分な水分を塩分とともに排泄することにより、体内に循環する血液量を減らし、血圧を下げる作用を示します。

ミカトリオ配合錠服用上の注意点

配合錠にはメリットがある一方で、血圧が下がりすぎる(副作用)、投与する量の調整が難しい、副作用があった場合にどの成分が原因となっているかが分かりにくい、などのデメリットもあります。
そのため、高血圧の治療において初めて処方されるお薬(第一選択薬)としては、ミカトリオ配合錠は通常、用いりません。

そのため、添付文書上では、使用上の注意で次の記載があります。
「原則として、テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg 及びヒドロクロロチアジド12.5mg を一定の期間、同一用法・用量で継続して使用し、安定した血圧コントロールが得られている場合に、本剤の切り替えを検討すること。」

ガイドライン上でも、併用療法を「8週間以上」継続して、有効性と安全性について主治医が妥当だと判断した場合に、ミカトリオ配合錠への切り替えを検討することとなっています。

そのため、ご自身が、血圧をもっと目標値に下げたいと希望して医師に伝えたとしても、ミカトリオ配合錠をすぐに処方するということは難しくなります。

ミカトリオ配合錠の価格(2016.12時点)

ミカトリオ配合錠 1錠 174.8円

参考として、各成分の価格は次のようになります。
テルミサルタン80mg 1錠 174.8円
アムロジピン錠5mg  1錠 12.8円〜48.7円
ヒドロクロロチアジド12.5mg 1錠 5.6円

上記のとおり、価格としては、3つの薬を各々服用するよりも、ミカトリオ配合錠を用いるほうが低コストになります。

参考:ミカムロ、ミコンビ、ミカトリオの違い

ミカトリオと、名前がよく似ているお薬としては、以前から販売されている高血圧治療薬の配合剤、ミカムロ配合錠とミコンビ配合錠があります。含まれている成分に違いがあります。参考として、何が配合されているのかを記載します。

ミカムロ配合錠

・テルミサルタン(商品例:ミカルディスなど)・・・ARB
・アムロジピン(商品例:ノルバスクなど)・・・カルシウム拮抗薬

ミコンビ配合錠

・テルミサルタン(商品例:ミカルディスなど)・・・ARB
・ヒドロクロロチアジド12.5mg・・・利尿薬

おわりに

高血圧のお薬、配合剤であるミカトリオ配合錠について参考になりましたでしょうか?最近では、高血圧の治療で、配合剤が処方されるケースも増えてきました。配合剤は、飲むお薬の数が少なくなり管理が容易になるメリットもありますが、今回説明したとおり注意しなければいけない点もあります。分からないことがある場合には、気軽に薬剤師にご相談ください。