目次
汗疱(かんぽう)に効く市販薬によく含まれている成分
それぞれどのような効果を持っているのか順番に解説していきます。
①:ステロイド
ステロイドは私たちの体内で作られるホルモンのひとつで、体の炎症やアレルギー反応を抑える作用がある成分です。ステロイドはその作用の強さにより5種類に分類されますが、市販薬として使用されているステロイドは弱い方から順番に「ウィーク」「マイルド」「ストロング」の3種類となります。
ステロイドの副作用を心配される方が多いですが、強力なステロイドを長期間にわたって使用する場合を除けば、副作用についてはあまり心配する必要はありません。
②:抗ヒスタミン剤
抗ヒスタミン剤は風邪薬や花粉症の薬などによく含まれており、鼻水やくしゃみ、かゆみなどのアレルギー症状を抑える作用があります。体内で作られたヒスタミンの影響でアレルギー症状が現れるのですが、抗ヒスタミン剤にはヒスタミンの作用をブロックしてアレルギー症状を予防したり改善する効果があります。
人によっては、抗ヒスタミン剤の服用後に眠気が出ることがあるので注意が必要です。
汗疱(かんぽう)を緩和できる市販薬の選び方・ポイント

汗疱と一口に言っても、症状には様々な種類があります。
①かゆみが強い場合②炎症を伴う場合③ストレス・自律神経などの影響を受けやすい体質が原因の場合の3パターンに分けて、薬の選び方について紹介します。
ポイント①:かゆみの改善を重視する
かゆみが強い場合は、かゆみを抑える成分である抗ヒスタミン剤を含むものを選ぶといいでしょう。抗ヒスタミン剤を含む市販薬には飲み薬、塗り薬があります。抗ヒスタミン剤は内服すると眠気が出てしまうことがあります。
眠気が気になる場合は塗り薬、薬を何度も塗り直すのが面倒な場合は飲み薬を選ぶことをおすすめします。
ポイント②:炎症の改善を重視する
皮膚の赤みなど炎症が強い場合は抗炎症作用のあるステロイドを含んだ塗り薬を選ぶといいでしょう。汗疱ができやすい手のひらや指の側面、足の裏は比較的皮膚が厚いため、作用が強い「ストロング」のステロイドを使用しても問題ありません。
また、塗り薬はそれぞれ「軟膏」「クリーム」「ローション」で使用感が異なります。ご自身の好みに応じて使い分けましょう。
ポイント③:体質の改善を重視する
汗疱はストレスが強いとき、自律神経のバランスが崩れたときに血の巡りが悪くなることによってできることが多いと言われています。そんな時は血の巡りを改善するような漢方薬がおすすめです。漢方薬は血の巡りを改善することで体の内側と外側の熱のバランスを整え、汗疱の症状を改善する効果が期待できます。汗疱をくり返してしまうという方は、根本的な体質改善のために漢方薬を選んでみるといいでしょう。
【厳選】汗疱(かんぽう)を緩和するのにおすすめの市販薬 9選
ポイント①:かゆみの改善を重視した市販薬 3選
かゆみを抑える抗ヒスタミン剤を配合した市販薬を紹介します。抗ヒスタミン剤の副作用として眠気がありますが、眠気が出にくいものを中心に選んでいます。また、どうしても眠気が気になる人は塗り薬を選んでみてください。

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こんな方に
眠気が気になる方に
かゆみが広範囲に及ぶ方に
湿疹、蕁麻疹などのかゆみに
かゆみの元となるヒスタミンをブロックして症状を抑えます。かゆみが広範囲に及ぶときは、塗り薬より内服薬の方が便利です。抗ヒスタミン剤の中では比較的眠気が出にくいものですが、服用後の車の運転などは禁止です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | アゼラスチン塩酸塩 2mg |
効果・効能 | ・じんましん、しっしん・かぶれによる次の症状の緩和:皮ふのはれ、かゆみ ・花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり |
用法・用量 | 1回1錠を1日2回、朝食後及び就寝前に服用 |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 不可 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
眠くなる成分 | アゼラスチン塩酸塩 |
水なしで使用できるタイプ | × |

こんな方に
眠気が出ると困る方に
口の渇きが気になる方に
眠気が出にくい抗アレルギー
有効成分のメキタジンは抗アレルギー薬の中でも比較的眠気が出にくく、口が渇きにくいのが特徴です。かゆみは抑えたいけど、眠気が出ると困るという方におすすめです。ただし、安全上の理由で服用後の車の運転などは禁止です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | メキタジン 4mg |
効果・効能 | じんましん、湿疹・かぶれによるかゆみ、鼻炎 |
用法・用量 | 1日2回(朝・夕) |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
眠くなる成分 | メキタジン |

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こんな方に
眠気が出ると困る方に
かゆみの範囲が比較的せまい方に
塗った部分を保護してかゆみも抑える
塗るタイプのかゆみ止めは、内服のかゆみ止めにありがちな眠気を気にすることなく使用することができます。また、塗り薬はかゆみがある部分を保護する役割もあります。
分類 | 第3類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ジフェンヒドラミン塩酸塩 20mg |
効果・効能 | 湿疹、皮膚炎、かゆみ、かぶれ、あせも、ただれ、しもやけ、虫さされ、じんましん |
用法・用量 | 1日数回患部に適量を塗布 |
タイプ | 軟膏 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
スーッとする成分 | × |
染みるタイプ | × |
色 | 白 |
ポイント②:炎症の改善を重視した市販薬 3選
塗り薬には「軟膏」「クリーム」「ローション」と種類があり、それぞれ塗り心地や使用感が異なります。それぞれの特徴をふまえて、どのタイプにするのか選んでみてください。

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こんな方に
かゆみがひどい方に
軟膏のベタつきが気になる方に
がまんできないかゆみに
抗炎症作用、かゆみを抑える作用が強力なステロイドを含んだ塗り薬です。クリームタイプの塗り薬で、軟膏タイプのものに比べて伸びがよく塗りやすいのが特徴です。
分類 | 指定第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ベタメタゾン吉草酸エステル 0.12g |
効果・効能 | しっしん、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん |
用法・用量 | 1日1~数回、適量を患部に塗布 |
タイプ | クリーム |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:使用可能 |
使用が可能な年齢 | 制限なし |
スーッとする成分 | × |
染みるタイプ | × |
色 | 白 |
ステロイドの強さ | strong |

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こんな方に
赤み、かゆみがひどい方に
患部をしっかり保護したい方に
赤み、炎症をしっかりおさえる
赤み、かゆみをしっかり抑えるステロイドを含んだ軟膏です。軟膏タイプの塗り薬は、有効成分が患部にしっかりとどまり、皮膚を保護する効果も高くなります。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | フルオシノロンアセトニド 0.25mg、フラジオマイシン硫酸塩 3.5mg |
効果・効能 | ・化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん ・ 化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎) |
用法・用量 | 1日1~数回、適量を患部に塗布 |
タイプ | 軟膏 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 制限なし |
スーッとする成分 | × |
染みるタイプ | × |
色 | 白 |
ステロイドの強さ | strong |

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こんな方に
ベタつきが気になる方に
何度も塗り直す方に
伸びがよくベタつきにくいローションタイプ
ローションタイプの塗り薬は、軟膏やクリームなどの塗り薬と比べて伸びが良くベタつきにくいのが特徴です。かゆみが広範囲に及ぶときは、ローションタイプのものが便利です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ベタメタゾン吉草酸エステル 1.2mg |
効果・効能 | しっしん、皮ふ炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん |
用法・用量 | 1日1回~数回 適量を患部に塗布 |
タイプ | ローション |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 制限なし |
スーッとする成分 | × |
染みるタイプ | × |
色 | 白 |
ステロイドの強さ | strong |
ポイント③:体質の改善を重視した市販薬 3選
それぞれの漢方薬の特徴について紹介していますので、ご自身の体質に合った漢方薬を選ぶようにしてみてください。

こんな方に
汗疱を何度もくり返す方に
冷え性がある方に
血の巡りを改善して皮膚症状を改善する
温経湯は手先のほてりをとることでこもった熱を取り除き、汗疱の症状を改善したり、汗疱ができにくい体質にする効果が期待できます。温経湯は比較的体力がなく、冷え性がある方に使用できる漢方薬です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ハンゲ、バクモンドウ、トウキ、シャクヤク、ケイヒ、ボタンピ、センキュウ、ニンジン、カンゾウ、アキョウ、ゴシュユ、ショウキョウ |
効果・効能 | 体力中等度以下で、手足がほてり、唇がかわくものの次の諸症:月経不順、月経困難、こしけ(おりもの)、更年期障害、不眠、神経症、湿疹・皮膚炎、足腰の冷え、しもやけ、手あれ(手の湿疹・皮膚炎) |
用法・用量 | 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。 成人(15才以上)・・・1回1包 15才未満7才以上・・・1回2/3包 7才未満4才以上・・・1回1/2包 4才未満2才以上・・・1回1/3包 2才未満・・・服用しないこと |
タイプ | 顆粒 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 2歳以上 |
薬の風味 | わずかに辛くて渋い |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |

こんな方に
疲れやすい方に
汗疱を何度もくり返す方に
疲れると汗疱ができるという人におすすめ
六味丸は、疲れると手足がほてったり、口が渇く人に使われる漢方薬です。血流を改善して手足の熱を取り除き、汗疱を改善する効果が期待できます。疲れている時に汗疱ができやすいという人におすすめです。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ジオウ、サンシュユ、サンヤク、タクシャ、ブクリョウ、ボタンピ |
効果・効能 | 体力中等度以下で、疲れやすくて尿量減少又は多尿で、ときに手足のほてり、口渇があるものの次の諸症:排尿困難、残尿感、頻尿、むくみ、かゆみ、夜尿症、しびれ |
用法・用量 | 1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。 成人(15才以上)・・・1回4錠 15才未満7才以上・・・1回3錠 7才未満5才以上・・・1回2錠 5才未満・・・服用しないこと |
タイプ | 錠剤 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 5歳以上 |
錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
薬の風味 | わずかに酸味があって苦い |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |

こんな方に
体力があってのぼせやすい方に
汗疱を何度もくり返す方に
身体の熱を冷ましてかゆみを改善する
白虎加人参湯は、比較的体力があって喉が渇きやすかったり、ほてりがある人に使われる漢方薬です。身体の熱を冷まして皮膚のかゆみをしずめる効果が期待できます。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | チモ、セッコウ、カンゾウ、コウベイ、ニンジン |
効果・効能 | 体力中等度以上で、熱感と口渇が強いものの次の諸症:のどの渇き、ほてり、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ |
用法・用量 | 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。 成人(15才以上)・・・1回1包 15才未満7才以上・・・1回2/3包 7才未満4才以上・・・1回1/2包 4才未満2才以上・・・1回1/3包 2才未満・・・1回1/4包 |
タイプ | 顆粒 |
妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
使用が可能な年齢 | 制限なし |
薬の風味 | わずかに甘い |
眠くなる成分 | × |
胃の粘膜を保護する成分 | × |
水なしで使用できるタイプ | × |
【比較一覧】この記事で紹介している市販薬
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使用するときのポイントや注意点について
使用方法を間違えると症状が悪化することがあります。不明な点がある場合は薬剤師や登録販売者に相談してもいいでしょう。
使用するときのポイント・副作用はあるの?

今回紹介した抗ヒスタミン剤については眠気が出るおそれがあるため、服用後の車の運転、高所作業など危険を伴う行為は避けるようにしましょう。
市販のステロイドであっても長期間にわたって使用すると皮膚が薄くなるなどの副作用が出る可能性があります。症状が長引くときは病院を受診しましょう。
漢方薬は体質によって使用するべきものが異なります。選ぶのが難しい場合は、薬剤師や登録販売者に相談しましょう。
こんなときは病院へ

汗疱による赤み・炎症がひどかったり、水疱がつぶれて化膿してしまっている場合は病院を受診するようにしましょう。
また、市販薬を使用していて1週間を目処に改善が見られない場合も病院を受診しましょう。そのまま市販薬の使用を継続すると症状が悪化する可能性があったり、そもそも汗疱による症状ではない可能性もあります。その場合は、病院の医師の診断を受けて治療を進めていく必要があります。
『汗疱(かんぽう)』に関するQ&A

ここからは汗疱に関してよくある質問についてお答えします。汗疱に対する疑問や不安が少しでも解消されれば幸いです

また、水疱が潰れた部分が色素沈着して跡が残ることもあるため潰さないほうがいいでしょう。どうしても気になってしまう場合は、絆創膏やガーゼなどで保護しておきましょう。かゆみが強い場合はかゆみ止めの塗り薬を塗ってから保護しておくのもおすすめです。


しかし、長期間の使用を避けて使用部位をきちんと守っていれば、副作用が起こる可能性は低いと考えられます。
また、市販されているステロイドの外用薬は、作用の強さが「弱〜中」のものに限られています。その点もふまえて、使用方法を守っている限りは副作用が少ないと考えられます。


しかし、実は汗疱ではなく汗疱と同じような症状の別の病気だったということもあり、対処法も異なります。くり返す場合は一度病院で診断してもらうことをおすすめします。

まとめ

今回は汗疱におすすめの市販薬について紹介しました。体質や症状の強さによって、どの薬を選ぶかは異なります。この記事の内容を参考に、ご自身の体質や症状に合ったものを選んでみてください。
ただし、市販薬を使用しても症状が改善しない場合は別の原因があるかもしれないので、症状が悪化しないうちに病院を受診するようにしましょう。
※掲載内容は執筆時点での情報です。