ロキソニンとセレコックスの作用の違い

最初に、セレコックスとロキソニンの作用について見比べてみましょう。どちらのお薬も、「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」とよばれるタイプに分類されるお薬になります。ただ、お薬の構造の違いによって、作用に違いがあります。
※カタカナ・英語ばかりですので、読みづらい方は、まとめまでとばしてお読み下さい。

痛み止め、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とは?

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のタイプの痛み止めは、体内の「痛み、炎症、発熱」などを引き起こす物質である「プロスタグランジン」が作られるのを抑えることによって、炎症に伴う腫れや痛みをやわらげ、熱を下げます。

プラスタグランジンは、「シクロオキシゲナーゼ(COX)」とよばれる酵素によって作られるのですが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによって、効果を発揮します。

ロキソニン(ロキソプロフェン)

ロキソニンの主成分はロキソプロフェンになります。説明のように、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによって、結果として、炎症を引き起こすプロスタグランジンが作られるのを抑え、炎症、痛みや熱を下げる効果を発揮します。

セレコックス(セレコキシブ)

セレコックスの主成分はセレコキシブになります。セレコックスは、ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が胃を荒らす副作用があるということから、それを改善するために開発されたお薬になります。

実は、シクロオキシゲナーゼ(COX)には「COX-1」と「COX-2」の2種類があります。COX-1は胃粘膜の保護効果があり、COX-2は炎症や発熱、痛みを引き起こします。
COX-1まで阻害してしまうと、胃粘膜の保護効果を失うため、結果的に胃を荒らしてしまう可能性があります。
セレコックスは、COX-1には作用せず、COX-2を選択的に阻害するように開発されました。そのため、胃を荒らすことなく、炎症や痛みを抑えることができます。

作用の違いまとめ

◆ロキソニンは、胃の保護作用があるCOX-1と、炎症や発熱、痛みを引き起こすCOX-2を両方とも阻害してしまうため、胃を荒らすという副作用がある。

◆セレコックスは、COX-1には作用せず、COX-2に選択的に作用するため、胃を荒らす副作用が少ない痛み止めとなっている。

ロキソニンとセレコックスの飲み方の違い

ロキソニン(ロキソプロフェン)

疾患や症状によって、多少異なりますが、基本的には、1日3回、1回60mg(1錠)を飲むお薬になります。頓服で服用する場合は、1回60mg(1錠)〜120mg(2錠)を服用します。1回服用したら、少なくとも3-4時間は間隔をあけるような指示があります。

セレコックス(セレコキシブ)

疾患や症状によって、多少異なります。ロキソニンと比較すると、セレコックスは、作用時間が長く持続するため、ロキソニンが1日3回の服用に対して、セレコックスは1日2回の服用になります(1回100〜200mg)。
頓服で服用する場合も、間隔は少なくとも6時間以上あけるような指示があります。又、ロキソニンは、解熱剤としての適応がありますが、セレコックスは、解熱剤としては服用しません。

飲み方の違いまとめ

◆ロキソニンは一般的に1日3回の服用に対して、セレコックスは、ロキソニンと比較して、作用時間が長く持続するため、1日2回の服用となっている
◆セレコックスと比較すると、ロキソニンは作用時間が短く即効性がある
◆セレコックスは、解熱剤としては使用しない

ロキソニンとセレコックスの価格の違い

2016年4月時点

ロキソニン(ロキソプロフェン)の錠剤

薬価:
ロキソニン錠60mg 1錠15.9円
(参考)ロキソニンのジェネリック医薬品の薬価:
1錠5,6〜9.6円

セレコックス(セレコキシブ)の錠剤

薬価:
セレコックス錠100mg 1錠68.5円
セレコックス錠200mg 1錠105.7円
セレコックスにはジェネリック医薬品は現状存在しません。

価格の違いまとめ

◆価格に関しては、ロキソニンはセレコックスと比較すると安く、またジェネリック医薬品が存在する
◆セレコックスにはジェネリック医薬品が現状は存在しない

ロキソニンとセレコックスの効果・副作用の違い

どちらも痛みや炎症を抑える鎮痛薬として処方されます。同じような効果が期待できますが、副作用の面では少し違いがあります。

ロキソニン(ロキソプロフェン)

解熱鎮痛薬として効果が期待できるお薬ですが、副作用のリスクもあります。副作用としては特に胃腸障害があります。そのため、胃腸が弱い方や消化潰瘍の方は、服用には注意が必要です。胃薬が合わせて服用されることが多くあります。

その他の副作用としては、吐き気、嘔吐、発疹などもあります。

市販薬でも、成分であるロキソプロフェンを含むお薬が第1類医薬品(代表例:ロキソニンS)として販売されています。

セレコックス(セレコキシブ)

ロキソニンと比較すると、副作用である胃腸障害が少ないとされています。ただ、注意が必要であることには変わりないため、胃腸が弱い方や、消化性潰瘍の方は、服用に注意しましょう。

その他の主な副作用としては、吐き気、嘔吐、発疹などがあります。

市販薬では、販売していません。医師の処方箋が必要となります。

ロキソニン、セレコックスに共通する注意点

◆空腹時での服用を避け、食後に服用するようにしましょう。

◆医師の指示どおりの量を守りましょう。効かないからといって、薬の飲み過ぎは厳禁です。ご自分の判断で量を増やしたり、頻繁に飲まないようにしましょう。効かない場合は、他に原因がある場合や、症状が悪化している可能性があります。必ず、医師に相談するようにしましょう。

◆一つの解熱鎮痛作用のあるお薬を服用している場合は、他の解熱鎮痛薬を服用しないようにしましょう。作用が強くなり、副作用のリスクが高まります。

◆稀に、今まで副作用がなくても、体調などの変化によって突如お薬に対するアレルギー症状(湿疹、アナフィラキシー、ショック症状など)が起こる可能性があります。
いつもと違う、少しおかしいと思うような症状が出た場合は、副作用の可能性がありますので、すぐに医師・薬剤師に相談するようにしましょう。

おわりに

ロキソニンとセレコックス、同じ鎮痛剤でも、以上のような違いがあります。

もちろん、お薬による効果や副作用には個人差があり、一概には効果や副作用の比較というのは難しい部分があります。ロキソニンがよく効くという方もいれば、セレコックスの方が効くという方もいらっしゃいます。

主治医と相談しながら、症状に合ったお薬を処方してもらい、治療をしていくことが大切になります。

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