ホクナリンテープの成分と効果

ホクナリンテープには、「ツロブテロール」と呼ばれる有効成分が含まれています。この成分は、気管支を拡げて空気の取り込みを良くし、息苦しさを改善する効果があります。「β2刺激薬※」というタイプに分類されるお薬になり、気管支に選択的に作用します。

「“皮膚に貼る”だけで、何で咳をおさえる効果があるの?」と疑問に思われる方も多くいるのではないでしょうか?
ホクナリンテープは、1日1回、皮膚に貼って使用します。皮膚からゆっくりとお薬が吸収され、皮膚の下にある血管に入ります。血液の流れにのって、気管支に届き、効果を発揮します。また、ただお薬が吸収されるだけではなく、24時間ゆっくりと効果が持続するように、少しずつお薬が皮膚に吸収されるような工夫が施されています。

参考

気管支には、空気のとおりをよくするために働いている神経である交感神経、β2受容体があります。β2受容体をお薬で刺激することにより、気管支を拡げて空気を通りやすくし、咳を抑える働きをします。

ホクナリンテープの適応・用法・用量

ホクナリンテープは、「気管支喘息」、「急性気管支炎」、「慢性気管支炎」、「肺気腫」の治療に使われます。

用量は次のとおりです。(ツロブテロール成分量)
成人:2mg
0.5歳-3歳:0.5mg
3歳-9歳未満:1mg
9歳以上:2mg

年齢や体重によって、使用する成分量は変わってきますので、必ず、医師の指示に従うようにしましょう。
1日1回、胸、背中又は上腕部のいずれかに貼ります。どの場所に貼っても、効果に大きな差はありません。明け方の喘息発作を抑えるために寝る前(入浴後)に張り替えを指示するケースが多くあります。

ホクナリンテープを貼る際の注意点 Q&A

毎回、同じ場所に貼っても良いですか?

同じ場所に貼り続けると、かぶれたりかゆくなったりすることがあるため、毎回、貼る場所を少しずつ、ずらすようにしましょう。

子供の場合は、どこに貼るのが良いですか?

小児の場合は、自分で剥がしてしまう可能性があるので、背中など手が届かない外しづらい部分に貼るようにしましょう。

お風呂のときは、テープを剥がしたほうが良いですか?

お風呂やプールの際など、水に浸かる場合も、テープを剥がす必要はありません。剥がれてしまう可能性がある場合は、刺激の少ない絆創膏等で固定するようにしましょう。

効きが良くないので、2枚貼っても良いですか?

絶対に2回分を1度に貼らないようにしましょう。用法・用量を超えて使用を続けた場合、不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがあります。必ず、指示された用法・用量を守りましょう。
又、剥がし忘れたまま、新しいテープを貼ってしまうケースがみられます。気づいた場合、すぐに薬を剥がして、医師または薬剤師に相談しましょう。

貼る場所で、特に注意する点はありますか?

汗などをかいている場合は、そのまま貼るとはがれやすくなるため、よく拭いてから貼るようにします。又、貼る場所として、汗をかきやすい場所は避けるようにしましょう。

湿疹や傷口のあるところは、症状が悪化する可能性があるため、避けるようにしましょう。

ホクナリンテープの知っておくべき副作用

ホクナリンテープは、稀に副作用がでる可能性があります。ここで挙げているものは一例ですので、いつもと違うような気になる症状が出た場合は、医師や薬剤師に早めに相談するようにしましょう。

主な副作用

主な副作用としては、
・手足のふるえ
・動悸
・貼った部分のかゆみ・発赤・発疹
などがあります。

その他の副作用

主な副作用の他にも下記の症状が出ることがあります。
精神神経系:頭痛、不眠、だるさ
消化器:吐き気、食欲不振
その他:CK(CPK)の上昇、浮腫、胸の痛み

重大な副作用

稀に、下記のような副作用症状がでることがあります。このような副作用症状が出た場合は、使用を止め、すぐに医療機関を受診しましょう。
・アナフィラキシー症状
お薬に対するアレルギー症状で、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹などの症状が起こる可能性があります。

・重篤な血清カリウム値の低下
β2刺激薬で報告されている副作用になります。手足のしびれ、筋力減退、手足の麻痺、呼吸困難などの症状が起こる可能性があります。

ホクナリンテープと同じ成分の市販薬はある?

ホクナリンテープは、医療機関を受診し、医師に処方せんを出してもらわないと使用することはできません。現状ですと、薬局やドラッグストアで市販薬としては販売されていないお薬になります。
テープタイプではありませんが、同じように、気管支を拡げて空気の取り込みを良くし、息苦しさを改善する効果のある市販薬(β2刺激薬のタイプ)は販売されています。詳しくは、薬剤師や登録販売者に相談しましょう。

ホクナリンテープの効果・使い方、又、副作用について参考になりましたでしょうか?

1日1回貼るだけで、効果が持続し、お子さんやお薬が苦手な方でも使用しやすいお薬です。ただ、お薬ですので、期待できる効果の裏には、副作用のリスクがあります。

喘息では、少しの咳かな?と思っていても、やがて喘息の発作がひどくなる場合もあります。この場合、適切なお薬で治療を早めにはじめることが大切です。自己判断でお薬を飲むのではなく、発作の前兆がみられた場合はすぐに医療機関を受診するようにしましょう。