【花粉症新薬情報】2017年発売のルパフィンの効果、ビラノア、デザレックスとの違い – EPARKくすりの窓口コラム|ヘルスケア情報 【花粉症新薬情報】2017年発売のルパフィンの効果、ビラノア、デザレックスとの違い | EPARKくすりの窓口コラム|ヘルスケア情報

EPARKくすりの窓口

くすりのお役立ちコンテンツ

【花粉症新薬情報】2017年発売のルパフィンの効果、ビラノア、デザレックスとの違い

参考になった33

2023/3/14
116,498
国民の4人に1人がスギ花粉症といわれるほど、花粉症にお悩みの方は多いかと思います。新しい花粉症の薬も出てきており、2016年11月に「ビラノア」「デザレックス」、2017年に11月に「ルパフィン」が発売されています。

効果は期待したいけど、副作用は少ない方が良いというのが心情だと思いますが、新しく発売された花粉症の薬、ルパフィンはどういう効果が期待できるでしょうか?

今回は、2017年に発売されたルパフィンの作用について解説するとともに、同じように新しい花粉症薬、ビラノア、デザレックスの特徴、従来の薬とどのように違うかという点についても説明していきます。
※この情報は、2018年2月時点のものです。

くすりの窓口医師・薬剤師が
選んだ市販薬を紹介

  • 経験① 現場でよく聞かれる質問
    経験① 現場でよく聞かれる質問
    現場で聞かれる薬の効果や副作用、飲み合わせの注意点等をご説明します。
  • 経験② 現場で教える医薬品
    経験② 現場で教える医薬品
    悩みに合った薬や普段から自分が案内する薬など、現場で案内するものを教えます。
  • 視点① ユーザー目線で解説
    視点① ユーザー目線で解説
    実際にどう使うのかや、ユーザー目線で
    必要な情報をお伝えします。
  • 医師・薬剤師が悩みにお答えします!

当コラムの掲載記事に関するご注意点

1. 当コラムに掲載されている情報については、原則として薬剤師、医師その他の医療及び健康管理関連の資格を持った方(以下「薬剤師等」といいます)による助言、評価等を掲載しております。当社自身でも掲載内容に不適切な表記がないか、細心の注意を払って確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。あくまで、読者皆様ご自身のご判断にてお読み頂き、ご参考にして頂ければと存じます。

2. 当コラムにおける一般医薬品に関する情報は、読者、消費者の方々に適切な商品選択をして頂くことを目的に、薬剤師等に対して当社より課題、テーマを提示の上、執筆を依頼しております。主眼は、商品より成分であり、特定の商品に関する執筆を依頼しているわけではなく、また特定の医薬品製造事業者等(以下「メーカー等」といいます)からの販売又は紹介に関する対価が発生するものではありません。

3. 当コラムにおける一般医薬品の各種ECサイト等へのアフィリエイトリンクにつきましても、読者、消費者の方々への購入の利便性目的に設置しており、前項同様、特定商品の販売により薬剤師等やメーカー等に報酬が入るものではなく(アフィリエイトリンクがメーカーサイト、商品公式サイト等である場合を含みます)、特定商品の誘引を企図したものではありません。なお、各種ECサイト等へのアフィリエイトリンクにつきましては、景品表示法上の観点で「PR」等、広告である旨の表記がされることがありますが、当コラム記事におきましては、2.項記載の通りですので、薬機法上の広告に該当するものではありません。

4. 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。当社は、掲載されている情報を予告なしに変更、更新する場合があります。

5. 記事内で紹介している商品の価格や送料、URLは、JANコードをもとに、対象商品を販売するECサイトが提供するAPIを使用し、生成しています。掲載価格の変動、JANコードの誤登録等による情報相違等があることも考えられ、最新価格や商品の詳細等についてはECサイト、各販売店又はメーカー等よりご確認をお願いします。

6. 当社が行う、調剤薬局様における商品取り置きサービスにつきましても、あくまでユーザーの受け取りの簡便化が目的であり、特定商品及び特定薬局への誘引を企図したものではありません。

7. 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は、一切の責任を負うものではありません。

全部見る


花粉症新薬、ルパフィンとは?


薬剤師

竹中 孝行さんのコメント

ルパフィン錠10mgは、2017年11月に帝国製薬・田辺三菱製薬から販売された、花粉症などのアレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に用いるアレルギー性疾患の治療薬です。国際的には、2001年から販売されています。

ルパフィンの成分と作用



ルパフィンの成分は、「ルパタジン」です。

花粉症の従来の薬に特徴的な「抗ヒスタミン作用」に加えて、「抗PAF(血小板活性化因子)作用」を併せもつ、新しいタイプの薬です。
<抗ヒスタミン作用とは>
アレルギー症状を引き起こす原因となる体内物質、ヒスタミンの作用を抑えることによって、アレルギー症状を和らげる作用があります。具体的には、ヒスタミンによるH1受容体への結合を抑えることにより作用を示します(選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用)。
<抗PAF(血小板活性化因子)作用とは>
PAF(血小板活性化因子)とは、炎症や気管支収縮等に関与しているケミカルメディエーターであり、くしゃみや鼻水などアレルギー症状を引き起こすとされています。ルパフィンは、そのPAF(血小板活性化因子)の作用を抑えることによっても、アレルギー症状を和らげる作用を示します。
このように「抗ヒスタミン作用」と「抗PAF(血小板活性化因子)作用」の2つの作用によって、花粉症などのアレルギー性鼻炎や蕁麻疹などのアレルギー症状をより強力に和らげる作用が期待できます。

効能・効果は次のとおりです。
・アレルギー性鼻炎
・蕁麻疹
・皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

薬価は、1錠69.4円です。

ルパフィンの服用方法



通常は、12歳以上の小児・成人に対して、1回10mg(1錠)を1日1回服用します。症状に応じて、1回20mg(2錠)まで増量が可能です。

食事による影響を受けないという臨床データより、食事に関係なく1日1回服用することで効果を得ることができます。

新薬に該当するため、約1年間は安全性の視点から14日間の処方日数の制限があります。

ルパフィンとビラノア、デザレックスとの違い


薬剤師

竹中 孝行さんのコメント

2016年11月にも花粉症などのアレルギー疾患の治療薬の新しい薬として「ビラノア」と「デザレックス」が販売されました。

どちらも1年を経過し、新薬の14日の処方日数制限が解禁されたことにより、少しずつ処方されるケースも増えてきました。ビラノア、デザレックス、それぞれの特徴を簡単に説明します。

ビラノアについて



【ビラノア錠20mg】
成分:ビラスチン
   第2世代抗ヒスタミン薬
用法用量:成人には1回20mg(1錠)を1日1回空腹時に服用する
薬価:1錠79.7円

<主な特徴>
・投与後1時間で血中の成分の濃度がピークになるため、効果発現がはやい
・眠気を引き起こす頻度が少ない。国内臨床試験では、675例中4例(0.6%)
・食事の影響を受けるため、空腹時に服用する
・効果は、セチリジンやフェキソフェナジンとほぼ同等

デザレックスについて



【デザレックス錠5mg】
成分:デスロラタジン
   第2世代抗ヒスタミン薬
用法用量:12歳以上の小児、成人には1回5mg(1錠)を1日1回服用する。(食事の影響はほとんど受けない)
薬価:1錠69.4円

<主な特徴>
・従来からあるクラリチン(成分:ロラタジン)の後継となる薬。ロラタジンは肝臓で代謝され、デスロラタジンとなって作用。そのデスロラタジンがデザレックスの有効成分。
・薬物代謝酵素の影響を受けず、クラリチンよりも早く効き高い効果を期待できる。
・眠気の副作用が少ない。国内臨床試験では、505例中5例(1.0%)で傾眠症状。
・薬の効果が長い(5mg半減期が19.5時間)

それぞれの違いについて



花粉症の治療に用いられる抗ヒスタミン薬の理想としては、
・速効性があり、効果が持続する。
・副作用(眠気、作業効率の低下など)が少ない。
・長期投与ができる(安全性)、投与回数が1日1~2回でアドヒアランスが良いこと。

が挙げられ、さらに有効性(効果)と安全性(副作用)のバランスに優れた薬が望まれます。

そういった意味で、新しく販売されたビラノア、デザレックス、そしてルパフィンは、その理想により近づくために開発された薬だと考えます。但し、まだ販売されてから日が経っていないため、今後、他の薬との比較など臨床的な効果の報告が蓄積されてくるでしょう。

実際の効果や副作用の頻度は個人差もみられるため、単純に効果の強さや副作用の頻度を比較することは難しいのですが、それぞれの薬に特徴があることをご理解いただければ幸いです。

ルパフィンで注意すべき副作用


薬剤師

竹中 孝行さんのコメント

稀に次のような副作用症状がでる可能性があります。

詳しくは、公的な文書(添付文書等)を確認していただくか、医師や薬剤師に確認するようにしましょう。

主な副作用としては、眠気、喉の渇き、倦怠感などがあります。特に眠気を催すことがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意しましょう。



併用に注意が必要なものとしては、エリスロマイシン、ケトコナゾールなどのCYP3A4とよばれる代謝酵素を阻害する薬(効果が強くでる可能性)、グレープフルーツジュース(効果が強くでる可能性)、アルコール(中枢神経抑制作用が強まる可能性)があります。

服用を開始し、いつもと違う気になる症状が出た場合には、早めに主治医に相談するようにしましょう。

市販で花粉症薬は購入できる?


薬剤師

竹中 孝行さんのコメント

ルパフィンや、ビラノア、デザレックスは新しい薬ですので、残念ながら市販で購入することはできず、病院を受診する必要があります。

一方で現在、花粉症薬は市販でも購入可能で、もともと病院で処方される薬が市販化しているもの(スイッチOTC)があります。

市販で購入できる抗ヒスタミン薬に分類される花粉症に、効果が期待できる薬の代表的な成分としては、

・エピナスチン

・エバスチン

・セチリジン

PR

グラクソスミスク

コンタック鼻炎Z 14錠

最安値 1,835


・フェキソフェナジン

・ロラタジン


があります。

症状が続く場合には自己判断で市販薬の使用を続けるのではなく、次のような場合を参考として早めに病院へ行くようにしましょう。

 ・症状が強く出ている。
・1週間程度市販薬を飲んでみたが症状が変わっていない、悪化している。
・症状が治まらず、長期にわたって市販薬を服用している。
・アレルギー性の鼻炎なのか、風邪なのか、他の病気が原因なのかが判断つかない。
・発熱、倦怠感、吐き気など全身症状がみられる。
・副作用症状がみられる。
・妊婦又は妊娠している可能性がある。

おわりに




今回は、2017年に発売されたルパフィンの作用について解説するとともに、同じように2016年に発売されている新しい花粉症薬、ビラノア、デザレックスの特徴についてご紹介しました。

ルパフィンは、「抗ヒスタミン作用」と「抗PAF(血小板活性化因子)作用」の2つの作用によって、花粉症などのアレルギー性鼻炎や蕁麻疹などのアレルギー症状をより強力に和らげる作用が期待できる薬です

一方、副作用として眠気を催すことがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意が必要です。

近年、様々な薬が開発され、より有効性と安全性のバランスに優れた薬という理想に近づきつつあります。但し、新薬だからと一概に良いというわけではなく、主治医とよく相談し、ご自身に合う薬を選ぶことが大切です。

参考文献

・ルパフィン錠10mg|インタビューフォーム

・ビラノア錠20mg|インタビューフォーム

・デザレックス錠5mg|インタビューフォーム

アレジオン20|公式HP

エバステルAL|公式HP

コンタック鼻炎Z|公式HP

アレグラFX|公式HP

クラリチンEX|公式HP

※掲載内容は執筆時点での情報です。

 

この記事が参考になったら
投稿しよう。

参考になった

みなさまの投稿をサービス向上に
繋げてまいります。

この記事はいかがでしたか?

投稿ありがとうございました。

くすりの窓口は、この記事の情報及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
記事内で紹介している商品の価格や送料・URLは、JANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し、生成しています。
掲載価格に変動がある場合や、JANコードの登録ミスなどで情報が誤っている場合がありますので、最新価格や商品の詳細等についてはECサイト、各販売店やメーカーよりご確認ください。
記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部が株式会社くすりの窓口に還元されることがあります。

この記事に関連するタグ

関連する記事

人気の記事

新着の記事

体の部位ごとから探す

目の症状
  1. コンタクト
  2. ドライアイ
  3. ものもらい
  4. 眼精疲労
  5. 結膜炎
  6. 花粉症・アレルギー

特集