【医師監修】デュタステリドの効果と副作用 ザガーロとの違いも解説

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2022/11/28

【医師監修】デュタステリドの効果と副作用 ザガーロとの違いも解説

【医師監修】デュタステリドの効果と副作用 ザガーロとの違いも解説

「枕に髪の毛がパラパラと落ちている」
「生え際が上がってきて老けた印象になる」
「人の視線が気になる」
そんな悩みがあるあなたはAGAを発症しているかもしれません。
2020年に販売開始となったデュタステリドは、男性ホルモンにアプローチをかけることで薄毛を予防し、発毛や育毛も促進します。
ここではデュタステリドについての基本情報、Q&Aなどを紹介していきます。

デュタステリドのまとめ

効果
I型とII型の5α還元酵素を阻害し、発毛、育毛・脱毛抑制効果を発揮
効果までの期間
6ヶ月※個人差あり
副作用
勃起不全/リビドー減退/射精障害など
使用方法
1日1回1カプセルを服用
国内評価
AGAガイドライン:推奨度A
注意点
・併用は医師に相談
・女性は禁忌
・服用は20歳以上の男性のみ

デュタステリドとは

デュタスタリドとは、男性における男性型脱毛症(以下、AGA)に適応を持つ医療用医薬品の一般名称です。

先発品であるザガーロの特許が満了となったため、現在では多くのメーカーからジェネリック医薬品として販売が開始されています。

OTCでの取り扱いはなく、ドラッグストアやインターネットでの購入はできないため、医師の診察と処方が必要なお薬です。

1日1回1カプセルを内服することで、男性型脱毛症の原因となるホルモンの産生を抑える効果があります。

効能効果は「男性における男性型脱毛症」となっており、いわゆる頭部の「M型」「O型」「U型」の脱毛症を改善します。

デュタステリドの効果

デュタステリドは、

  • 発毛効果:髪の毛の成長期を長くすることでヘアサイクルを正常に戻す
  • 育毛、脱毛抑制効果:薄毛を予防して健康な髪の毛を長く育てる」

という効果があります。

デュタステリドの効果

AGAの発症原因の一つにDHTがあります。
DHTは、テストステロンと5α還元酵素が結びつくことで生まれるます。
デュタステリドは5α還元酵素のⅠ・Ⅱ型の両方を阻害し、DHTの発生を抑えることが可能です。

発毛効果

臨床試験にて検査を行った結果、3ヶ月後、6ヶ月後に有意な改善が認められるという結果が出ました。

臨床試験のデュタスタリドの結果では、薬を飲み始めた約3ヶ月後に、前頭部、頭頂部の全体に発毛効果が見られたとされています。

デュタステリドによってヘアサイクルが整ったからと言えるでしょう。

育毛・脱毛抑制効果

臨床試験では、デュタステリドを飲み始めて6ヶ月後に、髪の太さが増し、硬毛も増加したとの結果も出ています。

頭頂部直径2.54cm円内において、60μm以上の髪の毛が約6ヶ月後で平均60.8本、約1年後で平均76.9本増加したという結果もあります。

これらの結果は、デュタステリドによってヘアサイクルが整ったことにより、太くて丈夫な毛が生えてくるだけでなく、既にある髪の毛の成長期の期間を伸ばして脱毛の抑制効果もあることを意味しています。

デュタステリドの効果はどのぐらいで出る?

通常6ヵ月間の治療が必要とされています。臨床試験では約3ヵ月で効果が出た症例もあるので個人差はあると言えるでしょう。AGAが進行している場合は1年かかることもあるようです。

Q&Aでも紹介しますが、デュタステリドは投与開始1~3ヶ月に「初期脱毛」という脱毛症状があります。薬の作用で毛母細胞が活発になることが原因で、この症状の後に発毛は促進されます。AGAの進行度合いや髪の毛をどのくらいまで伸ばすかという目標によって効果の感じ方も異なります。まずは半年内服し続けることを決めて治療に取り組みましょう。

デュタステリドの副作用

デュタスタリドの男性機能に関係する項目副作用は、発生頻度が1%以上の症状です。

  • 勃起不全
  • リビドー減退
  • 射精障害

デュタステリドが前立腺にも作用することが関係しているからだと考えられています。
投与を中断したにも関わらず症状が続いたとの報告もあります。
重大な副作用として報告されているものはいずれも頻度不明では以下の症状です。

  • AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害
  • 黄疸

デュタスタリドの代謝は主に肝臓で行われるため、肝臓に悪影響を及ぼすリスクがあります。

発症頻度は1%未満ですが、発疹、頭痛、抑うつ気分、消化器症状、乳頭痛、乳房痛などの症状も報告されています。
何か異変を感じたら服用を中断し医師、薬剤師に相談しましょう。

デュタステリドの使用方法

デュタスタリドは、1日1回1カプセルを服用します。

食前でも食後でも服用可能です。

服用タイミングに制限は設けられていませんが、なるべく毎日同じ時間帯に服用することで血中濃度が一定に保たれます。

デュタステリドの注意事項

主な注意事項は次の3つです。

  • 併用の際は医師に相談すること
  • 女性の服用は禁忌
  • 適応は20際以上の男性のみ」
併用の際は医師に相談すること

併用禁忌の薬剤はありませんが、相互作用によって作用が増強、あるいは減弱する可能性があります。服用している薬剤との相性は医師・薬剤師に確認してください。

女性の服用は禁忌

女性のデュタステリド服用は禁忌事項とされています。
デュタステリド投与により男子胎児の生殖器の正常な発達を阻害してしまう可能性がためです。
デュタステリドは皮膚からも吸収される薬剤なので、女性の方は触れないように気をつけてください。

適応は20際以上の男性のみ

適応は20歳以上の男性となっています。小児の手の届かないところに保管しましょう。

デュタステリドの国内での評価

日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

「日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」で推奨度A(行うよう強く勧める)と評価されています。

ザガーロとデュタステリドに違いはある?

  デュタステリド ザガーロ
区分 ジェネリック医薬品 先発医薬品
価格 安い 高い
サイズ 小さくて
飲みやすい
大きい

デュタステリドはジェネリック医薬品、サガーロが先発医薬品です。この2つ違いは価格とサイズです。

価格について

ジェネリック医薬品は開発費用が抑えられているため、デュタステリドはザガーロより安くなっているのが特徴です。
おおむね6~7割程度で購入できる傾向にあります。

デュタステリドは、服用中断と共にヘアサイクルの乱れが再開してしまうため、長期の服用が大切な薬剤です。
安価な薬剤は医療費の削減が期待できるでしょう。

サイズについて

サガーロと比較してフィナステリドはサイズが小さく、とても飲みやすくなりました。

ザガーロは軟カプセルで長さ19.3mm、重さが599mgと大きめのサイズでした。
ジェネリック医薬品のフィナステリドは全ての会社がサイズの縮小を試みています。

ザガーロの効果

ザガーロの成分はデュタステリドですので、作用機序はジェネリック医薬品のデュタステリドと同じで、効果も同等です。

脱毛を予防し、ヘアサイクルを正常化することで太くて硬い髪の毛を増やす効果があります。

ザガーロは頭髪の5α還元酵素I型とⅡ型を阻害し、AGAの主な原因であるDHTの生成を抑制しAGAの進行を遅らせることが可能です。
AGAガイドライン、推奨度A治療の内服薬は「プロペシア(フィナステリド)」も存在します。
価格は高くなってしまいますが、効果はザガーロの方が優れているため、プロペシアで限界を感じている方や、現状では納得できない場合は医師に処方変更の意向を伝えてみても良いかもしれません。

ザガーロの副作用

デュタステリドと同様のザガーロの副作用は以下が報告されています。

  1. ①男性機能に関する項目:1%以上
    勃起不全 / リビドー減退 / 射精障害
  2. ②重大な副作用:頻度不明
    AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害 / 黄疸
  3. ③その他
    頭痛 / 消化器症症状 / 抑うつ / 乳頭痛 / 乳房痛」

デュタステリドと異なるザガーロの副作用は以下です。

  1. ①頻度1%未満
    乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、 乳房不快感)
  2. ②頻度不明
    精巣痛 / 精巣腫脹
  3. ③その他
    皮膚症状

デュタステリドとフィナステリドとの違いは?

  デュタステリド フィナステリド
作用 I型とII型の
5α還元酵素を阻害
II型の
5α還元酵素を阻害
副作用 男性機能低下のリスクがやや高い 男性機能低下のリスクがやや低い

デュタステリドはI型とII型の5α還元酵素、両方を阻害するのに対し、フィナステリドはのII型のみを阻害します。AGAに対する効果はデュタステリドの方が高いと言われています。
I型は、側頭部や後頭部を含んだほぼ全身の毛乳頭細胞に分布しており、特に皮脂腺や前立腺に多く存在するのが特徴です。
Ⅱ型は、主に生え際や頭頂部、脇・髭・陰毛等の毛乳頭細胞に分布しています。
ただし、男性機能の低下に関する副作用のリスクはデュタステリドの方がやや上がってしまうので注意してください。

デュタステリドとミノキシジル外用薬との併用について

デュタステリドの
主な作用
ミノキシジル外用薬の
主な作用
薄毛を抑制 発毛を促進

ミノキシジル外用薬は、「日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」において推奨度Aとされている薬剤で、毛母細胞に直接はたらきかけることによって発毛を促進するAGA治療薬です。

ミノキシジルの薬理作用はフィナステリドやデュタステリドとは異なるため、両者の併用は問題ありません。

AGAの進行具合によっては治療初期から両者を併用して処方するクリニックもあります。

ミノキシジル外用薬とデュタステリドの併用は、異なるアプローチができるため、AGAの治療はより効果的に行えると言えるでしょう。

デュタステリドを使う際の注意点

デュタステリドは副作用として男性機能低下や肝機能障害などがあるため、定期的に医師に診察を受けて服用継続に問題がないか確認する必要があります。

自己判断で服用量を調節せずに、医師の指示に従って服用してください。

デュタステリドについてのQ&A

デュタステリドについて、よくある質問をまとめました。
以下の質問を参考にして、あなたの治療に役立ててくださいね。

デュタステリドは服用をやめたらどうなりますか?
デュタステリドの服用を中止すると、再び5α還元酵素が活発になりDHTを産生するため、せっかく整ったヘアサイクルが再び乱れてAGAは進行してしまいます。
ただし数日程度の服用忘れで急に効果が下がるとは考えられません。
飲み忘れたら気づいた時点で服用し、翌日から決まった時間に内服しましょう。
生え際の後退にデュタステリドは効果的ですか?
デュタステリドは生え際の後退に効果的です。
デュタステリドが阻害するII型の5α還元酵素は主に頭皮の生え際や頭頂部に分布しているので、いわゆる「M型」「O型」「U型」などの男性に特徴的な脱毛症状に有効と言えます。
デュタステリドは女性でも服用可能ですか?
デュタステリドは、胎児の生殖器官に影響を及ぼす可能性があるため、女性が内服することは禁忌事項として定められています。
皮膚からも吸収されるので、家族が服用中の場合でも触らないようにしましょう。
女性も薄毛で悩まれる方がいますが、女性ホルモンの減少が原因となるため、作用機序から考えてもデュタステリドは効果を発揮しません。
デュタステリドの服用で初期脱毛は起きますか?
個人差はありますが、デュタステリドで初期脱毛が起こることはあります。
デュタステリドの内服開始1?3ヶ月の間に脱毛の症状が起こることがありますが、ここで抜けていく髪の毛は退行期の髪の毛です。
不安や焦りの気持ちもあるかもしれませんが、遅かれ早かれ抜ける髪の毛なので、これは一時的な症状と受け止めて服用を続けることが大切です。
デュタステリドが効かない時に使える薬はありますか?
2022年10月現在、5α還元酵素を阻害することで薄毛を予防するタイプの薬はデュタステリドとフィナステリドの2種類のみです。
しかしフィナステリドは効果がデュタステリドに及ばないため切り替えはおすすめできません。
したがって残る選択肢は、発毛を促進するタイプの5%ミノキシジル外用薬のみとなります。
こちらの医薬品は、「日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」で推奨度A(行うよう強く勧める)とされています。
しかし、有害事象として?痒、 紅斑、落屑、毛包炎、接触皮膚炎、顔面の多毛などが報告されている薬剤です。
希望する場合は主治医に相談してください。

まとめ

デュタステリドは、価格が抑えられて飲みやすい形状なので、長期服用が必要なAGA治療に一歩寄り添った薬剤だと言えます。

効果はもちろん先発品のザガーロと同等なので、安心してお使いいただけますよ。

あなたの悩みが少しでも解決に近づくことを応援しています。

野口 哲央

監修者:医師

野口 哲央
医師免許取得し初期臨床研修修了後、大学病院や市中総合病院で手術や外来業務に従事。
現在も医師として総合病院に勤務しながら、ライターとして一般の方に分かりやすく、読みやすい医療に関する情報を提供している。