1.薬局の待ち時間を短くする3つの秘訣
早速ですが、薬局の待ち時間を短くする3つの秘訣をお伝えします。
1-1. 自分で薬局をきちんと選びましょう
意外にも知られていないのが、ご自身の通う薬局は好きなところを選べることです。病院の近くの薬局に行かなければいけないというルールは一切ありません。言うなれば、保険薬局であれば、全国どこの薬局でも、処方せんに対応することができます。
非常にシンプルな話、薬局が混雑していて嫌であれば、混んでない薬局に行けばいいのです。
できれば、家の近所や勤務先の近くなど、通いやすい場所にある薬局を選ぶことをおすすめします。その薬局に信頼できる薬剤師がいるとベストですね。
1-2. ネット予約やFAXを利用しましょう
意外に知られていないのが、「ネット予約」や「FAX」を利用する方法です。
ネット予約やFAXを利用して、処方せんを事前に薬局に送信しておき、薬局で準備が出来た段階で、処方せんの原本を持参し、お薬を受け取るというサービスです。お薬の在庫がない場合も、薬局としては、受け取りにくるまでに準備できますので、スムーズにお渡しすることができます。
FAXは、医療機関に置いてあることもあり、多くの薬局で対応することが可能です。FAX番号をいつも通う薬局に事前に聞いておくようにしましょう。
ネット予約は、薬局によって独自のスマホアプリを用意している場合や、その他にも様々なネットサービスが存在しています。
上記は、ネットで処方せんを事前に送信してお薬の受け取り予約ができるサービスです。待ち時間を短縮することができ、時間を有効活用することができます。お薬の準備が整うと薬局から準備完了メールなどの通知がくるので便利です。全国約8000店舗の薬局に対応しています。
※処方せんの期限は4日以内となっていますので、注意しましょう。
1-3. 薬局の空いている時間に行きましょう
薬局の待ち時間を短くするには、薬局が混雑する時間を避けることが一番です。常に忙しいという薬局も稀にありますが、大概の薬局は、混雑する時間帯と空いている時間帯が分かれていることが多いです。近くに病院・クリニックがある場合には、病院・クリニックが空いていない時間帯が空いていることが多いです。(例えば、午前診療と午後診療に分かれているようであれば、その間の時間帯13時-15時など。)
ですが、薬局によって、空いている時間帯はそれぞれ違いますので、薬局の方に、空いている時間帯を聞き、その時間帯に処方せんを持っていくことをおすすめします。また、処方せんを先に渡しておいて、空いている時間帯にお薬を取りにいくことも良いでしょう。
このように気軽に薬局を利用するためにも、家の近所や勤務先の近くなど、通いやすい場所にある薬局を選ぶべき理由のひとつです。
※症状によってはすぐに服用が必要なお薬もありますのでご注意下さい。
2.薬局の待ち時間短縮!聞いておくと良い4つのフレーズ
薬局ではたらく薬剤師の立場として、患者さんに言っていただけると、薬局の待ち時間をより短くできるかもしれない「4つのフレーズ」がありますのでご紹介します。
2-1. 「お薬の用意はありますか?」
薬局としては、処方せんの記載の中で在庫がないお薬がある場合、どうしてもお時間がかかってしまうことがあります。先に店舗にお薬の用意があるかどうか確認をとり、用意してもらうことが可能か聞いておくだけで、まずは、ひと安心できます。
2-2. 「待ち時間はどれぐらいですか?」
先に、待ち時間はどれぐらいになりそうか聞いておくと安心です。
というのも、一見、誰も待っていないからすぐ準備できるかなと思っても、実は、別の方のお薬の準備を行っている場合もあります。正確な待ち時間でなくても、ある程度の待ち時間は気軽に教えてくれるかと思います。待ち時間がある程度分かるだけで、安心できます。
2-3. 「後で取りに来ても良いですか?」
待ち時間を聞き、長く待ちそうだったら、その時間を有効活用されることをおすすめします。買い物を済ませてきたり、一旦家に戻り、家事などを行ったり、仕事終わりにとりにくることもできます。その場合は、「後で取りに来ても良いですか?」とお伝えすることで、薬局は気軽に対応してくれるかと思います。
又、すぐに飲んだほうが良いお薬であれば、薬剤師が指摘してくれます。
2-4. 「FAXやネット予約は受付していますか?」
薬局としても、FAXやネット予約を利用していただくと、患者さんをイライラさせず、又、待たせずにお薬の準備を行い、お渡しできるので助かります。
普段通う薬局で、FAXやネット予約の対応をしているかどうかを事前に確認しておくと良いでしょう。
3.薬局の待ち時間が長い4つの理由
「なぜお薬を渡すだけなのに薬局では待たされるの?」と疑問に持たれている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?実は、薬局では単にお薬を渡しているだけではなく、オモテには見えていない薬局の業務があります。
その点をふまえて、薬局の待ち時間が長くなる4つの理由とこうすれば少しでも待ち時間を短縮できる、という対策をご紹介します。
3-1. オモテに見えていない薬局の業務がある
患者さんにお薬を渡すまでの薬局の業務は主に5つあります。
①処方せんの確認をします
まず初めに、薬剤師は、病院で医師の診断のもと発行された処方せんの内容を確認します。
「えっ、何で先生が出した処方せんをチェックするの?」と思われるかもしれませんが、薬剤師は、処方せんの内容で疑わしい点がある場合や処方されているお薬について疑問がある場合には、医師に問い合わせを行い、内容を再確認しています。
もちろん医師は、慎重にお薬を選択し、処方を出しています。しかし、医師の処方せんが100%正しいといえないため、より安全にお薬を服用してもらうため、薬剤師によるチェック、この手順が非常に重要です。
薬局では、患者さんのご年齢、体質、過去のアレルギー歴、副作用歴、既往歴、併用薬などを把握しています。
その背景をふまえて、適切ではないお薬が処方されていた場合には、安全性や効果に疑いがかかり、お薬の変更が必要となる可能性があります。
薬剤師は、処方せんの内容で疑わしい点がある場合には、医師に問い合わせることが義務づけられています。
ご自身で病院の会計時に処方せんをもらった際に、ざっくりと目をとおしましょう。明らかにおかしな点をその時に確認できれば、根本的な処方せんの記載ミス(処方日数など)に関して、薬局であらためて病院に問い合わせることは減ります。
例:
・3日間分お薬を出すと聞いたのに、違う日数で処方されている
・医師が特に何も言っていなかったのに、お薬の内容が変わっている
・処方せんの情報(発行日、名前など)が違う など
②処方せんの内容をパソコンに入力します
処方せんに問題がないと判断したら、続いて、処方せんの内容をパソコンに入力を行います。入力することによって、お薬の説明書などの印刷物が出てくることや患者さんの自己負担金(領収書)が分かります。
薬局側は、この入力に間違いがないように慎重に気を配っています。というのも、薬局は、健康保険組合や市町村に自己負担分以外の金額の請求を行わなければなりません。「調剤報酬点数」という点数によって支払いは決まるのですが、少しでも間違えると、お会計が変わってきてしまいます。又、入力した内容がルールに反していると、その金額を請求できなないこともあります。
つまり、パソコンに処方せんの内容を入力する際には、間違いがないようにしっかりと確認して入力作業を行っています。
ひとつのお薬しか出てないのに、すぐにお薬が出てこない場合には、パソコンの入力作業に時間がかかっている可能性もあります。
特に初めて薬局に行かれた際は、薬局では、新規でゼロから情報を入力しないといけないためお時間がかかる可能性があります。いつも通われている薬局であれば、新しくで入力する情報が少ないため、パソコンの入力も早いのが一般的です。
③お薬を準備し、再確認します
次に、薬剤師はお薬の準備を行います。
「お薬の準備であれば、簡単でしょ?」と思う方も多いかもしれません。
薬局によっても備蓄しているお薬の数は大きく違うのですが、医療用のお薬は、約2万もの数があり、薬局には数百〜数千ものお薬を置いているのが一般的です。錠剤もあれば、水剤、塗り薬、目薬、湿布・・・・など非常に多くのタイプがあります。
そのため、多くのお薬の中から、必要なお薬を間違いがないようにとって用意することは、馴れていないと時間がかかる場合があります。
また、軟膏のお薬を混合したり、シロップ剤を作製する、一包化(飲み方ごとに分包を行う)などの作業も必要に応じて合わせて行います。
このお薬の準備においては、決してミスが許されません。
お薬は似たよう名前も多く、規格、量の違いなどもあり、慎重になる必要があります。そこで、一旦、お薬を取り揃えたところで、もう一度、間違いがないかをあらためて、慎重に再確認しています。2人以上薬剤師がいる店舗ですと、このチェックは、別の薬剤師が行うことが一般的です。
これでやっとお薬の準備が整うのですが、ここでもう一度、患者さんの今までの服用歴を確認し、処方せんの内容を再確認します。これで、問題がないと判断した上で、ようやくお薬の説明を行います。
いつも通い慣れている薬局であれば、あなたのお薬の内容を理解しています。そのため、特別なお薬の変更がなければ、お薬の取り揃えもあり、準備が早いことが一般的です。こういった意味でも、行き慣れた薬局をつくっておくことが大切です。
④お薬の説明・相談を行い、お渡しします
処方されているお薬の説明と、服用状況の確認を行います。今まで飲んでいるお薬であれば、何か気になる症状がでていないか?などをお聞きして、現状の体調について相談します。
ここで、意図していないお薬が処方されていたり、気になる症状(副作用)が出ている場合などは、再度、処方せんの内容について医師に問い合わせを行い、お薬の内容を相談し、必要があれば、変更を行うこともあります。
必要に応じて、親身に相談できる時間をしっかりと用意してくれる薬局を選ぶようにしましょう。
⑤記録に残します
薬局では、患者さんの体調、症状の変化、お薬の服用状況など様々なことを記録として残します。薬局では、この記録を「薬歴」といいます。患者さんにお薬を渡した薬剤師は、会話・相談した内容なども含め、この薬歴の記入を行っています。次回、別の薬剤師がお薬を渡した場合や緊急時にも、症状を把握し、迅速な対応ができるようにするためです。
薬剤師が時間をとってしっかりと記録を残していると待ち時間に影響する可能性もありますが、ここは、あなた自身のために症状や前回相談した内容の記録をしっかりとってくれている薬局を選ぶようにしましょう。それが、あなたが安全に安心してお薬を服用することにつながります。
3-2. お薬の量が多い、分包や粉砕、混合などの工夫をしている
お薬の量が多い場合や、粉薬の分包、一包化、錠剤の粉砕や塗り薬の混合などの作業を行う場合には、どうしても、お時間がかかってしまいます。
お判りのとおり、お薬が少なく、作業が少ない方のほうが早くお薬を渡すことができます。自分より後に来た方が、先にお薬をもらっている場合には、このような理由があるかもしれません。
処方せんのお薬の内容から、軟膏のお薬を混合したり、シロップ剤を作製する、一包化(飲み方ごとに分包を行う)などの作業が事前に必要だと分かる場合には、ある程度の待ち時間を覚悟して、後でとりにくるなど対策をとるのがよいでしょう。
3-3. お薬の在庫がないため調整をしている
医療用のお薬には約2万もの数があり、全てのお薬を薬局に取り揃えておくことは現実的に難しいです。一般的には、近隣の医療機関でよく処方されているお薬やいつも通われている患者さんのお薬を在庫しています。
処方せんに記載されているお薬の在庫がなかった場合、お時間がかかってしまいます。薬局では、近隣の薬局でお薬の在庫がないかを確認、卸に問い合わせて確認、又、在庫があるお薬に変更可能か医師に確認など、どうにかしてお薬を用意できないか、あらゆる手を尽くしています。
その結果、お時間がかかってしまいます。こういった場合、多くの薬局では、「お薬の在庫がないので確認するため、少しお時間かかります」と言ってくれるはずです。
初めていく薬局の場合、在庫がないことに対して対策をとるのは難しいですが、2回目以降、同じお薬が出る可能性が高い場合には、その薬局に用意しておいてもらえるように事前に伝えておくようにしましょう。そうすることで、次回、あなたが来局する日に合わせて、お薬を取り揃えておいてくれます。
3-4. そもそも薬局が混雑している。人手が足りていない
そもそも薬局が混雑していて待つ人が溢れており、それに見合う人手が足りていないために時間がかかることがあります。
このような場合は、薬局の事情を察し、第1章で説明した薬局の待ち時間を短くする秘訣を実践するのもよいでしょう。
4.薬局の待ち時間を短くする秘訣まとめ
今回の記事では、薬局の待ち時間が長いワケと具体的に薬局の待ち時間を短くする3つの秘訣、又、薬局で聞いておくと良い4つのフレーズについてお伝えしました。
実は、患者さんが待たないことは、「あわてることなく、正しいお薬を患者さんに届け、しっかりと相談する時間がとれる」という点で、薬局にとっても大きなメリットです。
今後、薬局の待ち時間の長さがストレスにならないように、薬局をより有効活用してもらえますと幸いです。
