1.免疫力を上げるために大切なこと
免疫とは、身体のなかに入ってきたウイルスや細菌を排除するための働きのことを指します。免疫がしっかり機能していると、風邪をはじめとした病気を防ぐことに繋がります。
では、具体的に免疫を上げるために必要なことは何かについて解説していきます。
1-1. 体温を上げる

免疫は免疫細胞が働くことで機能し、36.5℃前後を適温としています。
これは、免疫細胞が血液のなかに存在しているためです。
血液は体温である36.5℃前後において流れが良くなるため、身体の中に入ったウイルスや細菌などの異物をスピーディーに排除できます。たとえば、平熱が35.5℃であれば、36.5℃の方よりも約30%免疫力が下がるといった報告もあります。
体温を適温に維持するということは、免疫力を維持するためにとても重要なポイントになります。
1-2. ビタミンをマルチに摂る

免疫力を向上させるには、ビタミンを十分に摂ることが大切です。具体的にはビタミンA・D・C・B群などが挙げられ、それぞれが免疫をサポートしています。
たとえば、ビタミンAは粘液細胞を正常に維持し、外部からの侵入を防ぎます。また、ビタミンDやビタミンCは免疫作用を強化するビタミンとして有名です。さらに、糖質の代謝にも不可欠であるビタミンB1は、腸内にある免疫細胞に作用しているという報告も上がっています。
ほかにも、ビタミンは私たちの身体のなかで休まず行われている「代謝の補酵素」として働く大切な栄養素です。
1-3. 腸内環境を整える

腸は便をつくる場所だけでなく、多くの免疫細胞が存在する場所でもあります。そのため、腸内の環境が崩れていると、免疫機能も下がってしまいます。便通が悪いと、身体に不調をきたしやすいだけでなく、疲れやすいなどのデメリットもあります。腸内を正常な状態に整えておき、免疫細胞がしっかりと機能できるようにしましょう。腸内の掃除に適した飲み物についても後に紹介します。
1-4. 抗酸化作用がある食品を摂る

抗酸化作用をもつビタミンCやビタミンAを含む食品を積極的に食べましょう。
身体は多くの細胞からできています。細胞は常に同じ状態を維持することが難しく、刺激を受けて形を変えたり壊れたりします。その一例が癌細胞です。細胞が変化してしまう原因のひとつに、細胞の酸化が挙げられます。現代の食生活には添加物や過剰な油脂などが多く、身体は酸化されやすい状態です。細胞が酸化されると代謝や血流が悪くなり、結果として免疫力が下がってしまうことになるため、抗酸化作用の強い食品や飲料を日常的に摂取することがおすすめです。
1-5. ストレスを発散する方法を見つける

ストレスフリーは難しいので、ストレスを少しでも発散する方法をご自身で見つけましょう。誰でも簡単にできておすすめの方法としては、朝早い時間に起きて澄んだ空気を吸ったり、緑の多い公園で20分ほどウォーキングをしたりすることです。しっかりと呼吸をすると酸素が身体をめぐり、細胞の酸化を抑えることができます。
ストレスは、免疫だけでなく身体のあらゆる活動を制限してしまいますので、毎日のちょっとした合間に行える深呼吸のほか、気分が落ち着きやすいホットハーブティーもおすすめです。
1-6. 十分な睡眠をとる

睡眠は身体を休めるだけでなく、免疫機能を正常に働かせるためにも欠かせません。
免疫を担う細胞は、コルチゾールという物質からつくられます。コルチゾールは睡眠中に活動を控え、明け方に最も分泌量が増えます。そのため、夜間はしっかりと睡眠をとることが大切なのです。目覚めた時、だるさを感じる場合は良質な睡眠をとれているとはいえないので、安眠につながりやすい飲み物をとることも検討しましょう。
2.免疫力を上げる飲み物5選
免疫を上げる方法を紹介してきました。どれも大切ですが、実際にどのようなことをしたらいいのか、管理栄養士の視点からお伝えします。今回、手軽に取り入れられるであろう「免疫力を上げる飲み物」について5つ紹介していきます。
2-1. 免疫力を上げる飲み物:緑茶
緑茶には茶カテキンというポリフェノールが含まれています。茶カテキンは殺菌・抗ウイルス作用があり、外界から身体へ侵入した細菌やウイルスが体内で定着することを防ぎます。また、緑茶はテアニンという旨味成分が含まれており、睡眠の質を高める効果もあるのです。テアニンは苦みのある緑茶により多く含まれているので、玉露など高級な茶葉がより効果を得られます。
2-2. 免疫力を上げる飲み物:果汁100%リンゴジュース
りんごにはポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは先に紹介した抗酸化作用が強く、身体の細胞が酸化しないよう働きます。また、食物繊維も多いため腸内環境を整える力ももっています。果汁の少ないタイプではなく、果汁100%や生リンゴジュースがおすすめです。
2-3. 免疫力を上げる飲み物:生姜入りの温かい飲み物
生姜を入れた温かい飲み物で体温を上げましょう。生姜にはジンゲロールやショウガオールなど複数の特有成分が含まれます。ジンゲロールは免疫細胞を増やし、細菌の増殖を抑えます。また、ショウガオールは殺菌作用や細胞の酸化を抑制するほか、身体を温める効果が強いです。温かい紅茶やルイボスティーに生の生姜を飲む直前におろせば、免疫力のアップだけでなく冷え性の改善にもつながります。
2-4. 免疫力を上げる飲み物:ホットココア
ホットココアも身体を温める力があります。ミルクココアで有名な森永の研究結果でも、ホットココアを飲んだ被験者が最も体温の上昇が高く、維持する時間も長かったことが報告されています。(※)また、ホットココアに含まれる食物繊維は整腸作用、テオブロミンはリラックス効果、カカオポリフェノールは抗酸化作用をもっています。
2-5. 免疫力を上げる飲み物:緑黄色野菜とリンゴのスムージー
免疫力を高めるビタミンCやAを補給できる果物や野菜をたくさん使用したスムージーもぜひ試してほしい飲み物のひとつです。ビタミンCは水溶性で損失しやすく、熱にも弱いのでフレッシュな状態で摂取することが望ましくなります。柑橘系の果物やイチゴのほか、キウイなどにビタミンCが多く含まれ、ビタミンAの前駆体であるβカロテンが多い緑黄色野菜が良い供給源になります。
3.自宅でできる免疫力向上ドリンクレシピを紹介
管理栄養士がおすすめする免疫力アップを目指すドリンクを3つ紹介します。
3-1. 小松菜とリンゴスムージーで免疫力アップ
【材料】
- 小松菜 1株
- リンゴ 1/2個
- 水 適量
すべてミキサーに入れて混ぜれば完成。
一食で96Kcal、食物繊維3.4gを摂ることができます。小松菜の青臭さが飲みにくいという方はバナナ1/2本を追加すると幾分不快感は和らぎます。
3-2. ジンジャー入りホットココア
- ピュアココア 大さじ1杯
- 温かい牛乳 200ml
- おろした生の生姜 お好きなだけ
混ぜるだけで完成のお手軽ドリンクです。身体の芯からポカポカ温まることができます。生姜は飲む直前におろして、免疫を活性化させましょう。200mlのココアに少々の生姜をおろした場合で168Kcal、食物繊維は2.2gです。
3-3. マヌカハニーレモンティー
- マヌカ産のはちみつ 適量
- 国産レモン 適量
- お好きな温かい紅茶 適量
こちらも混ぜるだけの簡単ドリンクです。マヌカさんのはちみつには殺菌作用や抗ウイルス作用があり、インフルエンザ菌の増殖抑制にも働きます。さらに、レモンには抗酸化作用の強いビタミンCもたくさんあります。防カビ剤を使用していない国産のレモンを生絞りして使うようにしてください。はちみつ小さじ1を使用して200mlつくった場合、約25Kcalです。
まとめ:免疫力を上げるなら温かく抗酸化作用の強い飲み物がベスト!
免疫力を上げる方法や飲み物について紹介してきました。免疫を上げることは何も難しいことではなく、いつもの生活を送るなかで少しの工夫を加えてあげるだけで大丈夫。温かく、ビタミンや抗酸化作用の強い食品を使用する手作りドリンクを飲み、免疫力をあげてウイルスに負けない身体づくりを目指しましょう。
