1.免疫力とは?

1-1. そもそも免疫力って何?

免疫力とは、自分の体をウイルスや病原体から守り、撃退する力のことです。ウイルスや病原体が体内に侵入すると、くしゃみや咳をするなどして体の外に出します。そこで侵入が防げずに、体内に侵入した場合は、体の中をパトロールしている細胞がウイルスや病原体を攻撃します。さらにそのウイルスや病原体を記憶して、次に侵入してきたときいち早く対応できるようにしています。ワクチンはこの仕組みを利用しています。免疫力をきちんとつけておくことで、ウイルスや病原体に抵抗できるということです。

1-2. 免疫力が落ちるとどうなるの?

免疫力が落ちてしまうと、ウイルスや病原体から体を守ることが出来ず、病気にかかりやすくなります。免疫の働きをきちんと機能させるには、自律神経の働きが重要になります。自律神経には交感神経と副交感神経の2つが存在しています。交感神経は、主に日中、活動するときに働く神経で、緊張したときなどに心拍数が上げたり、血圧を上昇させます。一方、副交感神経は、主に夜間、寝ているときやリラックスしているときに働く神経で、胃腸の働きを促進させたり、呼吸を落ち着けさせています。ストレスや睡眠不足、疲労、運動不足などにより自律神経が乱れると交感神経が優位に働き、免疫機能が上手く働かなくなってしまいます。


また、食生活のバランスが乱れ、現代人に多い野菜不足やたんぱく質の不足も免疫力の低下につながると考えられています。

 

1-3. 免疫力を高めるには?

免疫力を高めるにはどうすればよいのでしょうか?まず、自律神経の乱れがあるのであれば、それを整えることが大切です。適度な運動と、十分な睡眠時間を確保しましょう。日々の食事は、体の免疫力に関わります。食事のバランスを整え、必要な栄養素をしっかり摂取しましょう。また、体温が上がることで免疫細胞が活性化されます。体を温める食材を取り入れたり、入浴で体を温めるなどすると良いでしょう。


近年では、免疫には腸が大きく関与しているといわれています。免疫細胞の7割近くは腸に集まっているため、腸内環境を良好に保っておくことが、免疫力を高める上でも重要になります。

 

2.免疫力アップにおすすめの栄養素と食材

2-1. 腸内環境を整えよう!

前述した通り、腸内環境を良好に保つことは、免疫力を高めることにつながります。発酵食品である納豆やヨーグルト、キムチ、チーズなどは、プロバイオティクスと呼ばれ、善玉菌を増やし悪玉菌を減らす働きをします。

 

野菜や果物、きのこなどに含まれている食物繊維やオリゴ糖であるプレバイオティクスは善玉菌のエサになることで、善玉菌を増やす働きをします。この2種類を摂取することにより、腸内環境を改善し、免疫力を高めます。中でもきのこは、食物繊維であるβグルカンが含まれており、消化吸収されずに腸の免疫細胞にそのまま働きかけ免疫力の向上につながるといわれています。

また、腸の働きを保つには、規則正しく適量の食事をすることが大切です。ダイエットなどで食事量が落ちてしまったり、欠食などが起こると腸の動きが落ちてしまいます。毎日決まった時間の食事、1日3食の食事を心がけると良いでしょう。

 

2-2. たんぱく質をしっかり摂ろう

たんぱく質は主に体を作るために必要な栄養素です。筋肉を主に作っているイメージが強いかもしれませんが、髪や爪、皮膚もたんぱく質から作られています。細胞の主要成分もたんぱく質であるため、不足しないようにすることで、免疫細胞の働きを良くします。たんぱく質が不足してしまうと、髪や爪がボロボロになり、筋肉が落ち、体力の低下につながるため、全身の免疫力低下を引き起こす可能性があります。


たんぱく質は肉や魚、大豆・大豆製品、卵に含まれています。毎食、片手のひらにのる程度を目安に摂取するといいでしょう。特にアジやサバなどの青魚にはたんぱく質だけではなく、EPAやDHAと呼ばれる良質な油を含んでいます。DHAは血栓の予防、EPAは抗炎症作用に働きかけてくれるため、健康維持につながるでしょう。

2-3. ビタミンAやE、ミネラル

主に緑黄色野菜やレバー、うなぎなどに多く含まれているビタミンA=βカロテン。この栄養素は、皮膚や粘膜の維持だけではなく、白血球を増やす働きを助けることで免疫力を高めてくれます。

アボカドやかぼちゃ、アーモンドに多く含まれるビタミンEは強い抗酸化作用を持っており、活性酸素による細胞の破壊を防いでくれるだけではなく、免疫細胞を活性化させる働きがあると言われています。ビタミンAやEはどちらも脂溶性ビタミンであるため、油で炒めると吸収率がアップします。調理方法も工夫するのがポイントです。


ミネラルには、神経を正常に保つ働きを持つカルシウムや、消化や代謝に関わる酵素に必要な亜鉛、血圧の調節に関わっているカリウム、全身に酸素や栄養素を運ぶための鉄などがあり、これらも十分に摂取することで免疫力を高めます。牛乳などの乳製品や貝類、海藻など様々な食品から摂取できます。

 

3.免疫力を高めるための献立を立てるには

免疫力を高めるために必要なことは、バランスの整った食事である必要があります。このバランスの整った食事とは、「主食」「主菜」「副菜」の揃った食事です。「主食」とは、エネルギー源であり、主に炭水化物が含まれているご飯やパン、麺などが当てはまります。「主菜」は、たんぱく質がメインになっており、肉や魚、大豆や卵を使ったメニューになります。

 

「副菜」は主にビタミンやミネラルが含まれている野菜や海藻を使ったメニューです。これらを意識することで、自然とバランスの整った食事になるでしょう。毎食、揃えるのはとても大変なので、1日単位、もしくは3日単位でバランスが整うようにするのが続けるコツです。例えば、朝はあまり食欲がないのであれば、副菜のサラダと主食のパンだけ、抜けてしまっている主菜は昼食か夕食にプラスして摂取してもOKです。

4.免疫力アップにおすすめ食事レシピ

今回は、免疫力アップにおすすめの食材でもある「豚肉」「きのこ」「ほうれん草」「みそ」を使った料理をご紹介します。
豚肉でたんぱく質、きのこで食物繊維を摂取することができます。さらに腸内環境を整えてくれるみそで味つけをします。ビタミンAやEを多く含むほうれん草も一緒に炒めましょう!

【豚肉ときのことほうれん草の味噌炒め】

(材料:2人分)

豚バラ薄切り肉:200g
しめじ:1/2袋
ほうれん草:1/2袋
サラダ油:小さじ1
★酒:大さじ1
★みりん:大さじ1
★砂糖:小さじ1
★みそ:大さじ2

(作り方)

①ほうれん草は3cm幅に切る。しめじは根元を切り落とし、小房に分ける
②豚肉は4cm幅に切る。★を容器に入れてあらかじめ混ぜ合わせておく
③フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、豚肉を加えて炒める
④肉の色が変わり始めたらしめじを加えて2~3分炒める
⑤ほうれん草を加えてさっと炒め、★を加えて炒め合わせる

(ポイント)
★の材料はあらかじめ混ぜ合わせておくことで、味が均一に仕上がります。調理中に焦ることもありません。
豚肉は、バラ肉ではなく、もも肉や肩肉を使用してもOK!火が通りやすい薄切りを選びましょう。
ほうれん草は炒めすぎると色が悪くなってしまうので、炒める時間は短めにしましょう。

5.まとめ

今回は免疫力を高めるのにおすすめの食事をご紹介しました。免疫力を高める食材を意識することも大切ですが、まずは日々の生活を見直すことからはじめてみましょう。規則正しく、適度な運動、バランスの整った食事、十分な睡眠。当たり前のことかもしれませんが、継続することで免疫力を高めることにつながります。この機会にぜひ、毎日の過ごし方を考えてみてください。