1.40歳で○○になったら生涯でお薬代はいくら?
1-1. 高血圧の場合
40歳に「高血圧」と診断され、下記のお薬を服用するようになった場合の想定になります。
<処方例>
ノルバスク錠5mg 1錠
アジルバ錠20mg 1錠
分1 朝食後 30日分
<1ヶ月でかかる薬局に支払う費用>
7790円(全額) 2340円(3割) 1560円(2割 ※70歳以上)
(調剤基本料91点、薬学管理料38点、調剤料80点、薬剤料570点と設定)
<生涯で薬局に支払う費用>
85歳になるまでの45年間、このお薬で全く変わらず、毎月治療が続いた場合は、総額で、約420万円(4,206,600円)かかり、今の保険負担の体制が変わらなかった場合は、自己負担額は、約112万円(1,123,200円)発生します。
1-2. 糖尿病の場合
40歳に「糖尿病」と診断され、下記のお薬を服用するようになった場合の想定になります。
<処方例>
ジャヌビア錠50mg 1錠
分1 夕食後
アマリール錠1mg 2錠
分2 朝・夕食後 30日分
<1ヶ月でかかる薬局に支払う費用>
7990円(全額) 2400円(3割) 1600円(2割 ※70歳以上)
(調剤基本料91点、薬学管理料38点、調剤料160点、薬剤料510点と設定)
<生涯で薬局に支払う費用>
85歳になるまでの45年間、このお薬で全く変わらず、毎月治療が続いた場合は、総額で、約431万円(4,314,600円)かかり、今の保険負担の体制が変わらなかった場合は、自己負担額は、約115万円(1,152,000円)発生します。
1-3. 高脂血症の場合
40歳に「高脂血症」と診断され、下記のお薬を服用するようになった場合の想定になります。
<処方例>
リピトール錠10mg 1錠
分1 夕食後
エパデールS900 2包
分2 朝・夕食後 30日分
<1ヶ月でかかる薬局に支払う費用>
12190円(全額) 3660円(3割) 2440円(2割 ※70歳以上)
(調剤基本料91点、薬学管理料38点、調剤料160点、薬剤料930点と設定)
<生涯で薬局に支払う費用>
85歳になるまでの45年間、このお薬で全く変わらず毎月治療が続いた場合は、総額で、約658万円(6,582,600円)かかり、今の保険負担の体制が変わらなかった場合は、自己負担額は、約176万円(1,756,800円)が発生します。
2.40歳で○○になったときのお薬代について
2-1. もっと費用がかかる可能性の方が高い
今回、生活習慣病といわれる高血圧、糖尿病、高脂血症で想定したところ、自己負担額で約112万円〜約176万円という結果になりました。
通常、45年間、お薬が全く変わらないということはありません。また年齢を重ねるにつれ、他の病気の治療を並行して行う場合が多く、お薬が増えていくのが一般的です。又、症状が悪化した場合には、もちろん、お薬の量も増えていく可能性があります。
今現在、日本では、医療保険制度が充実しており、全額ではなく一部負担金で医療を受けることが可能です。しかし、今後、国の予算に占める医療費の割合が高くなり、財政が圧迫されると、医療保険の自己負担割合が今より高くなっていく可能性も十分に考えられます。今、3割であるものが、4割、5割と増えていく可能性もゼロではありません。
また、健康寿命も年々延びていることから、生涯を85歳と想定しましたが、もちろん、もっと長くお薬を飲み続ける可能性も高くあります。
このような理由により、お薬代としては、今回想定したお薬代よりも、さらに個人の費用がかかっていくことが十分に考えられます。
2-2. ジェネリック医薬品に変更した場合
今回、生活習慣病の3つの疾患について注目しましたが、「この病気になると、高いお薬代になる」というわけではなく、処方されるお薬の数や価格によるところが大きいです。そのため、お薬が多く処方されたり、価格が高いお薬が処方された場合には、全体として費用が高くなるといった結果になります。
今回は、あえて、ジェネリック医薬品を使用せず、全て“先発医薬品”として計算をさせていただきました。先発医薬品からジェネリック医薬品に変更した場合には、多少でも費用を下げることが可能です。
実際には、今日では薬局でジェネリック医薬品をすすめられることが一般的です。
※ジェネリック医薬品とは・・・
新薬を開発した医薬品メーカーには、独占的に販売できる特許期間(20~25年)が与えられています。ジェネリック医薬品とは、他の医薬品メーカーが、その特許期間が終了した後に、国(厚生労働大臣)の承認を得て、新薬と同じ有効成分で効能・効果、用法・用量が原則同じものとして、販売したお薬になります。一般的には、先発医薬品と比較すると価格が安くなります。
2-3. 実際には、お薬代だけではなく病院でも費用がかかる
今回は、薬局で支払うお薬代のみで想定してみました。
しかし実際には、ご存知のとおり、定期的に病院を受診し、診察や検査を受けなければなりません。その度に費用がかかってきます。
今回は、病院でかかる費用は計算にはいれていませんが、医療費全体として考えると、より費用はかかってきます。
3.生活習慣の見直しが大切
今回、ご紹介させていただいたとおり、ひとつ、ふたつのお薬を飲み続けるだけでも比較的、高額な費用になることは承知いただけたのではないでしょうか?
もちろん、お金と健康を天秤にかけることはできません。もちろん、お金がかかったとしても、健康を維持することが大切だからです。
一方で、今後の人生において、これだけの費用をかけるのが億劫だと思われた方は、ぜひとも、日頃の食生活や運動習慣の改善を行っていきましょう。生活習慣病は、生活習慣の見直しにより、予防することや、症状を良くしていくこと、悪化を防ぐことが可能です。
薬局で今まで出会ってきた方の中にも、症状が改善され、お薬が減っていく方、お薬を飲まなくてもよくなった方も実際に多くいらっしゃいます。
治療を行う上では、お薬だけに頼るのではなく、食事や運動等の生活習慣の見直しを合わせて行っていくことが重要になります。
4.おわりに
今回は、「もし、40歳で○○になったらお薬代はいくらぐらいかかる?」ということで、生活習慣病といわれる「高血圧」「糖尿病」「高脂血症」になったときのお薬代についてご紹介させていただきました。
今回の費用が高いと思った方も、安いと思った方も、どちらにしても健康を維持することは、かけがえのない人生の財産となります。
皆様が、少しでも健康な生活を送れるように、今後も、お薬のことだけに限らず、日頃の生活習慣からサポートさせて下さい。
