目次
犬に噛まれたときに必要なもの
①:滅菌パッド
傷口を保護し、止血に役立つのが滅菌パッドです。これは、救急絆創膏のパッド部分だけの部分をイメージするとわかりやすいかもしれません。傷口に付着しにくい製品が多く、通気性も優れています。通気性が悪いと、雑菌が繁殖しやすくなってしまうので注意しましょう。
滅菌パッドは、救急絆創膏でも代用可能ですが、パッド部分が通気性のあるものを選びましょう。また、傷口への負担を考えてテープ部分も低刺激性のものを選ぶといいでしょう。
②:滅菌ガーゼ
滅菌パッドの代わりになるのが滅菌ガーゼです。ハンカチなどを使うと細菌感染のもとになるので、できれば滅菌済みのガーゼを使うようにしましょう。ガーゼはサイズと厚みで選ぶことができます。出血が多いときは厚みのあるガーゼのほうが吸収性も高く重宝します。厚みは4折や12折など数字であらわされています。他にply(プライ)という単位で厚みを表現している製品もあります。どちらの単位も数字が大きいほど厚みがあります。厚みの数値がわからなくなったり、用途がわからなくなったりしたら、お店の人に聞きましょう。
③:包帯
パッドやガーゼを固定するときに包帯を使います。サージカルテープでも固定できますが、自由に圧を調整できる包帯のほうが止血時には適しているでしょう。包帯にも幅や素材などで、かなり種類があります。非伸縮性包帯、伸縮性包帯、弾性包帯などあり、迷うかもしれませんね。もし、今から揃えるのなら、非伸縮包帯と伸縮包帯が一つずつあればほとんどのトラブルに対応できるでしょう。
犬に噛まれたときに必要なものの選び方・ポイント
絶対にこれじゃなければダメ!といったものはありません。トラブルに備えて製品を購入する際の目安にしていただければと思います。
ポイント①:使いやすさを重視する
犬に噛まれて血が出たとなると、あわててしまうでしょう。そんななかでも、急いで処置をする必要があるため、一般の人でも簡単に使える製品が助かります。滅菌パッド・ガーゼは封を開けて、そのまま使える製品がほとんどなので、あまり悩まずに購入して問題ありません。
包帯は特徴をしっかり理解して、自分が使いやすそうなものを準備しておきましょう。
・関節などでも巻きやすい伸縮性のあるタイプ
・包帯止めがいらないタイプ
・カットするときにハサミがいらないタイプ
など便利な特徴を持つものがあります。
ポイント②:汎用性を重視する
今は、休日や夜遅くまで薬局やドラッグストアが利用できるので、救急箱用意していない人もいらっしゃると聞きます。しかし、いざという時のために、救急箱は用意した方がいいと思います。今回紹介しているものも救急箱にいれておきたいものです。犬に嚙まれたときだけでなく、いろいろな用途に使える汎用性も、家庭の救急箱には必要な条件になります。
滅菌パッドやガーゼはサイズがいろいろあります。小さい子どもがいる家庭ではすり傷も絶えないことでしょう。ひざの大きさに合わせたサイズを用意しておくなど、子どもがケガのしやすい部位を予想して、サイズを選ぶのがおすすめです。
包帯もいろいろな太さがあります。あまり太すぎると指などへの使用が難しかったりするので、細めのものと太めのものを用意しておくと便利です。
ポイント③:動きやすさを重視する
切り傷などで滅菌ガーゼを包帯で固定する場合は動きやすさも気になります。関節などに包帯を巻くときは伸び縮みしない非伸縮性の包帯で固定してしまうと、腕が曲げられず動きにくくなる場合があります。使用部位に応じて伸び縮みする伸縮性包帯を使うなどの工夫をしたほうが良いでしょう。
手指に包帯を使う場合は少し細めの包帯を使うと良いでしょう。
【厳選】犬に噛まれたときに必要なもの 9選
もちろん、他の用途にも使えるので、救急箱の中身の参考にもなると思います。
ポイント①:使いやすさを重視した滅菌パッド 3選
止血に使える滅菌パッドを紹介します。犬に噛まれたときはすぐに病院に行く必要があるので、サッと使いやすいものを選んでいます。
もちろん、ちょっとしたケガにも使えます。


こんな方に
事故や災害に備えたい方に
押し当てるだけで止血ができる
事故や災害時などの緊急時に誰でも止血できるように考えられて作られた製品。
出血部位に押し当てて固定するだけで止血することができます。
万が一に備えて、数枚用意しておくと安心です。
分類 | 一般医療機器 |
内容量 | 1枚入 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 滅菌パッド |
1回の使用あたりのコスト(目安) | 1100円 |
錠剤・タブレットの大きさ | 180 × 130mm |


こんな方に
テープ負けしやすい方に
はがすときに痛くないテープ付きパッド
むれにくいメッシュタイプのテープ付きで、包帯などでの固定が必要ないパッドです。
パッド部分も通気性が良い作りになっています。
手の甲のちょっとした傷口に貼るのならSサイズでちょうどいいサイズ感です。
分類 | 一般医療機器 |
内容量 | 6枚入 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 滅菌パッド |
1回の使用あたりのコスト(目安) | 83円 |
錠剤・タブレットの大きさ | 50 × 80mm (パッド部:25 × 50mm) |


こんな方に
うす型の滅菌パッドを探している方に
傷口にくっつきにくいからはがしやすい
パッドが傷口に固着し、はがしたときに痛みが出ないように工夫されたパッドです。
1枚ずつ包装されている滅菌パッドで衛生的です。
うす型パッドでバッグのポケットに入れておいてもかさばりません。
分類 | 一般医療機器 |
内容量 | 5枚入 |
薬・サプリメント・食品のタイプ | 滅菌パッド |
錠剤・タブレットの大きさ | 60 × 100mm |
ポイント②:汎用性を重視した滅菌ガーゼ 3選
滅菌ガーゼはいろいろな用途に使用できるので、サイズや容量など選びやすい製品をピックアップしています。すべて個包装で持ち運びにも便利です。ドラッグストアなどで簡単に入手できるので探してみましょう。

こんな方に
ちょうどいいサイズの滅菌ガーゼを探している方に
S、M、Lサイズから選べる滅菌ガーゼ
ひとつひとつ個包装になっていて、すぐに使える滅菌済みのガーゼです。
MやLサイズは傷口の手当はもちろん、マスク当てにも使えるサイズ。
分類 | 一般医療機器 |
内容量 | 8枚入 |
タイプ | 滅菌ガーゼ |
錠剤・タブレットの大きさ | 75 × 100mm |


こんな方に
滅菌済みの折りたたみガーゼを探している方に
サイズ、容量いろいろ選べる
個包装になっている滅菌ガーゼ。通常容量のものと徳用の大容量の製品があります。
カラフルなかわいいパッケージで学校の保健室などでも使われていることもあります。
分類 | 一般医療機器 |
内容量 | 10枚入 |
タイプ | 滅菌ガーゼ |
錠剤・タブレットの大きさ | 75 × 100mm |


こんな方に
大きいサイズの滅菌ガーゼを探している方に
取り出しやすさにもこだわった滅菌ガーゼ
特大のLLサイズ(標準マスクより一回り小さいくらい)までラインナップされているのがFCステラーゼです。
傷口が大きい場合はこの滅菌ガーゼが重宝するでしょう。
取り出しやすいように包装も工夫されています。
分類 | 一般医療機器 |
内容量 | 4枚入 |
タイプ | 滅菌ガーゼ |
錠剤・タブレットの大きさ | 80 × 160mm |
ポイント③:動きやすさを重視した包帯 3選
パッドやガーゼの固定には伸び縮みする包帯がおすすめです。動きやすく、使用法が簡単なものを選びました。
緊急時にあわてていても、問題なく使えると思います。


こんな方に
関節などに使う包帯を探している方に
伸び縮みしてずれにくく、包帯止めも不要。
伸縮性に優れた包帯で、巻きにくくてすべりやすい部分でもズレずにパッドなどを固定できます。
巻き終わりも包帯止めを必要とせず、はさみこむだけでとめることができるので便利です。
分類 | 日用雑貨 |
内容量 | 6m |
タイプ | 包帯 |
錠剤・タブレットの大きさ | 4cm×6m (伸長時) |


こんな方に
自分自身に包帯を巻く方に
かるく引っ張るだけでスルッと切れる
ハサミを必要とせず、引っ張るだけで簡単に切れる包帯です。
自分自身の腕の処置をする際などにはとても便利でしょう。
包帯同士がくっつきやすい繊維をしようしているので、包帯止めも必要ありません。
分類 | 日用雑貨 |
タイプ | 包帯 |
錠剤・タブレットの大きさ | 5cm×3m |


こんな方に
パッとガーゼを固定したい方に
包帯の巻きにくいところでも大丈夫
急いで固定したいときに役立つのがネット包帯です。傷口にガーゼやパッドをあてて、チューブ状のネット包帯をつけるだけで簡単に固定ができてしまいます。
急いで病院に向かいたい時などに重宝します。
分類 | 日用雑貨 |
タイプ | ネット状の伸縮性チューブ状包帯 |
錠剤・タブレットの大きさ | 2.3cm × 2m |
【比較一覧表】この記事で紹介している商品
滅菌パッドや滅菌ガーゼを使用するときのポイントや注意点について

傷口に使用する滅菌パッドやガーゼの正しい使い方は、意外と知らないものです。
看護師などプロの医療従事者と同じように扱うのは難しいかもしれませんが、最低限押さえておきたいポイントをお伝えします。
使用するときのポイント・副作用はあるの?
滅菌ガーゼなどを傷口にあてる場合は、必ず流水で傷口の異物や雑菌をきれいに洗い流してから使用しましょう。清潔でない場所を、ガーゼなどでそのまま蓋をしてしまうと、雑菌が繁殖し、感染症を引きおこしやすくなります。また、出血がひどいのに滅菌パッドや滅菌ガーゼがない場合は、清潔なハンカチやタオルで代用しましょう。
こんなときは病院へ
犬にかぎらず、動物に噛まれたり引っ掻かれてキズができたりしたら、病院にいきましょう。傷の深さや大きさは関係ありません。動物の唾液や爪には多くの細菌が含まれています。そのため、傷口が化膿するだけでなく、全身に大きな影響を及ぼす可能性もあります。室内で飼っていれば雑菌が少ないから大丈夫!と考えているひともいるかもしれません。しかしながら、細菌は室内・屋外飼育は関係なく存在するので注意しましょう。
『犬に噛まれたとき』に関するQ&A

犬に噛まれたとき、どうして良いのかわからず心配になりますよね。
犬に噛まれたときの疑問や不安など、よくある質問をまとめたのでぜひ参考にしてください。
みなさん同じようなことで困っているようです。






まとめ

犬に噛まれたときは、すみやかな受診が必要になりますが、受診までのあいだに応急処置を行うことも大切です。滅菌パッド、滅菌ガーゼ、包帯などを救急箱に用意しておけば、犬に噛まれたときの応急処置に困りません。犬を飼っているなら、用意しておきましょう。
普段使い慣れていない包帯などは、いざ使う時になると使い方がわからないものです。製品の特徴などを理解したうえで準備しておけば、問題なく対応できるはずです。予想外のケガにもしっかりと備えておきましょう。
※掲載内容は執筆時点での情報です。
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佐藤 隆太郎 薬剤師、ライター
執筆・監修者市立総合病院での勤務を経て、現在は保険調剤薬局に勤務。2021年よりライティングを学び、現在は医療ライター、美容健康専門セールスライターとしても活動中。