1.イボとはどんな状態?

イボは難しい言葉では疣贅(ゆうぜい)と呼ばれています。

どの年齢層の人にも見られますが、最も多く見られるのは小児で、高齢者ではあまり見られません。まずはじめに、イボとはどんなものなのか、原因や症状について見ていきましょう。

 

1-1. <原因>

イボは「ヒトパピローマウイルス」によって引き起こされる皮膚の小さな増殖性の病変です。

皮膚にできた小さな傷からヒトパピローマウイルスが入り込み、3〜6ヶ月程度時間をかけてイボが発生します。

 

1-2. <症状>

手や足の指に最も多くみられ、数mm~1cm程度小さく盛り上がった状態となります。

ほとんどの場合、痛みなどの自覚症状はありませんが、放置すると数が増え、集まるとまとまって大きくなることもあり、早めに対処しなければ治るまで時間がかかってしまいます。

 

感染力はそれほど強くないため、プールやお風呂などを介して他の人に感染することはほとんどありません。しかし、イボを触った手で他の部位に触れることでウイルスが感染し、広がってしまうこともあります。特に荒れていたり傷があるところは要注意です。

イボは顔にも発生し、指状疣贅(しじょうゆうぜい)とよばれる指をすぼめたような、通常のイボとは違う形のイボとなる場合もあります。

また、足の裏などにも発生し、その場合は盛り上がりはあまりなく、固くザラザラした状態となり、押すと痛みを感じる場合もあります。

 

1-3. <治療方法>

病院では以下の方法があります。

下記の方法なら確実にイボを除去できますが、一度で完治させることは難しく、数回の通院が必要になり、根気よく治療に臨む必要があります。

 

  • 凍結療法
  • イボを液体窒素で凍結させて除去する方法です。最も一般的な方法です。
  • 電気焼灼法
  • 電気でイボを焼き切る方法です。効果的ですが痛みを伴い、跡が残る可能性もあります。

 

市販薬でも治療ができます。

下記の方法なら通院の必要なく手軽にイボの治療が可能ですが、やはり時間がかかるため、根気よく治療に臨む必要があります。

 

  • ヨクイニンの内服
  • ヨクイニンは、ハトムギの皮を除いた種で、古くから肌トラブルに用いられてきた生薬です。
    抗炎症効果や肌の水分バランスを整える効果が期待されており、イボの治療効果が認められています。
  • イボコロリの外用

 

 

<うおの目との違い>

うおの目はイボとは違い、ウイルスの感染などではなく、合わない靴を履くなどして皮膚の一部が長期間圧迫され、皮膚の表面の角質層が厚く硬くなることで発生します。

足の指や足の裏にできやすく、直径5~7mmくらいの硬いしこりができ、中央に魚の目のような芯を持ち、「魚の目」と呼ばれています。

ウオノメの芯は、皮膚の奥深くに向かってめりこんだ状態となっており、軽く押したり歩いたりするだけで激しい痛みを生じる場合も少なくありません。

 

*ウオノメもイボコロリの有効成分である「サリチル酸」で治療することができます。

 

2.イボコロリはどんな薬?

2-1. イボコロリの有効成分

イボコロリの有効成分は「サリチル酸」と呼ばれる成分です。

サリチル酸には角質軟化作用があり、固く病変した皮膚を柔らかくすることで、イボを取り除くことができます。

 

2-2. イボコロリの効果はどの程度?

イボコロリにはどの程度の効果が見込めるのでしょうか?

イボコロリの説明書の【上手な使い方】の項目には、「患部が完全に取れるまで繰り返しご使用ください。」という内容の文言が記載されています。

このことから、イボコロリを使用することで、イボを完全に除去することが可能であると推測できます。

 

また、有効成分であるサリチル酸の液体とプラセボとの比較試験では、”軽微ではあるが確実な効果が認められた。”との結果が報告されています。

しかし、やはり効果が認められるには、数週間毎日しっかり続けて使用する必要があるとも報告されています。

 

2-3. 正しい使い方

液体タイプの場合は、1日4回、キャップ付属の棒で、1滴ずつ患部に塗布します。入浴後に塗布するとより効果的です。

①絆創膏タイプの場合は、患部を清潔にし、よく乾かしてから、薬剤部分が患部を覆い、密着するように貼付します。

 

②薬液はすぐに乾き、白い被膜となり、有効成分が患部に浸透していきます。
薬液が乾いた後は、そのまま入浴や水仕事をしても問題ありません。
次回塗布する際は、白い被膜をはがしてから塗布します。無理にはがさず、痛みなどを感じた場合は重ねて塗りましょう。

液体タイプの場合は3~4日間程度塗布を続けると患部が白く変化します。
絆創膏タイプの場合は2〜3日貼り続けることで患部が白く変化します。

 

③患部が白く軟化し、はがれ始めたら被膜ごとピンセット等で痛みを感じない程度に取り除きます。この際、先に患部をお湯につけておくと取り除きやすくなります。

 

④患部が完全に除去されるまで①~③の手順を繰り返します。イボが取れた後は、皮膚が自然に再生します。

 

 

 

3-3. 使用する上での注意事項

 

薬剤が健康な皮膚に付着すると、その部分も白く軟化し、痛むことがあるので、患部の周りの健康な皮膚に付着しないように注意しましょう。

 

一度に広範囲に多量の薬液を使用すると皮膚が荒れてしまうため、イボが複数できている場合は、一度に全ての患部に使用せず、1〜2ヶ所ずつ使用しましょう。

 

顔面や目の周囲、唇、粘膜などのデリケートな部位には使用しないようにしましょう。

 

炎症や傷が悪化する可能性がありますので、炎症や傷などのある患部には使用しないようにしましょう。

 

3.こんなときは早めに病院へ

イボにも種類があり、以下に紹介するようなイボは市販薬では対処できないものです。

間違った対処をすると症状が悪化してしまうこともあるため、これらに当てはまると思ったときはすぐに医療機関で受診しましょう。

 

水イボ
子供によく見られ、1~5ミリ程度の丸くて光沢のあるイボで、ウイルスの感染が原因です。
基本的には自然治癒しますが、治るまで半年以上、長い場合は数年かかることもあります。
細菌に感染して化膿したり、アトピー性皮膚炎やその他の基礎疾患がある場合などには全身に広がる場合もあります。

 

老人性イボ(黒褐色の扁平なイボ)
30~40代から見られ始め、60代では8割の人に、80代だとほぼすべての人に存在するとも言われている、皮膚の老化により発生するイボです。
老人性イボの中には、出血したり、急激に大きくなったり、リンパ節や内臓に転移したりする「悪性黒色腫」と呼ばれるものもあるため、いつもと様子が違うイボができた場合はすぐに医療機関で受診しましょう。

 

尖圭コンジローマ(肛門周囲や外陰部にできたイボ)
尖圭(せんけい)コンジローマは、主に性交をすることによって、ヒトパピローウイルスに感染してイボができてしまう病気です。
手足に出現するいぼとは違い、先が尖っているのが特徴です。

一列に並んだイボ、群生したイボ、身体に多発したイボ
これらの症状がある場合は、イボとは別の疾患である可能性も考えられます。
自己判断せずに受診することをお勧めします。

4.終わりに

「イボコロリ」に効果がないという噂もありますが、そんなことはありません。

残念ながら、イボの治療には時間がかかり、薬を使えばすぐに治るというものではありません。

「イボコロリ」は十分な効果と根拠が認められ、「医薬品」として販売されています。

効果の現れ方や正しい使用方法を理解し、根気よく使用することで確実に治療効果が期待できます。信じて継続することが重要なのです。

また、イボにはいくつか種類があり、通常のイボとは異なり、早急に医療機関での治療が必要な場合もあるということを念頭においておきましょう。

 

 

*参考文献