1.腹痛の種類

腹痛は主に内臓痛と体性痛の2種に分類されます。


<内臓痛>
読んで字のごとく内臓から発生する痛みです。
実は内臓の神経は、炎症や、切れる、裂けるなどのダメージでは痛みを感じません。


臓器が痙攣、収縮、伸展したり、周囲の筋肉が収縮している場合に反応し、痛みを感じます。
痛みの発生源が明確ではなく、なんとなく感じる鈍痛で、時に吐き気や冷や汗を伴うこともあります。ちなみに、多くの人々をを苦しめている「下痢」もこの内臓痛に分類されます。

 

<体性痛>
腹腔の内側を覆っている腹膜から発生する痛みです。
腹膜の神経は、内臓の神経と異なり、炎症や物理的なダメージに反応し、痛みを感じます。
体性痛は鋭い痛みが特徴で、痛む場所も明確に特定することができます。

 

2.出先で襲いかかる代表的な腹痛『下痢』

<通常の下痢>
急激に差し込むお腹の痛みと冷や汗、強烈な便意が特徴です。
ストレスや自律神経の乱れ、冷えなどにより、大腸での水分の吸収と分泌のバランスが崩れることによって起こります。
そのほかにも、抗生剤の服用によって腸内細菌のバランスが崩れた時にも下痢になることがあります。

 

<感染症による下痢>
感染症によって下痢が引き起こされる場合もあり、この場合は注意が必要です。
感染症による下痢は、ウイルスや細菌を体外に排出するための防御反応ですので、むやみに止めてはいけません。
熱や吐き気を伴って下痢を発症した場合は感染症の可能性が考えられますので、ひどい場合は医療機関で受診しましょう。

 

3.コンビニでできる腹痛対策

<コンビニに薬は売っているのか?>
コンビニで医薬品は取り扱われているのでしょうか?
2009年に薬機法が施行され、条件を満たせば一部の風邪薬や解熱鎮痛剤など、「第2類医薬品」、「第3類医薬品」がコンビニでも販売できるようになり、最近では医薬品を取り扱っている店舗もちらほら見られるようになりました。


しかし、コンビニ大手3社でも医薬品を取り扱っている店舗はほんの一部に過ぎないのが現状です。
コンビニでの腹痛対策は、トイレを借りるか、万が一の予備の下着の購入がメインとなるでしょう。

 

<ドラッグストアも選択肢に!>
最近では、地域差はありますが、ドラッグストアがコンビニと同程度の店舗数で展開されています。駅前や駅の中にも多く見られ、確実に医薬品の販売が期待できます。

 

4. 通勤通学途中の急な下痢!そんな時の市販薬の選び方

4-1. 市販薬の選び方

<とにかくすぐに止めたい>
強力な下痢止め成分である「ロペラミド」が配合された製品を選びましょう。
ただし、感染症など、ウイルスや細菌が原因の下痢には使用できません。

 

<原因に心当たりがない急な下痢>
全ての下痢に対応可能な「正露丸」を選びましょう。

 

<下痢体質を改善したい>
日頃から下痢をしやすい体質で、その体質から改善したいという方は、ビフィズス菌などの配合された整腸剤を服用しましょう。
整腸剤自体には下痢を止める効果はないので注意しましょう。

4-2. おすすめの市販薬(代表例)

<正露丸>
この薬の最大の特徴は、どんな下痢でも服用できることです。ウイルスや細菌が原因の下痢でも服用可能です!
有効成分として、木クレオソート、アセンヤク末、オウバク末、カンゾウ末、陳皮末が配合されています。
全て天然由来の成分で、他の下痢止めと異なり、消化管の正常な運動は止めないので、ウイルスや細菌による下痢にも安心して使用することができます。
また、正露丸の独特なニオイが苦手な方には、コーティングを施すことでニオイを抑えた「糖衣錠」タイプも販売されています。
急な下痢に襲われ、原因に心当たりがない場合はとりあえず正露丸で様子をみるのがオススメです!

 

<トメダインコーワフィルム>
最大の特徴は水なしで服用できるフィルムタイプの特殊な剤型です。
口の中ですぐに溶け、通勤・通学途中や、辛くて水も飲めない状態の時に大変役に立ちます。
ロペラミド塩酸塩配合で、食べすぎ、飲みすぎ、消化不良、寝冷えなどによる下痢に優れた効果を発揮します。
カバンの中にとりあえず入れておきたい製品です。

 

<ストッパ下痢止めEX>
嫌なニオイいがなく、飲みやすいグレープフルーツの味が特徴です。下痢で苦しんでいる時に薬の嫌なニオイ・味を感じることで体調が悪化する心配がありません。
有効成分「ロートエキス」が腸の過剰な運動を抑えます。
さらに、「タンニン酸ベルベリン」を配合しており、タンニン酸が腸管の炎症部を保護し、腸管内水分量を減少させます。さらに、ベルベリンが原因菌の殺菌・増殖抑制効果を発揮します。

 

<強ミヤリサン錠>
酪酸菌(宮入菌)の入った整腸剤です。腸の正常なバランスを保ちます。9錠中に酪酸菌(宮入菌)を270mg含んでいます。
酪酸菌(宮入菌)は、腐敗菌をはじめとした様々な消化管病原体に対して拮抗作用を持ち、さらに、芽胞と呼ばれるバリアのようなものを形成するため、胃酸に対する耐性も高く、優れた安定性を持っています。

 

<太田胃散整腸薬>
2種の乳酸菌(ビフィズス菌、ガッセリ菌)と酪酸菌の計3種の整腸生菌と、ゲンノショウコとアカメガシワの2種の整腸生薬が配合されています。
それぞれが効果的に働き、乱れた腸内バランスを整え、刺激に強い理想的な腸内環境へと整えます。
下痢傾向の方だけでなく、便秘がちな方にもオススメです。

 

4-3. 病院で処方されるお薬と市販薬の違い

過敏性大腸症候群や、メンタルが原因の腹痛などには、より強力に消化管の運動を抑える薬剤や、場合によっては抗不安薬が処方されることもあります。
下痢止め、整腸剤に関しては、市販医薬品と医療用医薬品ではほとんど同じ内容となっています。

5.こんなときは早めに病院へ

日常で起こるほとんどの腹痛、下痢は市販薬で対処することができます。
しかし、症状がひどい場合や感染症が疑われる場合、原因がよくわからず、長期間症状が続く場合は医療機関での受診が必要となります。

 

<感染症による下痢>
感染症による下痢は、病原体を速やかに体外に排出しなければならないため、むやみに止めてはいけません。無理に止めることで回復に時間がかかったり、症状が悪化してしまうこともあります。下痢に熱や吐き気を伴う場合はすぐに医療機関で受診しましょう。

 

<脱水症状>
激しい下痢によって体の水分が奪われることで、脱水症状となることがあります。
体の水分や電解質が失われると、力が入らなくなったり、血圧低下による失神、心不整脈、その他の重篤な障害を引き起こすことがあります。小さな子供や高齢者では特に注意が必要です。
医療機関では輸液を用いて脱水対策ができますので、下痢症状がひどい場合は医療機関で受診しましょう。

 

<原因不明の長期間続く腹痛・下痢>
原因が明確でなく、長期間症状が続く場合は、何か他の疾病が原因である可能性も考えられます。放っておいて取り返しのつかない状態になる前に医療機関で受診しましょう。

 

6.終わりに

出先で急に腹痛に襲われた場合は、医薬品を取り扱っているコンビニか、ドラッグストアで薬を手に入れることができます。
最近では、水なしで服用できるタイプの商品が発売されており、下痢になりやすい方は常にカバンに入れておくと良いでしょう。

また、下痢にも種類があり、場合によっては止めないほうが良いということも理解していただけたでしょうか?
そして、激しい下痢の場合には、脱水症に注意する必要があることも念頭においてください。
本記事の情報が、皆様の腹痛対策に少しでも役に立てばと願っております。

 

<参考文献>
• 大幸薬品HP http://www.seirogan.co.jp/fun/stomach/stomachache02.html
• 正露丸HP http://www.seirogan.co.jp/seirogan/
• ミヤリサンHP http://www.miyarisan.com
• コーワ薬品HP https://hc.kowa.co.jp/otc/890?type=goods_wrapper
• 全日本民医連HP https://www.min-iren.gr.jp/?p=36642
• 太田胃散HP https://ohta-isan.co.jp/product/medicine/ohtaisans/
• 東洋経済 https://toyokeizai.net/articles/-/222279
• ストッパ公式HP https://stoppa.lion.co.jp