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【薬剤師が解説】オキシドールにはどんな効果がある?似た効果のある商品も

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2023/5/30
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「オキシドール」といえば、ケガをしたとき、傷口に使うとシュワシュワと泡立つ消毒薬をイメージする方が多いのではないでしょうか。

ドラッグストアなどで見かける機会もあるかと思いますが、消毒薬にもいろいろな種類があり、適切に使用しなければ効果がないどころか悪化してしまったり、体に悪影響となるおそれもあります。

今回の記事ではオキシドールの適した使い方、オキシドールに似た効果のある商品を紹介していきます!

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オキシドールとは


薬剤師

田代 祐也さんのコメント

オキシドールは過酸化水素(H2O2)を2.5〜3.5w/v%含む、傷の消毒や洗浄に使用する第3類医薬品です。

傷口に使用するとシュワシュワと発泡しますが、これは粘膜や血液中のカタラーゼという酵素によって過酸化水素が分解され、酸素が発生するためです。(2H2O2 → 2H2O + O2↑)

この酸素の泡にも、表面に汚れや菌を浮かせる異物除去効果が期待できます。

作用の仕組みと効果

オキシドールの成分である過酸化水素は、細胞に存在する鉄(Fe)と反応してヒドロキシラジカルと呼ばれる高エネルギーの物質をつくり、細胞の膜やDNA、そのほか重要な細胞成分を破壊する作用を持ちます。

この作用が細菌などにはたらくことにより消毒・洗浄効果が得られます。

オキシドール」は消毒薬ですが、過酸化水素はコンタクトレンズの洗浄や歯のホワイトニングなどにも使用されます。

どんな時に使われる?

オキシドールは消毒薬なので、ケガをしたとき、傷口の消毒のために使用します。

しかし、オキシドールの主成分である過酸化水素はカタラーゼという酵素によって分解されてしまうため、カタラーゼの多い菌などへの効果はあまり期待でません。

また、そもそもケガをしたときには消毒薬をむやみに使用しない方が良い場合も多いので、お近くの薬剤師または登録販売者に相談するようにしましょう!


オキシドールと成分が同じ商品はある?


オキシドールと成分が同じ商品はある?

オキシドールと成分が同じ商品は、消毒薬以外にはコンタクトレンズの洗浄、歯のホワイトニングなどで使用されています。

ですが今回の記事のテーマである消毒薬のオキシドールは、販売会社が違うだけで種類は限られています。


オキシドールと似た効果のある商品 3選


薬剤師

田代 祐也さんのコメント

オキシドールと同じ成分の消毒薬には種類に限りがあるため、ここでは傷口の消毒に使用できる似た効果の商品を紹介していきます!

アクセス数1位

健栄製薬

オキシドール 100ml

最安値 71

傷口を消毒・洗浄し患部を清潔に保つ

有効成分の過酸化水素からつくられるヒドロキシラジカルが細菌などの細胞を破壊します。発生する酸素の泡が汚れや菌を浮かせ、患部を清潔に保てるのもポイントです。

分類 第3類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) 過酸化水素(H2O2)2.5~3.5w/v%を含有
効果・効能 きずの消毒・洗浄
用法・用量 そのままの液又は2~3倍に水でうすめた液を脱脂綿、ガーゼ等に浸して患部を洗ってください
タイプ 液体
妊娠中・授乳中の使用 記載なし
使用が可能な年齢 小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもと
スーッとする成分 ×
染みるタイプ
無色
ステロイドの強さ ×
薬の匂い

ゼファーマ

マキロンS 30ml

最安値 253

患部を消毒しつつ炎症を抑える

有効成分のベンゼトニウム塩化物が患部を殺菌・消毒し、配合成分のアラントインが皮膚の修復を助け、クロルフェニラミンマレイン酸の抗ヒスタミン作用が痒みを抑えます。使用の年齢制限がなく、ケガをしやすい小さな子どもでも使用できるのがポイントです。

分類 第3類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) 100mL中
ベンゼトニウム塩化物(0.1g)、アラントイン(0.2g)、クロルフェニラミンマレイン酸塩(0.2g)
効果・効能 切傷、すり傷、さし傷、かき傷、靴ずれ、創傷面の殺菌・消毒、痔疾の場合の肛門の殺菌・消毒
用法・用量 1日数回、患部に噴霧又はガーゼ・脱脂綿に浸して塗布
タイプ 液体
妊娠中・授乳中の使用 使用可能
使用が可能な年齢 年齢制限なし
スーッとする成分 lーメントール
染みるタイプ
無色
ステロイドの強さ ×
薬の匂い 記載なし

塩野義製薬

イソジンきず薬 30ml

最安値 381

ウイルスや細菌などを素早く殺菌・消毒する

有効成分のポビドンヨードが患部のウイルスや細菌を素早く殺菌・消毒します。色がついているため塗ったところが分かりやすく、また、小さな子どもでも使用できます。

分類 第3類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) 1ml中
ポビドンヨード100mg(有効ヨウ素として10mg)
効果・効能 きり傷、さし傷、すりむき傷、靴ずれ、やけどなどの患部の殺菌・消毒
とびひ、おできなどの感染皮膚面の殺菌・消毒
用法・用量 1日数回、患部に塗布
タイプ 液体
妊娠中・授乳中の使用 記載なし
使用が可能な年齢 小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもと
スーッとする成分 ×
染みるタイプ ×
茶色
ステロイドの強さ ×
薬の匂い 記載なし


【比較表】この記事で紹介している消毒薬

商品名

健栄製薬オキシドール 100ml

アクセス数1位

ゼファーママキロンS 30ml

塩野義製薬イソジンきず薬 30ml

最安値

71

送料:要確認 楽天 詳細を見る

253

送料:要確認 楽天 詳細を見る

381

送料:別 Yahoo! 詳細を見る
特徴 傷口を消毒・洗浄し患部を清潔に保つ 患部を消毒しつつ炎症を抑える ウイルスや細菌などを素早く殺菌・消毒する
商品リンク

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なお、ご参考までに、傷薬・傷口用消毒剤のAmazon、Yahoo!ショッピング、楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。



使用するときのポイントや注意点について


薬剤師

田代 祐也さんのコメント

成分の種類に限らず、傷口に消毒薬をむやみに使うのは良くありません。

ここでオキシドールを使用するときのポイントや注意点を知っておくと良いでしょう!

使用するときのポイント

使用するときのポイントや注意点について

オキシドールを使用するポイントは、患部を清潔にした方が良い場合です。

すでに説明したように、オキシドールには、発生する酸素の泡によって汚れを浮かせ異物を取り除く「異物除去効果」があります。

砂や泥などが傷口から取り除けそうにない場合、近くに流水で洗い流せそうなものがない場合など、汚れを取り除けない傷口の応急処置に役立ちます。

副作用はあるの?

副作用はあるの?

副作用には、オキシドールの成分自体が体に合わず痒みやかぶれを引き起こす接触皮膚炎などがありますが、発生する酸素が血管を詰まらせてしまう「空気塞栓」も知られています。

そのため、患部が広範囲だったり、傷が深い場合の使用は避けた方が望ましいでしょう。

こんなときは病院へ

こんなときは病院へ

5〜6日間使用しても症状が良くならない場合は、使用を中止して医療機関を受診しましょう。

また、使用中に赤みや痒み、かぶれた場合にも速やかに受診するようにしてください。オキシドールは、ケガをしたとき、どうしてもキレイな流水で患部を洗い流せない場合など、応急処置での使用にとどめるようにするのが良いでしょう。


『オキシドール』に関するQ&A


『オキシドール』に関するQ&A

オキシドールの特徴や使い方、注意など書いてきましたが、ここではオキシドールについてQ&A形式でお答えします。

医薬品のオキシドールは、いわゆる“100均“で売られているものとは違うのでしょうか?
主成分である過酸化水素の濃度はどちらも同じで、異なるのは薬機法で定められた分類です

医薬品は病気の治療や予防を目的にしており、医薬部外品は予防や衛生を目的にしています。医薬品以外のオキシドールは「指定医薬部外品」に分類され、薬機法に基づいて厚生労働大臣が指定しています。目的によって使い分けるのが良いでしょう。

口臭予防や歯のホワイトニングのために市販のオキシドールでうがいしても良いでしょうか?
絶対にしないでください!医療用で使用されるオキシドールは効能効果で認められていますが、市販のオキシドールでは認められていません

誤飲した場合には吐き気や嘔吐、咽頭炎や食道炎など、中毒症状を引き起こす可能性もあります。

また、自己判断で使用し副作用が現れた場合には、副作用救済制度を受けられなくなる可能性もあります。必ず歯科医師の指示のもとでおこなってください。

オキシドールは出血した傷にも効きますか?
オキシドールの消毒効果は過酸化水素からつくられるヒドロキシラジカルによるものです。


血液に含まれるカタラーゼが過酸化水素を水と酸素に分解してしまうと消毒効果を失います。このとき発生した酸素の泡にも異物除去効果はありますが、消毒効果は小さいです。

そのため、傷口から出血している場合は軽く拭き取ってから使用するのが良いでしょう。(流水で洗い流せるような環境であれば、そもそもオキシドールは不要かもしれません)

オキシドールを使用するとなぜ泡が出るのですか?
泡が出るのは粘膜や血液中のカタラーゼという酵素によって過酸化水素が分解され、酸素が発生するためです。(2H2O2 → 2H2O + O2↑)

また、細菌などもカタラーゼを持っていて、たとえばカタラーゼを多く持つ細菌では過酸化水素が分解されやすくなるため、オキシドールによる殺菌効果は低下してしまいます。

一方で、酸素の泡には汚れや菌を浮かせる異物除去効果が期待できるので、傷口を流水で洗い流せないような状況では「傷口の洗浄」の目的で使用することができます。


まとめ


まとめ

いかがでしょうか?今回は消毒薬のオキシドールについて、特徴や使い方のポイント、注意点などを紹介しました。

オキシドールは第3類医薬品だけでなく、医療用や指定医薬部外品に分類されるものなど、多くの種類があります。
目的に応じて使いわけが必要ですが、そもそも消毒薬が必要な状況なのかの判断も重要です。

判断に迷ったらお近くの薬剤師または登録販売者にもご相談ください。

※掲載内容は執筆時点での情報です。

 

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