目次
「寝起きの動悸」に使える成分は?
複数の生薬が配合されている漢方薬は、体のさまざまな不調を根本から改善します。今回は特に次の3つの生薬成分に絞って解説していきます。
①:蟾酥(センソ)
蟾酥(センソ)とは、カエルから抽出した油分のことです。センソに含まれる主成分のブファジエノライドが強心作用を示します。
強心作用とは、心臓の収縮力を強め、全身循環を良くする作用のことです。
強心作用のほかに、局所麻酔作用や発汗防止作用、炎症を抑える作用など、さまざまな作用があります。
センソを含んだ漢方薬を口の中に入れると「ピリピリ」と痺れるような感覚を感じる方もいますが、これはセンソの局所麻酔作用の影響と言われています。
②:牛黄(ゴオウ)
牛黄(ゴオウ)とは、牛の胆のう中にある結石(胆石)のことです。人の胆石はコレステロールが主成分ですが、牛の胆石は胆汁酸とビリルビンが主成分で、これらが次のような作用を示すと言われています。
・解熱作用
・末梢血管の拡張作用
・鎮静作用
・解毒作用
これらの作用が協力的に働きかけ、イライラや不安などのによる自律神経の乱れを正してくれます。
③:大棗(タイソウ)
大棗(タイソウ)は、ナツメの熟した実を乾燥させた生薬です。様々な作用を持つタイソウですが、緊張緩和作用や鎮静作用、強壮作用などを示します。
神経過敏などを鎮めるため、自律神経の乱れを改善します。
主成分は糖類とサポニンです。
ジャムなどに加工されるナツメの果実が甘いのはこれらの成分を含むからです。
「寝起きの動悸」に使える市販薬は?選び方のポイント
「寝起きの動悸」に使える市販薬のポイントを解説します。
動悸に使える市販薬としては漢方薬が活用できるでしょう。
購入する際のポイントを3つに絞って解説していきます。
ポイント①:動悸を抑える成分を選ぶ
市販薬のうち、漢方薬が動悸症状を抑える市販薬として販売されています。蟾酥(センソ)や牛黄(ゴオウ)などの生薬成分が次のような働きをします。
・心臓の収縮を助けて血液循環を改善し、余分な水分を排泄して心臓の働きを助ける
・呼吸機能を高めて全身の酸素不足を改善する
・末梢循環を正して、心臓の働きを助る
これ以外にも、人参(ニンジン)や沈香(ジンコウ)などの生薬が、蟾酥(センソ)や牛黄(ゴオウ)の働きを助ける目的で調合されています。
ポイント②:自律神経の乱れを整える成分を選ぶ
イライラや不安感などの自律神経の乱れを整える作用のある市販薬として漢方薬が販売されています。大棗(タイソウ)や酸棗仁(サンソウニン)、桂皮(ケイヒ)などの生薬が次のような働きをします。
・気を鎮めて余分な水分を排泄する
・気を補充してほてりを取る
そのほか、胃腸の働きを正常に戻す茯苓(ブクリョウ)や、精神を安定させる竜骨(リュウコツ)などの生薬が含まれているものが多いです。
ポイント③:錠剤タイプの漢方薬を選ぶ
漢方薬は植物や動物から抽出した生薬を使うので独特のにおいや味が特徴的です。ですので、飲みにくさを感じる方も多いと思います。
漢方薬が苦手な方は飲みにくさを改善した錠剤タイプの漢方薬を購入するとよいでしょう。
【厳選】「寝起きの動悸」に使える市販薬 6選
子どもにもお使いいただけるものも紹介しますので参考にしてください。
ポイント①:動悸を抑える成分を重視した市販薬 2選
動悸を抑える作用のある生薬が配合された漢方薬を選びましょう。「センソ」や「ゴオウ」などの動物性生薬が効果があるとされています。

こんな方に
動悸や息切れを抑えたい方に
ドキドキ・バクバクする動悸を抑える
センソやゴオウをはじめとする動物性の生薬と7つの動植物生薬が血液循環を改善し、どうきや息切れを和らげます。
非常に小さな粒なので、漢方薬特有の飲みにくさを感じにくいのが特徴です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(6粒中):センソ(5mg)、ゴオウ(4mg)、ロウジョウ末(5mg)、人参(25mg)、真珠(7.5mg)、ジンコウ(3mg)、リュウノウ(2.7mg)、動物胆(8mg) /添加物:トウモロコシデンプン、寒梅粉、カルメロース、薬用炭 |
| 効果・効能 | どうき、息切れ、気つけ |
| 用法・用量 | 大人(15才以上):1日3回・1回2粒 朝夕および就寝前に水またはお湯で服用してください。 口の中や舌下にとどめたり、かんだりしないこと。(このようなのみ方をすると、成分の性質上、舌や口の中にしびれ感がしばらく残ります。) |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 丸剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:記載なし |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
動悸や息切れを抑えたい方に
体力の低下に伴う動悸を抑える
7種の動植物生薬が、どうきや息切れにすぐれた効きめを現します。
体力が落ちて気力が出ないときや体がだるいときの気つけにも効果があります。
飲みやすい丸剤タイプの漢方薬です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(6粒中):センソ(5mg)、ゴオウ(3mg)、ロウジョウ末(5mg)、人参(23mg)、真珠(7.5mg)、リュウノウ(2.7mg)、動物胆(6mg) /添加物:パラベン、トウモロコシデンプン、寒梅粉、カルメロース、薬用炭 |
| 効果・効能 | どうき、息切れ、気つけ |
| 用法・用量 | 大人(15才以上):1日3回・1回2粒 朝夕および就寝前に水またはお湯で服用してください。 口の中や舌下にとどめたり、かんだりしないこと。(このようなのみ方をすると、成分の性質上、舌や口の中にしびれ感がしばらく残ります。) |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 丸剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:記載なし |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |
ポイント②:自律神経の乱れを整える成分を重視した市販薬 3選
自律神経の乱れを整える作用のある漢方薬には「タイソウ」や「サンソウニン」、「ケイヒ」などの生薬が入っています。子どもにも使える漢方薬も紹介しますので参考にしてください。

こんな方に
疲れているのに眠れない方に
眠りが浅い方に
寝不足続きのイライラを改善する漢方薬
サンソウニンやブクリョウなど5種類の生薬が睡眠リズムを整え、ストレスによる不安や緊張を和らげます。
疲れているのに眠れなかったり、眠りが浅かったりする方におすすめの漢方薬です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(3包中):サンソウニン(15.0g)、チモ(3.0g)、カンゾウ( 1.0g)、ブクリョウ(5.0g)、センキュウ( 3.0g) /添加物:トウモロコシデンプン |
| 効果・効能 | 体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの次の諸症:不眠症、神経症 |
| 用法・用量 | 大人(15才以上):1日3回・1回1包 食前または食間に水またはお湯で服用してください。 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 顆粒剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:記載なし |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

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こんな方に
気持ちが高ぶる状態が続く方に
子どもにも使える動悸の漢方薬
タイソウやブクリョウなど4種の生薬の働きで高ぶる気持ちを落ち着かせ、動悸を抑えます。
飲みやすい顆粒タイプの漢方薬です。
子どもにも使えますので試験前などの緊張が続くときにもお使いいただけます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(3包中):ブクリョウ(6.0g)、タイソウ(4.0g)、ケイヒ( 4.0g)、カンゾウ(2.0g) /添加物:乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ |
| 効果・効能 | 体力中等度以下で、のぼせや動悸があり神経がたかぶるものの次の諸症:動悸、精神不安 |
| 用法・用量 | 1日3回 食前または食間に水またはお湯で服用してください。 (1回量) 大人(15才以上):1回1包 7〜14才:1回2/3包 4〜6才:1回1/2包 2〜3才:1回1/3包 2才未満:1回1/4包 ※小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させること ※1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させること |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 顆粒剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:記載なし |
| 使用が可能な年齢 | 生後3か月以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
イライラして眠れない
不安感が強い方に
イライラからくる不眠・不安を改善する
中国の医書『傷寒論(ショウカンロン)』に収載されている薬方のひとつです。
12種類の生薬がイライラからくるような不眠や不安を和らげます。
子どもの夜泣きなどにもお使いいただけます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(3包中):サイコ(2.5g)、ハンゲ(2.0g)、ブクリョウ・ケイヒ(各1.5g)、オウゴン・タイソウ・ニンジン・リュウコツ・ボレイ(各1.25g)、ダイオウ(0.5g)、ショウキョウ(0.4g) /添加物:ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖 |
| 効果・効能 | 体力中等度以上で、精神不安があって、動悸、不眠、便秘などを伴う次の諸症:高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜泣き、便秘 |
| 用法・用量 | 1日3回 食前又は食間に水又は白湯にて服用。 (1回量) 成人(15才以上):1回1包 15才未満7才以上:1回2/3包 7才未満4才以上:1回1/2包 4才未満2才以上:1回1/3包 2才未満:1回1/4包 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 顆粒剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:使用不可 |
| 使用が可能な年齢 | 生後3か月以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |
ポイント③:飲みやすさを重視した市販薬 2選
市販薬の漢方薬は飲みやすい顆粒タイプが多いですが、それでも苦手な方は錠剤やカプセルタイプの漢方薬がよいでしょう。においや味を感じないようなコーティングなどされています。

こんな方に
漢方薬が飲みにくい方に
ドキドキ・バクバクする動悸を抑える
こちらは錠剤タイプの救心です。
においや味を感じにくいようフィルムコーティングされた錠剤です。
漢方薬の飲みにくさを感じやすい方におすすめです。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(3錠中):センソ(5mg)、ゴオウ(4mg)、ロウジョウ末(5mg)、人参(25mg)、真珠(7.5mg)、ジンコウ(3mg)、リュウノウ(2.7mg)、動物胆(8mg) /添加物:乳糖、クロスカルメロースNa、メタケイ酸アルミン酸Mg、ステアリン酸Mg、セルロース、ヒプロメロース、酸化チタン、スクラロース、三二酸化鉄、カルナウバロウ |
| 効果・効能 | どうき、息切れ、気つけ |
| 用法・用量 | 大人(15才以上)1日3回・1回1錠 朝夕および就寝前に水またはお湯で服用してください。 口の中や舌下にとどめたり、かんだりしないこと。(このようなのみ方をすると、成分の性質上、舌や口の中にしびれ感がしばらく残ります。) |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 錠剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:記載なし |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

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こんな方に
漢方薬が飲みにくい方に
ドキドキ・バクバクする動悸を抑える
カプセルタイプの救心です。
錠剤よりもにおいや味は感じにくいのが特徴です。
外出のときでも携帯しやすいよう、小さな包装となっています。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 有効成分(3カプセル中):センソ(5mg)、ゴオウ(4mg)、ロウジョウ末(5mg)、人参(25mg)、真珠(7.5mg)、ジンコウ(3mg)、リュウノウ(2.7mg)、動物胆(8mg) /添加物:部分アルファー化デンプン、メタケイ酸アルミン酸Mg、ステアリン酸Mg、カプセル本体(ゼラチン)にラウリル硫酸Na |
| 効果・効能 | 息切れ、どうき、気つけ |
| 用法・用量 | 大人(15才以上):1日3回・1回1カプセル 朝・夕・就寝前に水またはお湯で服用してください。 カプセルをかんだり、中身を取り出したりせずに、そのまま服用すること |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | カプセル剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談 授乳中:記載なし |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |
【比較一覧表】この記事で紹介している商品
市販薬を使用するときのポイントや注意点について

では、市販薬を使用するときのポイントや注意点について解説していきます。
ここで解説した内容以外に気になる点がありましたらお近くの薬剤師にご相談ください。
使用するときのポイント・副作用はあるの?
漢方薬は比較的副作用が少ないと言われていますが副作用ゼロではありません。体質や体調によっては、まれに発疹・発赤・かゆみ、吐き気・嘔吐などが現れることが考えられます。
こうした症状が現れた場合は使用を中止して医療機関を受診した方がよいでしょう。
また、心臓の働きを助ける「センソ」や「ゴオウ」には、特に吐き気や嘔吐などの副作用が報告されていますので注意が必要です。
こんなときは病院へ
市販薬を使用しても動悸が治まらない、または悪化する場合は早めに医療機関を受診した方がよいでしょう。その際には、使用した市販薬を医師へ伝えるようにお願いします。
また、動悸の他に息切れや胸の圧迫感、意識が薄れるなどの症状が認められる場合は他の病気の可能性があります。
症状が強くなる場合、緊急性が高い可能性もありますので迷わず救急車を要請しましょう。
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『寝起きの動悸』に関するQ&A

ここでは「寝起きの動悸」に関連するよくある質問についてQ&A形式でまとめてあります。
ここで紹介する内容以外に気になるところがありましたらお近くのかかりつけ医や薬剤師にご相談ください。

原因としては、先述したストレスや不安といった自律神経の乱れのほかに次のようなものが考えられます。
・喫煙や飲酒
・貧血
・バセドウ病
20代に入って喫煙や飲酒の機会が増えることで動悸を起こす可能性も高くなります。
また、バセドウ病は20代~30代の女性が比較的発病しやすいと言われています。
動悸のほか体重減少やほてり、発汗などの症状もある場合は医療機関を受診した方がよいでしょう。


昼寝のように短時間の睡眠では、脳は休まず活動しています(レム睡眠)。
レム睡眠の状態は自律神経が不安定になりやすいです。
そのため、昼寝後に動悸を起こしているのは一時的な自律神経の乱れが原因の可能性が高いのです。
ですが、動悸が長く続いたり胸の痛みや息苦しさを感じたりする場合は早めに医療機関を受診した方がよいでしょう。


すると、呼吸が浅くなり息苦しさを感じることがあるのです。
一般的に、息苦しさはしばらくすると改善するケースが多いです。
しかし、動悸とともに息苦しさが長く続いたり、胸の痛みを感じる場合は医療機関を受診した方がよいでしょう。

まとめ

「寝起きの動悸」に関連する解説は以上になります。
自律神経の乱れは不安や不眠などが背景にあることが考えられ、身体にストレスがかかった状態が長く続くことは原因のひとつとなります。
そんな時、動悸や不安・不眠などの症状に対して漢方薬を使用することは有効とされています。
しかしながら、漢方薬をはじめとした市販薬を使用して、症状を緩和させる方法もひとつですが、日頃から体を休める習慣づくりがとても大切です。
リラックスを意識してご自身の体をいたわることを少し心がけてみてください。
※掲載内容は執筆時点での情報です。






















