目次
アズノール軟膏とは?
アズノール軟膏の成分と作用

アズノール軟膏の成分は、「ジメチルイソプロピルアズレン」です。
この成分は、もともと「カミツレ」と呼ばれるキク科の薬用植物に由来しています。カミツレは民間薬として古くから使われていました。やがて、カミツレの抗炎症作用が「アズレン」とよばれる成分に基づいていることが分かり、そこから研究が重ねられました。
アズノール軟膏は、そのアズレンの一種であるジメチルイソプロピルアズレン(グアイアズレン)を主成分として含んでいます。また、アズノール軟膏は、その他に精製ラノリン、白色ワセリンを基剤(賦形剤)としており、皮膚の保護や保湿作用も持ち合わせます。
<効能・効果>
湿疹
熱傷・その他の疾患によるびらん及び潰瘍
<薬効・薬理>
薬効としては、次の4つの作用が期待できます。
・抗炎症作用(炎症をおさえる)
・創傷治癒促進作用(傷が治るのを助ける)
・ヒスタミン遊離抑制作用(アレルギー反応をおさえる)
・抗アレルギー作用(アレルギー反応をおさえる)
効果としては穏やかで比較的軽傷の皮膚の炎症や、広範囲や長期に渡って塗布することが予想される場合などに使用されることが多いです。副作用が少なく使用できるためです。
ご存知のとおり、皮膚の炎症に対してはステロイドの塗り薬が効果的と言われ、使用されることが多いですが、広範囲に渡っての使用や長期で使用する場合には副作用が心配されることもあります。
その一方で、アズノール軟膏は、ステロイドほど高い抗炎症作用はありませんが、赤ちゃんに対しても使用することができます。
アズノール軟膏の使い方
様々な場面で使用されるケースが多い塗り薬で、比較的軽度の症状、薬を吸収しやすい小さな子ども、顔周りや陰部などの皮膚が敏感な部分にも使用されます。
・あせも
・かぶれ
・火傷(やけど)
・皮膚のただれ・潰瘍
・褥瘡 など
<用法・用量>
通常、症状により適量を1日数回塗布する。基本的には副作用が少ない薬ですので、主治医からの指示に従って塗っていただいて問題ありません。このほかにも非常に特殊な使い方として、歯科領域において口腔内に使用することもあります。
アズノール軟膏に成分が近い市販薬

アズノール軟膏は医療用医薬品で、病院を受診し、処方せんがなければ購入できない薬です。
残念ながらアズノール軟膏と全く同じ成分でドラッグストアなどで販売されている市販薬はありません。 しかし、次のようなアズノールの成分の内容に近い市販薬は販売されています。
タナールAZ軟膏

非ステロイドの軟膏剤
タナールAZ軟膏には消炎作用があり、皮膚炎、かぶれ、しっしん等の炎症を抑えます。基剤の保護作用により、からだ自身が治ろうとするはたらきを手助けし、すこやかな皮膚を取り戻します。顔などのデリケートな部分や、小さな子どもにもご使用いただける製剤です。
| 分類 | 第3類医薬品 |
| ジメチルイソプロピルアズレン含有量 | 0.05g/100g |
| 有効成分 | アラントイン/グリチルリチン酸二カリウム/ジメチルイソプロピルアズレン |
| 1日使用数 | 1日2~3回 |
| 内容量 | 10g/300g |
| 有効成分・含有量 | 9点|10点中 |
| コストパフォーマンス | 9点|10点中 |
| 即効性 | 8点|10点中 |
こんな場合は病院へ

アズノール軟膏は、ほとんど副作用はないと言われています。
しかし、塗った直後の火照り、かゆみ、かぶれ、皮膚のひりひりする感じ、発疹、水ぶくれなどの症状に気がついたら、病院を受診することをおすすめします。
そもそもがかぶれなどに対して処方される薬ですので、塗った後に起こったかどうかが受診をするかどうかのポイントです。
アズノール軟膏に関するQ&A

続いて、アズノール軟膏について、実際に受けたことがある使い方に関する相談にお答えする形で、説明していきます。
顔に塗っても大丈夫ですか?
ただし、眼科用としては使用してはいけないので、目の中には入らないように注意しましょう。目に万が一入ってしまった場合には、水で洗い流し、何か異常があった場合には直ぐに医療機関を受診するようにしてください。
ヘルペスにも使われる薬ですか?
赤ちゃんのおむつかぶれやあせもに使って良い?
症状がひどい場合には、ステロイドの塗り薬が適することもあるため、医師に症状をよく診てもらい判断を仰ぐようにしてください。
ニキビに効果がありますか?
現在、ニキビ治療薬として処方される塗り薬として代表的な薬は下記です。
・ディフェリンゲル [成分:アダパレン]
・ベピオゲル [成分:過酸化ベンゾイルゲル]
・ダラシンTゲル [成分:クリンダマイシン リン酸エステル]
・アクアチムクリーム [成分:ナジフロキサシン]
・イオウカンフルローション [成分:イオウカンフルローション]
・デュアック配合ゲル [成分:クリンダマイシン・過酸化ベンゾイル]
・ゼビアックスローション[成分:オゼノキサシン] など。
その他、内服薬[飲み薬]も別にあります。ちなみに、ニキビは、医療の専門用語では、「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」といい、アズノール軟膏の効能効果には記載がありません。ニキビ治療に対しては、上記で紹介した別の処方薬が出ることが一般的です。
長期間塗っていても問題ないですか?
塗る量はどれくらいが目安ですか?
おわりに

今回は、赤ちゃんのおむつかぶれなどにも処方されることがあるアズノール軟膏の正しい効果を解説するとともに、実際に受けたことがある使い方に関する相談にお答えする形で説明しました。
アズノール軟膏は、期待できる抗炎症作用は、ステロイド塗り薬等と比較すると穏やかですが副作用が少なく、使用できる塗り薬のひとつです。比較的軽度の症状に用いられますが、医師の判断で幅広い疾患に対して合わせて用いられることもあります。
アズノール軟膏と全く同じ市販薬は販売されていませんが、成分が近いものはあります。ご自身の症状に合わせて店舗にてご相談ください。症状がひどい、続いているような場合には、早めに医療機関を受診しましょう。
参考文献
※掲載内容は執筆時点での情報です。
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竹中 孝行 薬剤師
執筆・監修者プロフィールはこちら薬剤師。外資系製薬会社に勤務後、保険薬局勤務を経て、2012年株式会社バンブーを設立。薬局、介護、美容事業を運営。 一般の方に薬局・薬剤師のことをより知ってもらうことを目的に、2016年一般社団法人薬局支援協会を...
























