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【医師監修】糖尿病でも飲酒して良い?悪化させずにお酒を楽しむ方法

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2023/4/18
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糖尿病、または糖尿病予備軍と診断された方は、飲酒を控えなければいけないと言われることが一般的です。糖尿病になったら、もう一生お酒を飲むことはできないのでしょうか?

適量以上の飲酒を続けて糖尿病が進行した場合、様々な合併症の危険性が出てきます。ですが、「糖尿病になったからあれもこれも禁止される。食事もお酒も楽しめなくなる…」と落ち込むのはまだ早いです。

飲みすぎが糖尿病を悪化させることは事実ですが、医師より禁酒の指示がなく、適量内を守ればお酒を楽しむことも可能です!今まで飲みすぎていた人は、「健康的に生活できる本来の飲酒量に戻していく」と前向きに考えましょう。

糖尿病を悪化させずに飲酒するには具体的にどのくらい飲んでよいのか、また飲酒の際に気を付けるべきポイントやおすすめのおつまみについて紹介していきます。

飲酒のポイントを掴み、上手に血糖値をコントロールしながらお酒も楽しんでいきましょう!

※この情報は2020年6月時点のものです。

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飲酒は糖尿病の原因になる?




お酒好きの方がまず気になるところかと思いますが、結論から先に言うと、やはり飲酒は糖尿病の原因になりえます。なぜ飲酒が糖尿病に繋がるのか、解説していきますね。

まず、お酒には糖質を含んでいるものと含んでいないものがあります。糖質を含んでいるものは、ビール、日本酒、チューハイ、梅酒、ワイン、紹興酒など。これらのお酒は飲むと血糖値が上がりますので、飲み過ぎが糖尿病に繋がることは分かりますね。

では糖質を含んでいないウイスキーや焼酎、ジン、ウォッカ等であれば血糖値を上げないので飲んでよいのかと言うと、そうではないのです。

アルコールは、アルコールそのものの作用やその代謝の過程でも血糖値に影響を与えます。適量内の飲酒(1日1合まで、かつ休肝日週2日以上)は糖尿病の発症を抑制するとの報告もありますが、多量飲酒は血糖値を不安定にし、合併症のリスクも高くなりますので、糖尿病患者の方は多量飲酒は避けるべきです。

多量飲酒でアルコール性膵炎を繰り返すと、血糖値を下げるホルモン・インスリンを分泌する膵臓の細胞が破壊され、血糖値が下がりにくくなり糖尿病を発症します。また、アルコール性肝硬変では肝臓で分解されるはずのインスリンが血液中に過剰に残ってしまい、効きが悪くなることで血糖値が下がりにくくなり糖尿病となります。

適量以上の飲酒を続け、糖尿病が進行するとどうなる?



では、糖尿病を発症しているにも関わらず、適量以上の飲酒を続けるとどうなるのでしょうか?

糖尿病は血糖コントロールを良好に保てば普通の方と同じ生活ができ、食べてはいけないものはほとんどなくお酒も楽しむことができます。しかし、自覚症状がないからといって血糖値が高い状況を放置し続けると、恐ろしい合併症を併発するリスクが高くなるのです。

代表的な合併症は以下の3つです。

①糖尿病性網膜症
糖尿病が進むと失明する可能性がある、という話は聞いたことがある方も多いかもしれません。目の網膜が高血糖によりダメージを受け続けると、糖尿病性網膜症となり最悪の場合失明に至ります。

自覚症状なく進行し、視力の低下や視野の欠損に気づいた頃には治療が困難な状況になっている場合もあるという恐ろしい合併症です。途中失明の原因のナンバーワンは糖尿病なのです。
②糖尿病性腎症
腎臓は、血液中の老廃物や不要物を体外に排出するという大切な働きをしています。高血糖状態が続き糖尿病性腎症が進行して腎不全をおこすと、人工透析を受けなければ生きていけない体になります。

人工透析が始まると、大体週3日4時間程度透析を受けに病院に通う事になり、体にも大きな負担がかかります。
③糖尿病性神経障害
典型的な初期症状は、足の裏のしびれです。これを放置しているとしびれの範囲が広がり、痛みさえ感じなくなり怪我をしても気づかない恐れが出てきます。

足が腐って切断しなければいけなくなる糖尿病性壊疽(えそ)の原因は、神経障害で知覚が鈍くなった足に小さな傷ができることから始まります。深爪や靴擦れなどの些細な傷でも、糖尿病により血行障害や免疫力が弱っているときに細菌が入り込んで感染し、治療が遅れると気づいたときには足全体が腐っていて切断に至るケースも稀ではありません。

糖尿病は血糖コントロールをうまく保っていけばそれほど恐ろしい病気ではありませんが、本当に怖いのはこのように合併症を発症したときです。自覚症状がないからと楽観視せず、血糖値をうまくコントロールしていくことが大切です。
 

糖尿病でもお酒を楽しむために守るべきこと!




糖尿病でも、適量内であればお酒も楽しむことができます。ただし、以下の条件を満たしている事が必須です。

①医師の許可が出ている
②血糖コントロールが良好である
③合併症がない
④肥満でない
⑤高血圧や動脈硬化があったとしても軽度である
⑥適量を守る自制心がある

まず、肥満がある方は適正体重にする事で血糖値も改善されることが多いので、体重と血糖値が安定するまではアルコールは控えましょう。

そして、上記条件を満たしているからといって飲みすぎてしまうと血糖値が不安定になり合併症のリスクも高くなってしまいます。上記条件を満たしている方で、適量とされるアルコール量の目安は男性で純エタノール換算1日20g以下・女性でその半量以下です。(※1)

エタノール換算で20g程度のお酒の具体的な分量は、ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒1合(180ml)、ワイン2杯程度(200ml)、ウイスキーダブル1杯(60ml)、焼酎1杯(70ml)となり、エネルギー的には140~200kcalとなります。

アルコールの種類と糖質・カロリー



最初のパートで焼酎やウイスキーは糖質を含まないと説明しましたが、カロリーもゼロというわけではありません!こちらは基本的なアルコールのカロリーと糖質の一覧です。

(※2)

最近では糖質ゼロや糖質オフを謳った商品が数多く出ていますが、繰り返しになりますが、カロリーはあります!

お酒を購入する際は、エネルギー表示も確認するようにしましょうね。できるだけカロリーが低いものを選ぶことは適正体重の維持に繋がります。

糖尿病の人が飲酒する際に気を付けるポイント5つ!




条件を満たしており、適量内での飲酒が認められた場合、どのようなことに気を付けば良いのでしょうか。ポイントは5つです。

①すきっ腹の状態で飲まない
すきっ腹で飲むのはよくないと言われますが、特にインスリン注射や経口降下剤など薬物治療中の方は、空腹の状態でアルコールを飲んでしまうと低血糖をきたしやすいので、食事をしないで飲み始めるのは厳禁です。

②揚げ物はできるだけ避けて
おつまみの定番と言えば、から揚げや軟骨揚げなどの揚げ物ですね。アルコールを適量内に抑えても、揚げ物を食べ過ぎてカロリーオーバーになれば血糖値を乱すことに繋がります。飲み会の際などは、揚げ物は2口まで、など決めておくと良いですね。

③隠れ炭水化物に注意
餃子や焼売の皮、居酒屋のメニューでよくあるお好み焼き、たこやき、チヂミ…これらはほとんど炭水化物です。知らず知らずのうちに食べてしまうと、炭水化物の摂取量が多くなり血糖値は上がりっぱなしに...じゃがいもなど芋類も糖質が多くカロリーが高いので食べ過ぎないよう気を付けましょう。

④調味料からのエネルギー摂取も侮るべからず!
イカ焼きや冷やしトマトなど比較的低エネルギーの料理を選んでも、添えられているマヨネーズをつけてしまうと一気にカロリーが上がってしまいます。マヨネーズは大さじ1杯弱で80kcal。些細な事のようですが、余分なカロリー摂取を避けるために重要です。また、サラダのドレッシングも特にフレンチドレッシングやシーザードレッシングなどクリーミーなものは高カロリーになります。選べるときは和風やノンオイルのドレッシングを選び、かけすぎにも気を付けましょう。

⑤ソフトドリンクや水も飲みながら
お茶などの無糖のソフトドリンクや水を飲むことによって、食べ過ぎ・飲み過ぎを防ぐ効果が期待できます。ジュースは血糖値を急激に上げてしまうので避けましょう。

飲酒時におすすめのおつまみメニュー



おつまみには野菜系のさっぱりしたものや、高たんぱく・低カロリーのものを選びましょう。先に食物繊維が豊富な野菜を食べると消化吸収が緩やかになり、血糖値がなだらかに上昇するので急激な血糖値の上昇を防げます。その後に食べる料理の過剰な油脂の吸収も防ぐことができます。タンパク質は肝臓の働きを助けて、アルコールの解毒やカロリーの代謝をスムーズにします。野菜とたんぱく質が豊富でカロリー低めのおすすめのおつまみメニューはこちらです。参考にしてみてくださいね。

枝豆
豆腐
キムチ
サラダ
たこわさ
かまぼこ
こんにゃく
刺身や焼き魚など、揚げていない魚
蒸し鶏や焼き鳥など、揚げていない鶏肉
ひじきやわかめなど、海藻類

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まとめ




いかがでしたでしょうか。糖尿病は、血糖値を上手にコントロールすれば普通の人と同じように生活できる病気です。

ですが血糖値が高い状態を放置してしまうと恐ろしい合併症を併発するリスクが高くなりますので、血糖値とうまく付き合っていくことが大切です。

飲み会があった日は少し遠回りして帰り歩く時間を増やす、翌日のお食事を控えめにするなど前後でも血糖コントロールを意識すると良いですね。血糖値を上手にコントロールし、お酒もお食事も楽しみましょう!

※掲載内容は執筆時点での情報です。

  • 塚原 絵理 管理栄養士・フードスペシャリスト、NPO A...

    執筆者

    食品メーカーや病院勤務を経て独立し、現在は主に特定保健指導や栄養指導に携わっています。 一方インドの貧困層支援活動を学生の頃より続けており、2年前にNPO AOZORAを設立。 年に数回はインドを訪れ、最貧困層...

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