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目次
手足口病とは？
医師
安元 悠ニさんのコメント
手足口病は、ウイルス（通常はエンテロウイルスのコクサッキー群、特にコクサッキーウイルスA16）によって引き起こされます。
手や足、口の中に水ぶくれができ、通常7～10日間続く軽度の疾患です。温暖な気候でより一般的な病気であり、子どもの間で容易に広がる傾向があります。
主に10歳未満の子どもに発生しますが、年長の子どもや大人にも影響を与える可能性があります。大人になるまでに、ほとんどの人はこの病気を引き起こすウイルスに感染しています。
手足口病の感染原因はなに？
手足口病の一般的な原因は、コクサッキーウイルスA16による感染です。
このコクサッキーウイルスは、非ポリオエンテロウイルスと呼ばれるウイルスのグループに属します。他の種類のエンテロウイルスも手足口病を引き起こす可能性があります。
ほとんどの人は、手足口病を口から感染し、感染した人との接触によって広がります。症状が現れるまでの期間（潜伏期間）は3～6日です。
手足口病に感染するとどうなるの？
手足口病に感染したらどうなるのか説明していきます。手足口病は、以下のような症状を引き起こす可能性があります。
・発熱
・喉の痛み
・気分不良
・舌、歯茎、頬の内側にできた痛みを伴う水ぶくれのような病変
・手のひら、足の裏、時には臀部に発生する発疹
手足口病による発疹はかゆみはありませんが、水ぶくれができることもあります。肌の色合いに応じて、発疹は赤、白、灰色、または小さな隆起として現れます。
大人と子ども、かかると症状に違いはあるの？
手足口病は子どもに多い病気ですが、大人にも起こりうる病気です。そこで子どもと大人に症状の違いはあるのか説明していきます。
子どもの場合は、大人と違って以下のような症状が特徴的です。
・不機嫌
・食欲減少
子どもの場合は発熱し、のどの痛みを発症することがあり、食欲を失うことがあります。発熱が始まってから1～2日後に、口やのどに痛みを伴うただれができることがあります。手や足、時には臀部にも発疹が現れることがあります。
大人の場合は、子どもと違って自然軽快しづらく、重症化する可能性が高くなっています。
手足口病の治療・予防について
医師
安元 悠ニさんのコメント
それでは、手足口病になった場合にどのように治療すればいいのか見ていきましょう。
治療だけでなく、予防方法についても言及してますので、心配な方はぜひ参考にしてください。
手足口病の治療方法は？
手足口病はウイルス感染なので特効薬はありません。手足口病の症状は、通常7～10日で治まります。自然に治らない場合は、症状に合わせて対症療法を行います。
例えば、口内炎の痛みがある場合は、アセトアミノフェン やイブプロフェン など、アスピリン以外の市販の鎮痛薬は、一般的な不快感を和らげるのに役立つ場合があります。
食べ物や飲み物によっては、舌や口、のどに水ぶくれができることがあります。水ぶくれの痛みを軽減するために、以下を試してみてください。
・お茶などの温かい飲み物を飲む
・柑橘類、フルーツドリンク、ソーダなどの酸性の食べ物や飲み物は避ける
・あまり噛む必要のない柔らかいものを食べる
手足口病を予防する方法は？
手足口病に感染するリスクを下げるには、さまざまな予防方法があります。以下を心がけましょう。
・頻繁に手を洗う(少なくとも20秒間手を洗う)
・指、手、その他の物を口に入れないようにする
・人通りの多い共用エリアではこまめに消毒する
・密接な接触を避ける
このように手足口病は伝染性が高いため、症状がある間は他の人との接触を制限する必要があります。
また、手足口病の子どもは、熱が下がり、口内炎が治るまで、保育園や学校に行かないようにしましょう。病気の場合は、仕事を休んで家にいてください。
手足口病の症状を緩和できる市販薬はある？
手足口病は基本的には自然軽快する病気であり、根本治療につながる特効薬はありません。
ただし、症状を緩和できる市販薬はあります。アセトアミノフェン またはイブプロフェンなどの市販薬は頭痛、発熱、喉の痛みなどの症状を和らげることができます。
また、痒みに対しては抗ヒスタミン薬などが使えます。症状に合わせて使い分けるようにしましょう。
【厳選】症状の緩和におすすめの市販薬 6選
医師
安元 悠ニさんのコメント
具体的に手足口病の症状を改善できるおすすめの市販薬についてまとめました。
中でも厳選した6種類に関して、大人と子どもに分けて、効果や使い方など説明していきます。
大人に使用できるおすすめの市販薬 3選
大人に使用できるおすすめの市販薬ですが、基本的には症状に対する対症療法を行います。
症状が軽ければ無理に薬を使う必要はなく、痒みや痛みなどの症状が持続する場合は、痒みに対して抗ヒスタミン薬や、痛みに対しては鎮痛剤を使用しましょう。
大人の場合は、症状がはっきりしているため、症状にあった適切な市販薬投与が可能です。
ただし、子どもに比べると、重症化しやすいため、市販薬を使用しても治らない場合は、病院を直ちに受診してください。
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こんな方に
手足口病からくる口内炎を治したい方に
塗って治す薬が欲しい方に
塗るタイプの口内炎治療薬
有効成分は抗炎症作用のあるトリアムシノロンアセトニドで、ステロイド成分を配合した薬です。患部に塗布することで、炎症・痛み・はれなどを改善します。軟膏対応のため、剥がれる心配がなく、患部にしっかりと密着するタイプです。
| 分類 | 指定第2類医薬品 |
| 有効成分（含有量）／主成分（含有量） | ＜100g中＞ トリアムシノロンアセトニド：0.1g |
| 効果・効能 | 口内炎（アフタ性） |
| 用法・用量 | 1日1～数回、適量を患部に塗布 |
| 薬のタイプ | 軟膏 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 年齢制限なし |
| 1回の使用あたりのコスト（目安） | 17円 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
| 薬の風味 | メントール味 |
| スーッとする成分の有無 | ○ |
| 眠くなる成分の有無 | × |
こんな方に
手足口病からくる口内炎を治したい方に
スプレータイプの薬が欲しい方に
スプレータイプ！口内炎の薬
スプレータイプの薬です。口内炎やのどの炎症にシュッとスプレーすることで治療できます。有効成分が、殺菌と粘膜修復効果を発揮し、すみやかに口内炎を治してくれます。キャップがついているため、持ち運びにも便利な薬です。
| 分類 | 第3類医薬品 |
| 有効成分（含有量）／主成分（含有量） | ＜100mL中＞ アズレンスルホン酸ナトリウム水和物：20mg（粘膜を修復し、患部の治癒を促進します。）、セチルピリジニウム塩化物水和物：300mg（患部を殺菌します。） |
| 効果・効能 | 口内炎、のどの炎症によるのどの痛み・のどのはれ・のどのあれ・のどの不快感・声がれ |
| 用法・用量 | 1日数回、適量を患部に噴射塗布 |
| 薬のタイプ | スプレー剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 年齢制限なし |
| 1回の使用あたりのコスト（目安） | 9.３円 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
| 薬の風味 | メントール味 |
| スーッとする成分の有無 | ○ |
| 眠くなる成分の有無 | × |
こんな方に
手足口病からくる口内炎を治したい方に
貼って治す薬が欲しい方に
貼って治す口内炎治療薬
パッチ剤に分類される貼って治す口内炎治療薬です。唾液などの口の中の水分から患部を守り、高い密着力で剥がれる心配もありません。主成分は非ステロイド性抗炎症薬であるため、ステロイドに抵抗のある方にも使用しやすい薬です。パッチは0.1mmと薄型なため、貼りやすいです。
| 分類 | 第3類医薬品 |
| 有効成分（含有量）／主成分（含有量） | ＜1枚(1パッチ)中＞ シコンエキス：0.10mg(シコンとして4.55mg)、グリチルレチン酸：0.15mg |
| 効果・効能 | 口内炎、舌炎 |
| 用法・用量 | 1患部に1回1枚、1日1～4回、患部粘膜に付着させて使用。 |
| 薬のタイプ | パッチ剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 5歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト（目安） | 76.7円 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 厚さ0.1mm |
| 薬の風味 | なし |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
子どもに使用できるおすすめの市販薬 3選
子どもの場合は、粘膜が弱く、薬が効き過ぎてしまう場合もあるため、抗炎症作用が強すぎず、副作用が少ないものを選びましょう。
また、子どもの場合は、薬を飲むことが難しい場面も多いため、軟膏タイプやスプレータイプがおすすめです。
・抗炎症作用があり、口腔内専用の薬
・薬が飲めないなら、坐薬やスプレー、軟膏、パッチタイプなど
・刺激成分の少ないもの
などがおすすめです。具体的に3つご紹介します。
こんな方に
薬が飲めない子どもに
吐き気がある子どもに
薬が飲めない時にお尻から入れて熱を下げる
子どもの急な発熱にに使える坐剤タイプの薬です。お尻から入れるタイプのため、薬が飲めずぐったりしている際や、吐き気がある際には使用しやすいです。有効成分としてはアセトアミノフェンが配合されています。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分（含有量）／主成分（含有量） | ＜1個（1g）中＞ アセトアミノフェン：100mg |
| 効果・効能 | 小児の発熱時の一時的な解熱 |
| 用法・用量 | ＜肛門に挿入＞ 1-2歳：1/2-1個 3-5歳：1個 6-12歳：1-2個 |
| 薬のタイプ | 坐剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 1歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト（目安） | 67.7円 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
| 薬の風味 | なし |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
こんな方に
子どもの発熱に
眠くならない薬が欲しい方に
小児の発熱に！オレンジ味の薬
小児用バファリンチュアブルは、子ども用の解熱鎮痛薬です。3歳から使用できます。有効成分はアセトアミノフェンです。オレンジ味で、錠剤ですが噛んで飲むことができます。水がなくてもどこでも服用可能です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分（含有量）／主成分（含有量） | ＜1錠中＞ アセトアミノフェン：50mg |
| 効果・効能 | (1)悪寒・発熱時の解熱 (2)歯痛・抜歯後の疼痛・頭痛・打撲痛・咽のど痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・骨折痛・捻挫痛・月経痛（生理痛）・外傷痛の鎮痛 |
| 用法・用量 | 1日3回を限度とし、なるべく空腹時を避け服用間隔は4時間以上おいて服用。かみくだくか、口の中で溶かして服用。 11才以上15才未満：4錠 7才以上11才未満：3錠 3才以上7才未満：2錠 |
| 薬のタイプ | チュアブル錠 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 3歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト（目安） | 43.1円 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
| 薬の風味 | オレンジ味 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
こんな方に
錠剤が飲めない方に
1歳から使える薬が欲しい方に
ビタミン配合！急な子どもの発熱に
ムヒのこども解熱鎮痛顆粒は、1歳から使える子ども用の解熱鎮痛薬です。子どもが服用しやすいようにイチゴ味がついている、顆粒タイプです。ビタミンCを配合することで、発熱時に不足しがちなビタミンも一緒に補うことのできます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分（含有量）／主成分（含有量） | ＜3包(3.6g)中＞ アセトアミノフェン：450mg、アスコルビン酸：150mg、グリシン：450mg |
| 効果・効能 | 悪寒・発熱時の解熱，頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・捻挫痛・月経痛（生理痛）・外傷痛の鎮痛 |
| 用法・用量 | 7才以上11才未満：1回量1包 3才以上7才未満：1回量2/3包 1才以上3才未満：1回量1/2包 1才未満：用しないこと 1日3回を限度、なるべく空腹時をさけて服用し。服用間隔は4時間以上あける。 |
| 薬のタイプ | 顆粒 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 1歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト（目安） | 104.5円 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 記載なし |
| 薬の風味 | いちご味 |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
【比較一覧表】この記事で紹介している市販薬
市販薬を使用するときのポイントや注意点について
医師
安元 悠ニさんのコメント
続いて、紹介した市販薬を使用する時のポイントの注意点や病院へ行くタイミングなどについて解説していきましょう。
使用するときのポイント
手足口病の症状に効果が期待できる市販薬をいつ使えばいいのか迷う方もいるかと思います。
市販薬を使うタイミングですが、症状が出てから使いましょう。また、使用する際の注意点としては、妊婦や子どもであっても使用できるものもありますが、使用する前に、次のような注意事項を念頭に置いてください。
・鎮痛薬は子どもに使える薬を使う(アスピリン以外)
・子どもは脱水症状に陥りやすいため、十分な水分を摂取して飲ませる
口内炎があると飲み込むのが苦痛になることがあるため、子どもはあまり飲みたがらないかもしれませんが、水分補給を維持するために十分に飲むことを確認しましょう。
副作用はあるの？
市販薬においても副作用がある場合もあります。
したがって、市販薬を使用する際には、使い方には注意が必要です。例えば、副作用として以下のような症状が出る場合があります。
・胃の荒れや不快感
・倦怠感
・腹痛
上記のような副作用だけではなく、脱水症状のような場合に市販薬を使用すると、臓器の障害に繋がりかねないため、注意しましょう。
こんな時は病院へ
手足口病の症状を疑う場合には、早めに病院を受診しましょう。通常、手足口病は軽い病気であり、発熱と軽度の症状が数日間続く程度です。
しかし、万が一以下のような症状が続いている場合は、病院を受診しましょう。
・子どもの症状が10日経っても改善しない
・発熱や痛み以外に症状がある
・発熱が2日以上続いている
・吐き気や嘔吐がある
・呼びかけに反応しない
・ぐったりしている
6か月未満の場合や免疫力が衰えている場合は特に緊急性が高く、病院を受診する際の科としては、小児科や救急科を受診してください。
『手足口病』に関するQ&A
手足口病のよくある質問についてですが、感染経路や原因に関することや治療、予防方法などについて解説してますので、参考にしてください。
手足口病は人にうつりますか？
手足口病は夏に子どもに多く感染しますが、感染経路としては飛沫感染、接触感染、糞口感染など様々です。他人の咳や唾や鼻水などからもうつります。
また、接触することでも感染します。必ずしも子どもだけでなく、大人でも感染することがあります。
また、接触することでも感染します。必ずしも子どもだけでなく、大人でも感染することがあります。
手足口病の食事療法はどんなものがありますか？
手足口病の食事療法としては、辛く酸味がある刺激性の食べ物は避け、なるべく柔らかく食べやすいものを食べましょう。プリンやヨーグルトのほか、栄養価の高いゼリーなどを取り入れましょう。
手足口病の治療薬はありますか？
手足口病は1週間以内に治る比較的軽度の病気であり、特別な治療法はなく、通常は必要ありません。
ただし、発熱や不快感がある場合は、解熱剤などが有効です。また、十分な水分補給も症状改善につながります。
ただし、発熱や不快感がある場合は、解熱剤などが有効です。また、十分な水分補給も症状改善につながります。
手足口病の抗生剤はありますか？
手足口病は細菌感染ではなく、ウイルス感染なので、有効な抗生物質はありません。
基本的には、発熱や痛み、アレルギー反応に対する対症療法として、解熱剤や鎮痛剤、抗ヒスタミン剤などを使用することになります。
基本的には、発熱や痛み、アレルギー反応に対する対症療法として、解熱剤や鎮痛剤、抗ヒスタミン剤などを使用することになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。手足口病は、ほとんどの子どもに起こりうる夏に多い病気です。手足の痒みだけでなく、口やおしりにも症状が現れ、日常生活に悪影響を与えます。
手足口病の症状に効く漢方薬や市販薬もありますが、子どもがほとんどなので使う際は注意して使うようにしましょう。
また、市販薬を用法用量を守って使用しても治らない場合は、病院を受診してください。市販薬は根本的な解決にはならないため、しっかりと手足口病に対するケアを行うことが大切です。
今回の記事をよく読んで予防法や市販薬を使う際の注意点などを再度おさらいしておきましょう。
手足口病に関する記事はこちら
※掲載内容は執筆時点での情報です。
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