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【医師解説】食後に腹痛がひどい…考えられる原因とおすすめの市販薬 4選

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2023/12/26
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誰しもが食後にお腹が痛くなって困った経験はあるでしょう。我慢をしてもなかなか収まらない、トイレに行ってもあまり変わらない。そして、そのような症状を何回も繰り返している人も多くいるのではないでしょうか。

この記事では、そのように食後に腹痛を感じる原因についてまとめます。その上で、食後の腹痛に対して効果的な痛み止めを紹介します。

※この情報は2023年8月時点で更新しています。

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  • 経験① 現場でよく聞かれる質問
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  • 経験② 現場で教える医薬品
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食後の腹痛はどうして起きる?考えられる原因は?

医師

郷 正憲さんのコメント

腹痛を起こす病気は多数にわたります。特に食後に腹痛が起こったという場合、基本的には消化器の問題で腹痛が起こったと考えるのが自然です。食事に合わせて偶然に他の臓器の病気を発症し腹痛を起こすこともあり得ますが、先ずは消化器の病気を考えていきます。また、食中毒などでも食事の後に腹痛は起こりますが、この記事では食事のたびに、食事が終わった後に腹痛が起こる病気に絞って解説します。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、いわゆるストレスで起こる腸の不調です。

ストレスを感じている最中や、ストレスをこれから感じると分かっているときに、腹痛が強くなる状態です。朝ご飯を食べると腹痛が起こると言う場合、これから仕事に行かなければならないなどのストレスによって腹痛が起こってくることがあります。電車の中など、すぐにトイレに行く事ができないという状態でも症状が起こる事があります。多くの場合はストレスによって自律神経系のバランスが崩れた結果、腸の機能が活発になり過剰に腸が動くことで痛みを感じます。腸が過剰に動くために下痢を伴うこともあります。治療としては整腸薬や腸の運動を抑制する薬剤を使用することで対処されます。

便秘症

普段から便秘の場合、お腹の中に便が多く残っていることで、食後に腸が便を押し出そうとして強く蠕動(ぜんどう)し、痛みを感じます。固い便がたまっていると、なかなか動かず、余計に腸の動きが激しくなり痛みが増強することがあります。


腸炎

胃腸炎の中でも、特に胃炎や十二指腸の炎症の場合、食後1時間以内に痛みを感じます。胃の中では非常に酸性度の強い胃酸が分泌され、食物を消化します。対して胃自体は胃液で粘膜が障害を受けないように、胃粘膜の表面には胃粘膜を保護する作用のある物質が分泌されています。しかし何らかの理由でこれらの防御因子が不足したり、逆に胃液が過剰に分泌されたりすると胃粘膜が傷害されます。胃液は食後に多く分泌されますから、食後に痛みが強くなると言うわけです。

これらの胃粘膜の障害は暴飲暴食やストレスによって起こるほか、胃酸を分泌するよう指令を出すホルモンを分泌する細胞が腫瘍化し、ホルモンが異常に分泌されることでも起こってきます。腫瘍であれば手術が選択されますが、それ以外の場合は胃酸を抑える薬剤を使うことがほとんどです。

胃潰瘍

胃酸が過剰に分泌され、胃粘膜が一時的に荒れたとしても、胃粘膜の防御因子を増量することでそれ以上胃酸が胃粘膜を傷害することがないように体は防御をします。しかし何度も胃酸の刺激が繰り返されたり、何らかの理由で胃粘膜が障害を受けたところに更に胃酸の刺激が続くと、粘膜が欠損した穴となってしまいます。これが潰瘍で、胃や十二指腸は胃酸の影響から潰瘍ができやすい場所です。

胃潰瘍は食事が入ってきて胃酸が分泌されることで痛みが強くなるため、食後に痛みが強くなるのが特徴です。一方で十二指腸潰瘍は空腹時には胃酸がそのまま流入してくるため痛みが強く、逆に食後には胃酸と食物が混じって酸性度が下がった物質が流入してくるため痛みが弱くなると言われています。昔は胃潰瘍はひどくなると手術で治療していましたが、現在は良い薬ができているため、手術で治療することはほとんど無くなりました。

腸管の狭窄(きょうさく)(慢性の炎症、腫瘍、腸結核など)

腸管の狭窄を来す疾患はいくつかあります。慢性的に腸に炎症が起こっている場合は、炎症によって腸の壁が固くなり、だんだんと狭窄してきます。また、炎症の中でも特に腸結核と言って、結核の菌が腸で繁殖した場合は狭窄が強くなりやすいと言われています。大腸癌などでも、腫瘍が知らず知らずのうちに大きくなり、腸の内腔が狭くなってしまった結果便通が悪くなってしまうこともあります。これらの腸の狭窄では、狭窄部分に食物を通そうとして腸の蠕動が活発になり、強く動く結果として腹痛を感じる事になります。

また、固い便は出なくても下痢便やガスは狭窄(きょうさく)部を容易に通過するので出るという特徴もあります。初期の炎症や、現在感染があると分かっている場合は抗生物質など内科的治療が試みられますが、狭窄が起こるほどの病変であれば治療によって狭窄が解除されることは少なく、手術となる事が多くなります。

胆嚢炎(たんのうえん)、慢性膵炎

胆嚢炎や慢性膵炎も食後に腹痛を起こすことが多い病気です。

胆嚢は胆汁を貯めておく場所で、膵臓は膵液を分泌する臓器です。胆汁も膵液も消化酵素で、食事が胃の中に入るとたくさん分泌され、十二指腸のところで食物に混ざります。胆汁を分泌するときには胆嚢は収縮しますが、胆嚢に炎症があると収縮したときに痛みを感じます。慢性膵炎では膵管という膵液を通す管が狭くなってしまいます。そこから膵液を出そうとすると、狭窄した場所より上流で膵管の中の圧が上がってしまい、痛みを感じるのです。胆嚢炎は、初回であっても手術で胆嚢を取る手術を選択する事が多くなります。膵炎は様々な薬剤によって治療を行います。

上腸間膜動脈症候群

あまり聞き慣れない病気かとおもいます。実は、医師の中でもあまり知らない人も多い病気です。

症状としては、食後の胃もたれや吐き気、腹痛などが見られます。しかし胃カメラを行っても特に異常が無く、過敏性腸症候群と診断されている人も多い病気です。この病気の原因は、血管と腸管の位置関係にあります。上腸間膜動脈というのは大動脈から分岐して、腸に血液を送る血管です。しかしこの血管が大動脈から分岐する股のところに丁度十二指腸が通っています。普段は十二指腸は特に圧迫されていないのですが、食後腸の動きが活発となり酸素や栄養が必要となると上腸間膜動脈への血流が増加し、太くなります。

すると上腸間膜動脈と大動脈に挟まれた十二指腸が圧迫され、中を食物が通れなくなります。十二指腸は食物を通そうと強く蠕動しますから、痛みを感じるのです。この上腸間膜動脈症候群は、腸間膜と大動脈の間にクッションとなる脂肪が少ない人に起こりやすい、すなわち痩せた人に多いと言われています。


【シーン別】腹痛に効果のある市販薬



食後の腹痛のなかでも過敏性腸症候群に効果のある市販薬

医師

郷 正憲さんのコメント

過敏性腸症候群に対する治療薬は今までは腸の運動を抑える薬剤や下痢止め、腸内細菌を整える乳酸菌製剤などが使用されていました。しかし、2019年7月に過敏性腸症候群の治療を専門とする薬剤が発売されたので紹介しましょう。
薬剤師おすすめ

アクセス数1位

田辺三菱製薬

セレキノンS 20錠

最安値 2,500円 (税込)

過敏性腸症候群の諸症状の緩和

セレキノンは2019年に新しく発売された過敏性腸症候群の治療薬です。胃腸の動きが悪いときには活発化させ、逆に胃腸の動きが亢進しているときには抑える作用があり、非常に使いやすい薬剤です。ただし注意点として、過敏性腸症候群と医師に診断された人しか使用ができないという点があります。

分類 第2類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) トリメブチンマレイン酸塩 300mg(3錠中)
用法・用量 1日3回 1回1錠
効果・効能 過敏性腸症候群の次の諸症状の緩和:
腹痛又は腹部不快感を伴い、繰り返し又は交互にあらわれる下痢及び便秘(以前に医師の診断・治療を受けた人に限ります。)
薬のタイプ 錠剤
服用可能年齢 15歳以上
妊娠・授乳中の服用 医師に相談

食後の腹痛のなかでも胃炎、胃潰瘍に効果のある市販薬

医師

郷 正憲さんのコメント

胃の調子が悪いときに飲む薬は様々なものが発売されていますが、その中でも胃酸の量を減らしたり、胃の防御因子を増やすような薬剤は一部が薬局で発売されていますから、紹介しましょう。
薬剤師おすすめ
第一三共ヘルスケア

ガスター10<錠> 6錠

最安値 711円 (税込)

胃痛・もたれなどの胃の不快な症状に

胃酸の分泌を抑える薬剤です。胃酸は、ヒスタミンという物質がH2受容体というところに結合することで分泌が始まりますが、このH2受容体の作用を抑える薬剤です。胃酸の分泌を強力に抑え、胃痛や胃もたれに使われます。連用で消化不良などが起こることもあるので、一時的な使用にとどめましょう。

分類 第1類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) ファモチジン (10mg)
用法・用量 1回1錠、1日2回まで
効果・効能 胃痛、もたれ、胸やけ、むかつき
薬のタイプ 錠剤
服用可能年齢 15歳以上
妊娠・授乳中の服用 不可
薬剤師おすすめ
エスエス製薬

ブスコパンA 20錠

最安値 1,087円 (税込)

胃や腸の動きを穏やかにする

胃や腸の蠕動が強くて痛みが強い場合に使用されます。腸の動きはアセチルコリンという物質によって活発になりますが、ブスコパンの主成分であるブチルスコポラミンはこのアセチルコリンの作用を抑える事で腸の蠕動を抑え、痛みが抑えられます。医療機関でも同名同様の薬剤が使用されています。アセチルコリンの作用を抑える事で症状が悪化する緑内障や前立腺肥大などの方は使用してはなりません。

分類 第2類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) ブチルスコポラミン(10mg)
用法・用量 1回1錠、1日3回まで
効果・効能 胃痛、腹痛、さしこみ(疝痛、癪)、胃酸過多、胸やけ
薬のタイプ 錠剤
服用可能年齢 15歳以上
妊娠・授乳中の服用 妊婦は要相談
薬剤師おすすめ
小林薬品

イノキュアS 20CP

最安値 707円 (税込)

胃や腸の動きを穏やかにし、胃粘膜も保護する

ブスコパンと同じくブチルスコポラミンに加え、胃酸を中和する作用のあるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを配合しています。そのため、腸蠕動が亢進している事による腹痛だけではなく、胃炎や胃潰瘍による胃の痛みにも効果があります。

分類 第2類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) ブチルスコポラミン(10mg)
用法・用量 1回1錠、1日3回まで
効果・効能 胃痛、腹痛、さしこみ(疝痛、癪)、胃酸過多、胸やけ
薬のタイプ 錠剤
服用可能年齢 15歳以上
妊娠・授乳中の服用 妊婦は要相談
薬剤師おすすめ
塩野義製薬

新セデス 20錠

最安値 398円 (税込)

胃に優しく早く効く

NSAIDsではなく、アセトアミノフェンの製剤です。そのため、即効性や痛み止めとしての能力はやや低めですが、小児でも内服が可能です。妊娠中の方は産婦人科医師と相談してください。

分類 指定第2類医薬品
有効成分(含有量)/主成分(含有量) エテンザミド,アセトアミノフェン,アリルイソプロピルアセチル尿素,無水カフェイン
用法・用量 1回2錠、1日3回まで。15歳未満は1回1錠
効果・効能 頭痛・歯痛・月経痛(生理痛)・神経痛・腰痛・外傷痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛の鎮痛、悪寒・発熱時の解熱
薬のタイプ 錠剤
服用可能年齢 7歳以上
(7-15歳は用法、用量が異なります。)
妊娠・授乳中の服用 妊婦は要相談

【比較一覧表】この記事で紹介している商品


商品名

田辺三菱製薬セレキノンS 20錠

アクセス数1位

第一三共ヘルスケアガスター10<錠> 6錠

エスエス製薬ブスコパンA 20錠

小林薬品イノキュアS 20CP

塩野義製薬新セデス 20錠

最安値

2,500円(税込)

送料:要確認 楽天 詳細を見る

711円(税込)

送料:要確認 楽天 詳細を見る

1,087円(税込)

送料:別 Yahoo! 詳細を見る

707円(税込)

送料:別 Yahoo! 詳細を見る

398円(税込)

送料:別 Yahoo! 詳細を見る
特徴 過敏性腸症候群の諸症状の緩和 胃痛・もたれなどの胃の不快な症状に。 胃や腸の動きを穏やかにする 胃や腸の動きを穏やかにし、胃粘膜も保護する 胃に優しく早く効く
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病院に行くべき目安




食後の胃の痛みは不快な症状です。時々あるぐらいであれば様子見でかまいませんが、毎日のように症状がある場合は、たとえ過敏性腸症候群であったとしても日常生活に影響が大きいですから、早いうちに受診が必要でしょう。前述の様に過敏性腸症候群によく効果がある薬も発売されましたが、医師の診察後しか使えませんから、一度は受診が必要です。一方で、今までなかったのに食後に腹痛を急に感じた場合や、吐血や冷や汗など他の症状が出現した場合にはすぐに受診が必要となります。

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食後の腹痛に関するQ&A


Q&A

食後の腹痛に対する疑問や質問に対してお答えします。

食後に急に腹痛が出現し、加えて下痢や嘔吐もあります。すぐにとめた方が良いでしょうか。
下痢や嘔吐がある場合も、腹痛と同じように初めて起こった場合と普段からよくある場合で考え方は若干異なってきます。
今まで特に腹部の症状はなかったのに、食後に急に腹痛に加えて嘔吐や下痢が起こった場合は胃腸炎の可能性があります。胃腸炎の時の嘔吐や下痢は体内から異物を追い出そうという体の防衛反応ですから、基本的には症状をとめない方が良いです。しかし、嘔吐や下痢は体内の水分を排出してしまいますから、水を飲んでもそのたびに出ているような状況が続いた場合は点滴による水分補給が必要となることもあります。
普段から食後に腹痛があり、嘔吐や下痢も伴います。どのような事が考えられますか。
食後に腹痛に加えて嘔吐や下痢を伴う場合、腸管の通過障害を考えます。食物が腸管を通らなければ嘔吐するのはもちろんですし、大腸近くの狭窄であれば下痢便やガスぐらいしか狭窄部を通過できず、下痢便となってしまいます。腸管の通過障害は早期に治療をしないと重篤となる場合が多いため、早期に病院を受診して原因を検索するべきです。
痛みの原因によって痛む場所は違いますか?
お腹の中でも、主にみぞおちや上腹部の痛みは、胃や十二指腸、胆嚢や肝臓の痛みと言えます。お腹の真ん中辺りは主に小腸、左右は大腸か腎臓、尿管などを疑います。下腹部であれば大腸か女性器の場合が多いでしょう。まれに狭心症など心臓由来の痛みをみぞおちに感じる人がいるので注意が必要です。

まとめ




食後の腹痛について解説しました。食後の腹痛は多くは過敏性腸症候群や便秘症などよくある病気で起こってきます。しかしまれに胆嚢や膵臓、もしくは癌などの症状である場合もありますから、決して楽観視はできません。特に若い頃は特に何もなかったのに年を取ってきて症状が出現し始めた場合は精査をしてもらいに病院を受診することをおすすめします。

※掲載内容は執筆時点での情報です。

  • 郷 正憲 医師

    執筆・監修者

    2011年3月香川大学医学部医学科卒。同年4月より徳島赤十字病院で初期臨床研修、2013年4月からは徳島赤十字病院麻酔科に所属。 保有資格に日本救急医学会ICLSコース認定ディレクター、日本麻酔科学会認定医・専門医。

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