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ヘルパンギーナに効くおすすめの市販薬は?治療のポイントも併せて解説【夏かぜ】

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2023/8/31
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夏によく見られるヘルパンギーナは、エンテロウィルスにより引き起こされる感染症です。5歳以下の子どもに多く発症し、プール熱や手足口病と並ぶ3大夏かぜの一つとしても知られています。

エンテロウィルスに対するワクチンや治療薬はいまだに開発されていないため、きちんとした栄養と休眠を取ることが治療の基本となります。

ただし、ヘルパンギーナにかかると辛い発熱や口内炎などの症状が出ることもあり、こうした症状を和らげるためには市販薬の服用が有効な場合もあります。

今回の記事ではヘルパンギーナにおすすめの市販薬について、その使用上の注意点とともにご紹介したいと思います。

くすりの窓口医師・薬剤師が
選んだ市販薬を紹介

  • 経験① 現場でよく聞かれる質問
    経験① 現場でよく聞かれる質問
    現場で聞かれる薬の効果や副作用、飲み合わせの注意点等をご説明します。
  • 経験② 現場で教える医薬品
    経験② 現場で教える医薬品
    悩みに合った薬や普段から自分が案内する薬など、現場で案内するものを教えます。
  • 視点① ユーザー目線で解説
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    実際にどう使うのかや、ユーザー目線で
    必要な情報をお伝えします。
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『ヘルパンギーナ』について


薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

ヘルパンギーナは夏風邪とも呼ばれており、エンテロウィルスによって引き起こされる感染症です。

『ヘルパンギーナ』の症状とは



5歳以下の子どもが夏場にかかることが多く、39~40℃の高熱、喉の痛み、口内炎などの症状を特徴とします。

多くの場合、口の周りや喉の奥などに小さくて赤いプツプツとした水疱が数個から十数個出現します。喉の痛みや口内炎がひどくなると食べ物を飲み込むことも辛くなるため、脱水症状や栄養失調を来しやすくなります。

感染後3~6日は症状が現れませんが(この期間を潜伏期と呼びます)、その後高熱などの症状が起こります。安静にしていれば10日程度で徐々に症状が治まっていきますが、症状が消失した後でも2~4週間程度は体内にウイルスが残っているため、周りの子どもや看病している大人に感染させない・しないための注意が必要となります。

『ヘルパンギーナ』の原因と予防



ヘルパンギーナの原因はエンテロウイルスです。感染者の咳やくしゃみで空気中に出たウイルスを吸い込むことで感染したり、おもちゃについた唾液などを介して感染します。

また、便中にもウイルスが排出されています。そのため、トイレの後やおむつ交換の後に手にウイルスが付着している可能性もあります。ウイルスがついた手から接触感染することもあります。エンテロウイルスへの感染を予防するためには、こまめな手洗い、うがいが大切です。

感染者が身近にいる場合は、タオルを共用しない、使ったおもちゃは消毒するなどの工夫も必要です。

『ヘルパンギーナ』の治療方法



ヘルパンギーナはウイルス性の疾患ですが、インフルエンザのようにワクチンや抗ウイルス薬は開発されていません。このため、栄養や休眠を十分に取って、生体に備わる免疫機構をフル活用させることで治療することが基本となります。

安静にしていれば通常は10日程度で症状が治まるので無理に薬を飲ませる必要はありませんが、高熱が出て苦しい場合や口内炎、喉の痛みが辛い場合は次章で紹介するような市販の痛み止めなどで対処することもできます。

ただし、これらの薬はあくまでも症状を和らげるためのもので、ウイルスそのものを退治するわけではありません。ヘルパンギーナを治療するためには、栄養と休養を十分に取って免疫力を高めることが必須であることはきちんと理解しておきましょう。

こんなときは早めに病院へ



以下のような症状が見られる場合は重症であったり、ヘルパンギーナ以外の疾患を発症していたりする可能性があるため、病院に行くことをおすすめいたします。

・生後3か月未満の子どもで38℃以上の発熱がある場合。
・生後3か月~6歳までの子どもで38℃以上の発熱があり、ぐったりしている、元気がない、水分をとれていない、おしっこが出ないなどの症状を伴う場合。
・発熱、口内炎、喉の痛みに加えて嘔吐を伴う場合。

【薬別】市販薬の選び方


薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

続いては、ヘルパンギーナの症状を和らげるのに役立つ市販薬を紹介します。ヘルパンギーナは、ウイルスそのものに対する特効薬はありません。そのため、薬は症状をやわらげるもののみになります。今回は、発熱やのどの痛みを和らげる薬を紹介します。

【飲み薬で症状を和らげたい方】は解熱鎮痛剤に注目



市販で手に入る子ども向けの解熱鎮痛剤は、アセトアミノフェンという成分です。アセトアミノフェンは、脳の熱や痛みをつかさどる部分にアプローチして、熱を下げたり痛みを感じにくくする効果があります。アセトアミノフェンの作用により、ヘルパンギーナで生じる高熱を下げたり、のどの痛みをやわらげることができます。

子ども用の飲み薬には、錠剤、チュアブル、顆粒、シロップなどさまざまな剤形のものがあります。どれも飲みやすいように味がついています。子どもの好みに合わせた、飲みやすい剤形を選んでくださいね。

【飲み薬以外で症状を和らげたい方】は坐薬に注目



飲み薬を飲むのが難しい場合は、アセトアミノフェンの坐薬も市販されています。成分は同じですが、飲み薬と比べると体内に吸収されるのが早いです。

そのため、より早く効果を実感することができます。具合が悪くて薬を飲むのがむずかしい場合や、一刻も早く熱を下げたい、のどの痛みを取りたい場合などにおすすめです。使い慣れないうちは、坐薬を入れるのに手間取ることもあるかもしれません。不安な場合は購入前に薬剤師や登録販売者に相談してくださいね。

【薬剤師が厳選】おすすめの市販薬




ヘルパンギーナに対する特効薬はありませんが、以下のような市販薬を服用することで発熱や喉の痛みなどの辛い症状を和らげることができます。

ここで紹介している薬は、ほんの一例です。ドラッグストアなどでは同じ成分を含んだ類似薬も多数発売されているため、これらの薬が見つからない場合は、お店で薬剤師や登録販売者に相談してみてください。

【飲み薬で症状を和らげたい方】におすすめの市販薬3選

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

続いては、飲み薬で症状を和らげたい方向けに、おすすめの製品を紹介します。 先ほどお伝えした通り、飲み薬は豊富な剤形が用意されています。味も製品によって異なります。飲みやすいものを選んでくださいね。

薬剤師おすすめ
ライオン

小児用バファリンチュアブル 12錠

最安値 484

水なしで飲めるチュアブルタイプ

3歳から使えるアセトアミノフェンのチュアブルです。水なしで飲むことができます。飲みやすいオレンジ味。眠くなる成分は入っていません。

分類 第2類医薬品
有効成分 アセトアミノフェン
服用/塗布回数 1日3回まで
サイズ/内容量 12錠
薬のタイプ チュアブル
コスパ 7点|10点中
即効性 8点|10点中

薬剤師おすすめ
池田模範堂

ムヒのこども解熱鎮痛顆粒 8包

最安値 573

1歳から飲める解熱鎮痛薬

顆粒タイプの解熱鎮痛薬です。子どもが大好きないちご味。1歳から使えるのもポイントです。発熱時に消耗するビタミンCも同時に補うことができます。また、胃の負担をやわらげるグリシンも入っています。

分類 第2類医薬品
有効成分 アセトアミノフェン、アスコルビン酸、グリシン
服用/塗布回数 1日3回まで
サイズ/内容量 8包
薬のタイプ 顆粒
コスパ 10点|10点中
即効性 8点|10点中

薬剤師おすすめ
ライオン

キッズバファリンシロップS 熱 120ml

最安値 598

生後3ヶ月から飲めるシロップの解熱鎮痛薬

シロップタイプの解熱鎮痛薬です。いちご味で飲みやすいことが特徴。量の調節がしやすいので、3ヶ月の子どもから服用できます。解熱鎮痛剤のアセトアミノフェンだけでなく、鼻水の症状を止めるジフェンヒドラミンも配合されています。

分類 第2類医薬品
有効成分 アセトアミノフェン、ジフェンヒドラミン塩酸塩
服用/塗布回数 1日6回まで
サイズ/内容量 120mL
薬のタイプ 液体
コスパ 10点|10点中
即効性 8点|10点中

【飲み薬以外で症状を和らげたい方】におすすめの市販薬2選

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

飲み薬以外で症状を和らげたい場合は、こちらをご覧ください。坐薬の製品を紹介しています。飲み薬が飲める子どもでも、早く効かせたい場合は坐薬を選ぶなど、臨機応変に対応できるとより便利ですね。

薬剤師おすすめ
大正製薬

こどもパブロン坐薬 10個

最安値 502

1歳から使える坐薬の解熱鎮痛薬

口から薬を飲めない場合や、すぐに熱や痛みを治めたい場合におすすめな坐薬の解熱鎮痛薬です。1歳以上の子どもにお使いいただけます。飲み薬より早く効くのがポイントです。

分類 第2類医薬品
有効成分 アセトアミノフェン
服用/塗布回数 1日1回
サイズ/内容量 10個
薬のタイプ 坐薬
コスパ 9点|10点中
即効性 9点|10点中

薬剤師おすすめ
樋屋奇応丸

キオフィーバ 10個入り

最安値 503

胃に負担がかからない坐薬の解熱鎮痛薬

口から薬を飲めない場合や、すぐに熱や痛みを治めたい場合に適しています。1歳以上の子どもにお使いいただけます。坐薬は飲み薬より吸収が早いので、より早く熱を下げることができます。パブロン坐薬よりやや小さめです。

分類 第2類医薬品
有効成分 アセトアミノフェン
服用/塗布回数 1日1回
サイズ/内容量 10個
薬のタイプ 坐薬
コスパ 9点|10点中
即効性 9点|10点中

【比較一覧表】ヘルパンギーナにおすすめの市販薬

商品画像 小児用バファリンチュアブル 12錠
ライオン
ムヒのこども解熱鎮痛顆粒 8包
池田模範堂

ライオン
こどもパブロン坐薬 10個
大正製薬
キオフィーバ 10個入り
樋屋奇応丸
商品名 小児用バファリンチュアブル 12錠 ムヒのこども解熱鎮痛顆粒 8包 キッズバファリンシロップS 120mL こどもパブロン坐薬 10個 キオフィーバ 10個入り
特長 水なしで飲めるチュアブルタイプ 1歳から飲める解熱鎮痛薬 生後3ヶ月から飲めるシロップの解熱鎮痛薬 1歳から使える坐薬の解熱鎮痛薬 胃に負担がかからない坐薬の解熱鎮痛薬
最安値

484

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『ヘルパンギーナ』に市販薬を服用するときの注意点


薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

『ヘルパンギーナ』に市販薬を服用するときの注意点をまとめました。市販薬を服用する際は、以下の点に注意してみてください。

服用に注意が必要な方



ヘルパンギーナに用いる市販薬で特に注意が必要なのは、解熱鎮痛成分です。

市販薬の解熱鎮痛成分には主にアセトアミノフェン、イブプロフェン、アセチルサリチル酸、ロキソプロフェンナトリウムなどの成分が含まれていますが、これらの成分は以下のような方では服用に注意が必要になります。

これらに該当する方は、市販薬を服用する前に必ず医師、薬剤師、登録販売者などの専門家に相談するようにしましょう。また、服用に際して不安点や疑問点がある方も同様に相談するようにしてください。

・高齢の方
・薬によるアレルギー症状を起こした経験のある方
・心臓病、腎臓病、肝臓病、胃・十二指腸潰瘍の診断を受けた方
・血液の病気のある方
・他に服用中の薬がある方
・アスピリン喘息を発症した経験のある方

副作用について



ヘルパンギーナに用いる市販薬の主な副作用は、上記の解熱鎮痛成分によって引き起こされることが多いです。

これらの成分では以下のような副作用が生じる可能性があるため、服用後に万一こうした症状が見られた場合は、直ちに服用を中止して医療機関を受診してください。

・発疹、発赤、かゆみ、青あざ
・吐き気、嘔吐、食欲不振、胸やけ、胃もたれ、腹痛、下痢、血便、胃腸出血
・めまい
・鼻血、歯ぐきの出血、出血が止まりにくい、発熱、のどの痛み、背中の痛み、過度の体温低下
・皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸

解熱鎮痛成分を長期間連用しているとこうした副作用が起こりやすくなるので、使用期間は必要最小限にとどめましょう。

また、空腹時に解熱鎮痛成分を服用すると胃痛などの副作用が起きやすくなるため、できるだけ食後に多めのお水で服用することを心がけてください。

他の薬との飲み合わせについて



ヘルパンギーナに用いる解熱鎮痛成分は市販の風邪薬の多くにも含まれており、飲み合わせに注意が必要になる場合があります。

風邪薬に限らず、現在ほかに服用中の薬があるという方は解熱鎮痛成分を服用する前に、必ず医師や薬剤師、登録販売者などの専門家に相談するようにしてください。

『ヘルパンギーナ』に関するQ&A




最後に、ヘルパンギーナについて、よくある質問にお答えします。

ここまでの記事を読んでも、まだ疑問の残る方もいらっしゃることでしょう。ぜひQ&Aもお読みいただき、理解を深めてくださいね。

Q&A①:子どもがヘルパンギーナにかかったらいつから幼稚園・保育園に通える?

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

子どもがヘルパンギーナにかかったときに気になるのが、いつから幼稚園・保育園に復帰できるのかということだと思います。ヘルパンギーナはインフルエンザなどと異なり、いつまで休まないといけないという規定はありません。このため、熱が下がってから2日以上経過し、症状が安定していれば、通常は幼稚園・保育園に通っても問題ないとされています。

ただし、前述したとおり、症状が治まった後もウイルスが体内から消滅するまでには2~4週間かかります。この間は、マスクをする、うがい・手洗いを小まめにする、他の人とタオルや衣類の共用を避けるなど、感染が広がらないよう細心の注意を払うようにしてください。

また、通っている保育園や幼稚園によっては登園再開について独自の規定を定めている場合もあるので、確認しておくと良いでしょう。心配であれば、病院やクリニックを受診して医師に相談することをおすすめします。

Q&A②:ヘルパンギーナにかかったときの食事の注意点は?

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

ヘルパンギーナの症状の一つに辛い口内炎や喉の痛みがあり、食事を取ることが難しいこともあります。このようなときには、できるだけ患部を刺激しないようなメニューにしてください。具体的には、おかゆ、スープ、ゼリー、ヨーグルトなど柔らかくて喉を通りやすいものがおすすめです。

逆に、熱い食べもの、塩分の多い食べもの、酸味が効いている食べものなどは患部を刺激して症状を悪化させる可能性があります。ヘルパンギーナが治るまでは、このようなメニューはできるだけ避けるようにしてください。

また、発熱・発汗による脱水症状を防ぐために、水分補給は小まめに行うようにしてください。特に夏場は多量の水分が失われて電解質バランスが乱れる可能性があります。水分を取る際は、スポーツドリンクや経口補水液のように電解質を含んだ飲料水を選ぶことをおすすめします。

Q&A③:病院で処方される薬との違いは?

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

一般に、市販薬にはない病院で処方される薬の特徴として、抗生物質の飲み薬の存在があります。しかし、抗生物質とは細菌や真菌に対して効果を発揮する薬であり、ヘルパンギーナなどのウイルス性疾患には効果がありません。

また、インフルエンザウイルスやヘルペスウイルスなどの一部のウイルスには効果のある抗ウイルス薬も開発されていますが、残念ながらヘルパンギーナについてはこうした特効薬は存在しません。このため、病院で処方される薬も市販薬と同じく解熱鎮痛剤などの痛み止めがメインになります。

ただし、3歳未満の子どもが服用できる市販の薬は、限られたものしかありません。その点、病院であれば子どもの体重に合わせた量の薬を出してもらえます。

また、錠剤が飲めない子どもには細粒やドライシロップを処方してもらうこともできます。口からうまく水分がとれずに脱水症状を起こす危険性があるときには点滴を打ってもらうこともできます。このように病院には市販薬の治療にはないメリットも多くありますので、必要に応じて受診を検討されることをおすすめします。

Q&A④:『ヘルパンギーナ』を治すための注意点は?

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

ヘルパンギーナを早く治すためには、薬を飲むだけでなく以下のような点を意識することも大切になります。

・帰宅時、トイレの後などはしっかりと手を洗う。
・栄養バランスの取れた食事を取る。
・睡眠を十分にとる。
・マスクを着用する(患者と看病者の両方)。
・ヘルパンギーナの子どものおむつを替えた後は念入りに手を洗う。
・汗をかいている場合は小まめに衣服を取り換える。
・衣服や室温を調節して暑すぎたり寒くなりすぎたりすることの無いようにする。
・ヘルパンギーナ患者とタオルや衣服を共用しないようにする(洗濯物も分けて洗うようにする)。

Q&A⑤:ヘルパンギーナに抗生剤は効く?

薬剤師

村岡 祐菜さんのコメント

効きません。ヘルパンギーナはウイルスが原因の疾患、抗生剤は細菌を殺すための薬です。ウイルスと細菌は構造が異なるため、抗生剤はウイルスには効果がありません。

まとめ




ヘルパンギーナの症状は市販薬で和らげることが可能ですが、あくまでも対症療法に過ぎません。病気を治すためには栄養や休養をしっかりとることが大切であることはきちんと理解しておきましょう。

また、ヘルパンギーナはウイルスによる感染症のため、周りに被害が拡大することの無いように本人・家族ともに細心の注意を払うようにしてください。

※掲載内容は執筆時点での情報です。

  • 村岡 祐菜 薬剤師

    執筆・監修者

    2018年3月 千葉大学 薬学部 薬学科卒業 2018年4月〜2022年5月 薬局薬剤師業務 (正社員:1年半、派遣社員:半年、パート社員:約2年) ※薬局薬剤師は今後も不定期で継続予定です 2021年1月〜現在 フリーライター(個...

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