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【薬剤師が解説】エテンザミドが含まれる市販薬は?おすすめ5選を紹介

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2023/5/1
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頭痛や生理痛、あるいは急な発熱など、つらい症状を速やかに緩和してくれる解熱鎮痛薬は、私たちの生活にとって身近な医薬品の一つです。解熱鎮痛薬の歴史は古く、一説には紀元前までさかのぼるともいわれていますが、その作用メカニズムが分かってきたのは1971年 と、この半世紀ほど出来事です【1】【2】。

この記事では解熱鎮痛薬として用いられることの多いエテンザミドついて解説し、他の解熱鎮痛薬との比較や、おすすめの市販薬をご紹介します。

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エテンザミドとは?


薬剤師

青島 周一さんのコメント

エテンザミドは抗炎症作用と鎮痛作用を併せ持つ解熱鎮痛薬です。医薬品としてはエテンザミドを単独で用いることは少なく、アセトアミノフェンやイブプロフェンなど、他の鎮痛成分と組み合わせて使うことが一般的です。


効果について



炎症を引き起こし、痛みのもとになる体内物質に、プロスタグランジンがあります。エテンザミドはプロスタグランジンの生成を阻害することで解熱鎮痛をもたらすと考えられてます。

さらに近年の研究【3】 では、エテンザミドが脊髄と呼ばれる脳からつながる中枢神経に働きかけ、鎮痛作用をもたらしていることもわかってきました。

一方で、エテンザミドの鎮痛作用は必ずしも強いものではなく、一般的には他の鎮痛薬と組み合わせて用いられます。特にアセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組み合わせは、それぞれの成分の英語の頭文字をとり、ACE処方と呼ばれています。

ACE処方は作用の仕方が異なる3種類の鎮痛成分を配合することで、副作用のリスクを抑え、より効果的に鎮痛作用を得られると考えられています【4】【5】

使用について



解熱鎮痛薬に共通する一般的な副作用が胃炎や胃潰瘍です。痛みのもとになるプロスタグランジンには様々な働きが知られており、胃の中では粘膜の表面を保護する役割を担っています。解熱鎮痛薬を服用すると胃の粘膜にあるプロスタグランジンの働きも弱まり、胃が損傷しやすくなってしまうのです【6】 。

そのため、胃痛や胸やけなどの症状、場合によっては胃の粘膜が炎症を起こしてしまったり(胃炎)、ひどい場合には胃潰瘍まで進行してしまうこともあります。ただし、同じく解熱鎮痛成分のアセトアミノフェンは、プロスタグランジンの合成を阻害する働きが弱く、胃に負担をかけにくいと考えられています。

エテンザミドもまた、少なからず胃に負担をかける薬ではありますが、他の鎮痛薬で生じてしまった胃の粘膜損傷に対する保護効果が報告【7】【8】されております。

1日の服用量について



エテンザミドは単独で用いることは少なく、市販薬も解熱鎮痛薬や総合感冒薬(風邪薬)では、他の有効成分と組み合わせて配合されています。そのためエテンザミドそのものの服用量について、明確な基準があるわけではありません。

市販薬でも製品によってエテンザミドの配合量は異なり、1日のエテンザミド服用量(15歳以上)は、ナロンエースT錠で252mg、ノーシン錠で480mg、ナロン錠で900mg、サリドンエース錠で1000mg、新セデス錠で1200mgとなっています。

副作用について



食欲不振、胸やけ、嘔吐、胃痛などの症状が出ることもあります。また、長期間にわたり服用を続けると胃炎や胃潰瘍を引き起こしてしまうこともあり、漫然と飲み続けることは避けてください。

その他の副作用として、エテンザミドによる皮膚の発疹(薬疹)が報告されています【9】 。

またエテンザミドに限らず、鎮痛薬の多くは血液中の止血作用を担っている血小板の機能を低下させ、出血しやすくさせる働きがあります【10】 。エテンザミドでも鼻血、歯ぐきの出血、血が止まりにくいなどの出血傾向に注意する必要があります。

子どもや妊婦中・授乳中の女性の服用について



鎮痛薬を服用した妊娠女性で、胎児の腎臓機能の低下や尿量の減少が報告されています【11】。妊娠中に解熱鎮痛薬を服用したい場合は、市販薬ではなく、かかりつけの産婦人科医を受診したほうが良いでしょう。

授乳中において、優れている解熱鎮痛薬はアセトアミノフェン(タイレノールAなど)です。薬剤成分の母乳への移行はごくわずかであるうえに、仮に乳児が母乳と一緒にアセトアミノフェンを摂取してしまったとしても、副作用の心配はほとんどありません。

授乳中の方では、あえてエテンザミドを配合した解熱鎮痛薬を選ぶ必要性はないでしょう。

なお、エテンザミドと化学構造が類似したアスピリンでは、水ぼうそうやインフルエンザなどのウイルス感染症に用いると、ライ症候群と呼ばれる、脳の機能障害との関連性が指摘されています【12】。

ライ症候群は子どもで発症しやすいことが知られており、市販されているエテンザミドを含んだ解熱鎮痛薬では、7~15歳未満の子どもは服用できないことが一般的です(アセトアミノフェンの配合比率が高いナロン顆粒では1歳から服用することができます)。

新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の解熱剤として使用してもいい?



現時点において、新型コロナウイルス感染症に対する解熱鎮痛薬の使用で、重い副作用の報告はなく、使用できるものと考えられます【13】 。

ただし、新型コロナウイルスに対する解熱鎮痛剤については、イブプロフェンに関する研究データ【14】が多く エテンザミドに関しては、質の高い研究データがありません。

したがって、新型コロナウイルス感染症で解熱剤を使うのであれば、イブプロフェンのみを配合した解熱鎮痛薬(リングルアイビー錠α200など)か、ウイルス感染症でも使用できると考えられているアセトアミノフェンのみを配合した解熱鎮痛薬(タイレノールAなど)を選ぶと良いように思います。

あえてエテンザミドを配合した解熱鎮痛薬や総合感冒薬を用いる理由は少ないでしょう。

他の鎮痛剤との違いについて


薬剤師

青島 周一さんのコメント

他の解熱鎮痛薬との違いや使い分け、また他の薬との併用した場合について解説します。

ロキソプロフェンとの違い



ロキソプロフェンとエテンザミドの明確な違いを裏付ける科学的根拠はありません。どちらも抗炎症作用と鎮痛作用を併せ持つ解熱鎮痛薬です。

ただ、エテンザミドが他の解熱鎮痛薬と組み合わせて用いることが多い一方で、ロキソプロフェンは単独成分で用いることがほとんどです。そのため、鎮痛作用はエテンザミドと比べてロキソプロフェンで優れていると考えられるかもしれません。

副作用については胃の粘膜に対して保護的に働くエテンザミドの方が優れているといえるかもしれませんが、ロキソプロフェンとエテンザミドを比較した実証的根拠がない以上、どちらが優れているかを決定づけることは難しいように思います。

アセトアミノフェンとの違い



エテンザミドが鎮痛作用と抗炎症作用を併せ持つのに対して、アセトアミノフェンには抗炎症作用がほとんどありません。アセトアミノフェンの鎮痛効果は、痛みを伝える神経への作用によってもたらされており、プロスタグランジンの合成を阻害する作用が弱いためです。

そのため、エテンザミドと比べて胃に負担をかけにくい解熱鎮痛薬といえます。また、アセトアミノフェンは子どもに対する使用実績が多いです。

したがって、授乳中の女性や子どもに解熱鎮痛薬を使う場合は、エテンザミドを配合した製品よりも、アセトアミノフェンのみを配合した製品(タイレノールAなど)を選んだ方が良いでしょう。

併用しても大丈夫?



血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)との併用には注意が必要です。

エテンザミドは止血させにくくさせる働きがありますから、血液をサラサラにする薬の効果を強めてしまい、時に重大な出血を招いてしまうこともあります。

血液をサラサラにする薬の中でもワルファリンとエテンザミドの組み合わせは悪く、エテンザミドがワルファリンの血液中濃度を上昇させてしまうことも知られています【11】。

また、躁(そう)病の治療に用いられるリチウム製剤とエテンザミドを併用すると、リチウムの血液中濃度を上昇させてしまい、場合によってはリチウム中毒を引き起こしてしまうこともあります【11】。

心不全や高血圧の治療に用いられる利尿薬とエテンザミドを併用すると、利尿薬の作用が減弱することもあり、注意が必要です【11】。

処方されるエテンザミドと市販のエテンザミドの違い



医療機関でエテンザミドそのものが処方されることはほとんどありません。医師の診断に基づけば、より鎮痛作用の優れた薬を処方できるからです。

エテンザミドの鎮痛効果は必ずしも強いものではなく、市販薬では、他の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェン)と組み合わせていることが一般的です。

エテンザミドを含むおすすめの市販薬5選


薬剤師

青島 周一さんのコメント

エテンザミドを配合したおすすめの市販薬をご紹介します。

薬剤師おすすめ
大正製薬

ナロンエースT 24錠

最安値 465円 (税込)

優れた鎮痛効果で痛みを素早く緩和

優れた鎮痛作用を有するイブプロフェンにエテンザミドを組み合わせることで、胃への負担を和らげ、効果的な鎮痛作用を期待することができます。服用しやすい小型の錠剤で携帯もしやすく、常備薬としておすすめです。

分類 指定第2類医薬品
有効成分 2錠中
イブプロフェン 144mg
エテンザミド 84mg
ブロモバレリル尿素 200mg
無水カフェイン 50mg
服用回数 1日3回まで 1回2錠
妊娠中・授乳中の服用 服用前に医師,歯科医師,薬剤師又は登録販売者に相談
服用が可能な年齢 15歳以上
服用におすすめの症状 頭痛、生理痛、歯痛・抜歯後の疼痛・腰痛など痛み全般
有効成分の含有量 10点|10点中
コストパフォーマンス 9点|10点中
即効性 9点|10点中

薬剤師おすすめ
アラクス

ノーシン錠 16錠

最安値 481円 (税込)

ACE処方で胃に優しく早く効く

アセトアミノフェン、エテンザミド、カフェインのACE処方で、胃に優しく、頭痛や発熱の症状を速やかにおさえます。眠気の出やすい成分は含まれていないため、服用タイミングを選びません。

分類 指定第2類医薬品
有効成分 2錠中
アセトアミノフェン 300mg
エテンザミド 160mg
カフェイン水和物 70mg
服用回数 1日3回まで 1回2錠
妊娠中・授乳中の服用 服用前に医師,歯科医師,薬剤師又は登録販売者に相談
服用が可能な年齢 15歳以上
服用におすすめの症状 頭痛、生理痛、歯痛・抜歯後の疼痛・腰痛など痛み全般
有効成分の含有量 9点|10点中
コストパフォーマンス 9点|10点中
即効性 9点|10点中

薬剤師おすすめ
塩野義製薬

新セデス 20錠

最安値 398円 (税込)

4つの有効成分配合で効果的に痛みを緩和

即効性に優れており、本剤を服用した人の約半数で30分以内の効果を実感しています[臨牀と研究・66巻2号(平成元年2月)]。また本剤はエテンザミドとアセトアミノフェンを5:2の比率で組み合わせたACE処方となっており、効き目に配慮された成分設計となっています。

分類 指定第2類医薬品
有効成分 1錠中
エテンザミド 200mg
アセトアミノフェン 80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 30mg
無水カフェイン 40mg
服用回数 成人(15歳以上):1日3回まで 1回2錠
小児(7才以上15才未満):1日3回まで 1回1錠
妊娠中・授乳中の服用 服用前に医師,歯科医師,薬剤師又は登録販売者に相談
服用が可能な年齢 8歳以上
服用におすすめの症状 頭痛、生理痛、歯痛・抜歯後の疼痛・腰痛など痛み全般
有効成分の含有量 8点|10点中
コストパフォーマンス 8点|10点中
即効性 10点|10点中

薬剤師おすすめ
第一三共ヘルスケア

サリドンエース

非ピリン系の解熱鎮痛薬で胃に優しい

アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドを有効成分としたACE処方の解熱鎮痛薬です。他のエテンザミドを配合した錠剤タイプの解熱鎮痛剤と異なり、7歳から服用することができます。

分類 指定第2類医薬品
有効成分 2錠中
エテンザミド 500mg
アセトアミノフェン 220mg
ブロモバレリル尿素 200mg
無水カフェイン 50mg
服用回数 成人(15歳以上):1日2回まで 1回2錠
7歳以上15歳未満:1日2回まで 1回1錠
妊娠中・授乳中の服用 服用前に医師,歯科医師,薬剤師又は登録販売者に相談
服用が可能な年齢 7歳以上
服用におすすめの症状 頭痛、生理痛、歯痛・抜歯後の疼痛・腰痛など痛み全般
有効成分の含有量 7点|10点中
コストパフォーマンス 7点|10点中
即効性 8点|10点中

薬剤師おすすめ
大正製薬

ナロン顆粒 12包

最安値 532円 (税込)

小さな子どもの急な痛みにも

アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドを有効成分としたACE処方の解熱鎮痛薬です。本剤はエテンザミドの配合量を少なめに、アセトアミノフェンの配合量を多めにした成分設計で、小さな子どもでも服用が可能です。

分類 指定第2類医薬品
有効成分 1包(1.6g)中
アセトアミノフェン 265mg
エテンザミド 300mg
ブロモバレリル尿素 200mg
無水カフェイン 50mg
服用回数 15歳以上:1包:1日3回まで
11歳~14歳:2/3包:1日3回まで
7歳~10歳:1/2包:1日3回まで
3歳~6歳:1/3包:1日3回まで
1歳~2歳:1/4包:1日3回まで
妊娠中・授乳中の服用 服用前に医師,歯科医師,薬剤師又は登録販売者に相談
服用が可能な年齢 1歳以上
服用におすすめの症状 こどもの急な痛みや発熱
有効成分の含有量 7点|10点中
コストパフォーマンス 7点|10点中
即効性 7点|10点中

【比較一覧表】エテンザミドを含むおすすめの市販薬

商品画像
大正製薬

アラクス
新セデス錠 20錠
塩野義製薬

第一三共ヘルスケア
ナロン顆粒 12包
大正製薬
商品名 ナロンエースT 24錠 ノーシン錠 16錠 新セデス錠 20錠 サリドンエース ナロン顆粒 12包
特長 優れた鎮痛効果で痛みを素早く緩和 ACE処方で胃に優しく早く効く 4つの有効成分配合で効果的に痛みを緩和 非ピリン系の解熱鎮痛薬で胃に優しい 小さな子どもの急な痛みにも
最安値

465円(税込)

送料:要確認 楽天 詳細を見る

481円(税込)

送料:要確認 楽天 詳細を見る

398円(税込)

送料:別 Yahoo! 詳細を見る

532円(税込)

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『エテンザミド』に関するQ&A




エテンザミドに関して、よく聞かれる質問をご紹介します。

Q&A①:生理痛といった痛みにも効きますか?

薬剤師

青島 周一さんのコメント

生理痛の緩和に、十分な効果が期待できます【15】。

Q&A②:風邪薬と併用してもよいですか?

薬剤師

青島 周一さんのコメント

市販の風邪薬には解熱鎮痛成分が含まれていることがほとんどです。

そのため、エテンザミドを配合した市販薬と併用すると、解熱鎮痛成分が重複してしまいます。解熱鎮痛薬は服用量が増えるほど副作用のリスクが高まりますので、風邪薬との併用はしないでください。

Q&A③:エテンザミドはインフルエンザの解熱剤として使われるのですか?

薬剤師

青島 周一さんのコメント

エテンザミドと化学構造が類似したアスピリンでは、インフルエンザの解熱剤として用いると、ライ症候群と呼ばれる脳の機能障害を発症するリスクが高まるといわれています【12】。

アスピリンとライ症候群の関連性が、はっきりとした因果関係にあるのかについては不明な部分もありますが【16】 、インフルエンザの解熱剤としては、アセトアミノフェンを用いることが一般的です。

Q&A④:NSAIDsとはなんですか?

薬剤師

青島 周一さんのコメント

NSAIDsとは、Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugsの頭文字をとったもので、日本語では非ステロイド性抗炎症薬と呼ばれます。ステロイドは抗炎症作用を有する代表的な薬ですが、ステロイド以外の抗炎症薬をNSAIDsと呼んでいるのです。

なお、解熱鎮痛薬として用いられるアセトアミノフェンは抗炎症作用が弱いためNSAIDsに分類されません。

Q&A⑤:エテンザミドを飲むときは、なるべく空腹を避けた方が良いのですか?

薬剤師

青島 周一さんのコメント

エテンザミドに限らず、解熱鎮痛剤は胃に対する負担を和らげるため、空腹時を避けて服用することが一般的です。

食後に解熱鎮痛剤を服用すると、即効性が期待できないという研究報告【17】もありますが、食後に服用した方が胃腸の副作用リスクが大きく低下します【18】。エテンザミドが配合された解熱鎮痛薬についても、できるかぎり空腹時を避けて服用してください。

まとめ




エテンザミドは抗炎症作用と鎮痛作用を併せ持つ解熱鎮痛薬です。他の鎮痛薬と比べて胃に対する副作用は少ないものの、鎮痛作用は決して強くはなく、他の鎮痛薬と組み合わせて用いることが一般的です。

市販薬ではアセトアミノフェン、カフェインと組み合わせたACE処方やイブプロフェンと組み合わせた製品があります。エテンザミドは他の鎮痛成分を配合することで、副作用が少なく、優れた鎮痛効果を期待することができます。

※掲載内容は執筆時点での情報です。

  • 青島 周一 薬剤師

    執筆・監修者

    2004年城西大学薬学部卒。 保険薬局勤務を経て2012年より病院勤務。 NPO法人アヘッドマップ(http://aheadmap.or.jp/)共同代表。

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