目次
唇のしびれに効く市販薬によく含まれている成分
①:抗ヒスタミン薬
アレルギー反応により唇にしびれを感じることがあります。蕁麻疹の一種であるクインケ浮腫もそのひとつ。蕁麻疹のようなアレルギー反応に使える市販の抗ヒスタミン薬は飲み薬と塗り薬があります。唇の症状には飲み薬を使用します。成分名としてクロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、メキタジンなどが知られています。
飲み薬は眠気をともなう成分なので、車の運転などができなくなるので注意が必要です。
②:抗ウイルス薬
口唇ヘルペスの再発によるしびれには抗ウイルス薬の塗り薬が使えます。抗ウイルス薬の市販薬にはビダラビンとアシクロビルが挙げられます。どちらも口唇ヘルペスに十分な効果が期待できることが知られています。特にアシクロビルはヘルペスウイルスに対して選択性が高いことが知られています。しかし、アシクロビルに耐性をもつヘルペスウイルスもいるため、ビダラビンとの使い分けが必要になる場合があります。
③:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
ロキソプロフェンやイブプロフェンなどで知られる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)はしびれにともなう痛みに対して効果が期待できます。しびれと同時に炎症が起きていることがあり、炎症を抑えることにより症状を緩和します。また非ピリン系解熱・鎮痛剤のアセトアミノフェンも痛みの緩和に役立ちます。子どもにはNSAIDsが使用できないことが多いので、アセトアミノフェンが使えることを知っておくといいでしょう。
唇のしびれを緩和できる市販薬の選び方・ポイント
手足などのしびれにはビタミンB群を用いることが多いです。しかし、唇のしびれの場合、他の薬を優先したほうが改善が早いことがあります。しびれの原因ごとに選びかたのポイントをお伝えしていきます。
ポイント①:アレルギーによるしびれを緩和
蕁麻疹の影響による唇のしびれに対しては抗ヒスタミン薬や抗アレルギー作用のある市販薬を探しましょう。抗ヒスタミン薬は眠気がでることがあります。抗ヒスタミン薬は第一世代と第二世代に分けられ、第二世代のほうが眠気が少ないとされています。しかし、市販薬の第二世代の抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジン、エピナスチンなど)には蕁麻疹の適応がないものもあるので注意しましょう。
ポイント②:口唇ヘルペスによるしびれを緩和
再発した口唇ヘルペスに対する市販薬には塗り薬があります。有効成分はビダラビンまたはアシクロビルとなります。初めて使用する場合はどちらを使っても良いでしょう。しかし、ウイルスによって成分に対して耐性を持つものもいます。効果があまり感じられない場合は成分を変えてみましょう。また、剤形に軟膏とクリームがあります。お好みで選んで大丈夫です。口唇の乾燥やひび割れがある場合は軟膏を、テカリやベタつきが苦手であればクリームをおすすめします。
ポイント③:しびれにともなう痛みを緩和
しびれは痛みをともなうことも少なくありません。炎症による痛みであれば、市販薬でも症状を和らげることができます。しかし、痛み=炎症とは限らず、炎症のない三叉神経痛などによる痛みには効果が薄いことが多く一時しのぎにしかならないことがあります。三叉神経痛は病院でしか処方できない医薬品を治療に使うことが多いので、まずは病院で治療を開始することをおすすめします。
【厳選】唇のしびれを緩和するのにおすすめの市販薬 9選
唇のしびれを緩和する市販薬の成分や選び方のポイントはおわかりいただけたでしょうか。
では具体的に、どのような市販薬が販売されているのかをご紹介させていただきます。
ポイント①:アレルギーによる唇のしびれを緩和する市販薬 3選

こんな方に
抗ヒスタミン薬の常備薬をお探しの方に
4歳から使える市販の抗ヒスタミン薬
有効成分クロルフェニラミンマレイン酸塩による抗ヒスタミン作用がアレルギー症状を緩和します。
蕁麻疹だけではなく、皮膚のかゆみや鼻炎にも使うことができるので、常備薬にもおすすめ。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 9錠中> クロルフェニラミンマレイン酸塩(13.5mg)、ピリドキシン塩酸塩{(ビタミンB6)22.5mg}、グリチルリチン酸カリウム(180mg)、グルコン酸カルシウム水和物(1350mg) |
| 効果・効能 | ○皮膚のかゆみ、湿疹、じんましん、皮膚炎、かぶれ ○鼻炎 |
| 用法・用量 | 1日2~3回 15歳以上 1回3錠 1日2回 7~14歳 1回2錠 4~6歳 1回1錠 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 錠剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦は要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 4歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 約39円 |
| 薬の風味 | ー |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | 〇 |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
抗ヒスタミン薬の中で眠気の少ない薬を探している方へ
抗ヒスタミン作用と抗アレルギー作用
有効成分のメキタジンは抗ヒスタミン作用と抗アレルギー作用を併せ持っています。
第二世代の抗ヒスタミン薬に分類され、第一世代と比べて眠気が少ないのが特徴。
しかし、乗物や機械類の操作は禁止されているので注意しましょう。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 2錠中> メキタジン(4mg)、リボフラビン{(ビタミンB2)12mg}、ピリドキシン塩酸塩{(ビタミンB6)30mg}、ニコチン酸アミド(60mg) |
| 効果・効能 | じんましん、湿疹・かぶれによるかゆみ、鼻炎 |
| 用法・用量 | 1日2回 1回1錠 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 錠剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦授乳婦ともにも要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 約125円 |
| 薬の風味 | ー |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | 〇 |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
湿疹などの肌トラブルに備えたい方に
抗ヒスタミン薬の単味製剤
有効成分ジフェンヒドラミンのみを含む単味製剤。
抗ヒスタミン作用をもち、蕁麻疹や湿疹への効果が期待できます。
糖衣錠であるため、錠剤が苦手な子どもでも飲みやすいのが特徴。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 9錠中> ジフェンヒドラミン塩酸塩(90mg) |
| 効果・効能 | じん麻疹、湿疹、かぶれ、かゆみ、鼻炎 |
| 用法・用量 | 1日3回 15歳以上 1回3錠 11~14歳 1回2錠 5~10歳 1回1錠 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 軟膏 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦は要相談、授乳中は不可 |
| 使用が可能な年齢 | 5歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | ー |
| 薬の風味 | ー |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | 〇 |
| 胃に優しい成分の有無 | × |
ポイント②:口唇ヘルペスに使える市販薬 3選
口唇ヘルペスに使える市販の塗り薬を紹介します。成分はビダラビンかアシクロビル、剤形は軟膏かクリームから選ぶことができます。

こんな方に
べたべたした使い心地が苦手な方に
付け心地にこだわったクリーム剤
再発する口唇ヘルペスに対し、有効成分ビダラビンが症状を緩和します。
アラセナSシリーズのクリームタイプであり、ベタつき感が抑えられているのでマスクをつけていても不快感が少なく済みます。
| 分類 | 第1類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 1g中> ビダラビン(30mg) |
| 効果・効能 | 口唇ヘルペスの再発(過去に医師の診断・治療を受けた方に限る) |
| 用法・用量 | 1日1〜4回 患部に適量を塗布する。(唇やそのまわりにピリピリ、チクチクなどの違和感をおぼえたら、すぐに塗布する) |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | クリーム剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 6歳以上 |

こんな方に
唇が荒れやすい方に
スッと浸透し、ウイルスに直接作用
有効成分アシクロビルが原因ウイルスに直接作用し、症状の緩和が期待できます。
軟膏タイプなので、患部にうるおいを与え、肌にやさしい設計になっています。
| 分類 | 第1類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 1g中> アシクロビル(50mg) |
| 効果・効能 | 口唇ヘルペスの再発(過去に医師の診断・治療を受けた方に限る) |
| 用法・用量 | 1日3~5回 適量を患部に塗布する。 (唇やそのまわりにピリピリ、チクチクなどの違和感をおぼえたら、すぐに塗布する) |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 軟膏剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 6歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | ー |
| 薬の風味 | 特異なにおい |

こんな方に
アシクロビルのクリーム剤を探している方に
テカリ・不快感が少ない
有効成分アシクロビルを含有したクリーム剤。
クリーム剤であり、テカリが少なく自然な塗り心地です。ピリピリ感など口唇ヘルペスの再発の兆候がでたらすぐにサッと塗ってケアを開始しましょう。
| 分類 | 第1類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 1g中> アシクロビル(50mg) |
| 効果・効能 | 口唇ヘルペスの再発(過去に医師の診断・治療を受けた方に限る) |
| 用法・用量 | 1日3~5回 適量を患部に塗布する。 (唇やそのまわりにピリピリ、チクチクなどの違和感をおぼえたら、すぐに塗布する |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | クリーム剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 6歳以上 |
ポイント③:しびれにともなう痛みを緩和する市販薬 3選
しびれと同時に感じやすいのが痛み。一時しのぎでも痛みが和らぐことでストレスは軽減します。しびれにともなう痛みの緩和が期待できる市販薬をピックアップしました。

こんな方に
市販薬で少し様子をみたい方に
神経痛への適応を持つ漢方薬
神経痛に適応のある漢方として桂枝加朮附湯があります。
三叉神経痛にも応用されることがあり、市販されているものでは手に取りやすい漢方薬です。
痩せ型で気力が乏しそうな(虚証)の人は効果が期待できます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 2包中(1包1.875g)> 日局ケイヒ(2.0g)、日局シャクヤク(2.0g)、日局ソウジュツ(2.0g)、日局タイソウ(2.0g)、日局カンゾウ(1.0g)、日局ショウキョウ(0.5g)、日局ブシ末(0.25g) |
| 効果・効能 | 体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないものの次の諸症: 関節痛、神経痛 |
| 用法・用量 | 食前 1日2回 15歳以上 1回1包 7~14歳 2/3包 4~6歳 1/2包 2~3歳 1/3包 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 顆粒 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 2歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 132円 |
| 薬の風味 | 甘みとわずかな辛味があり、特有のにおい |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
軽い神経痛にお悩みの方に
炎症をともなう神経痛に抗炎症成分が作用
炎症をともなった神経痛に効果が期待できます。炎症のない神経痛ではロキソニンSを服用しても思うように効果が出ない場合もあります。すぐに受診できない場合などには強い味方になるでしょう。
| 分類 | 第1類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 1錠中> ロキソプロフェンナトリウム水和物{68.1mg(無水物として60mg)} |
| 効果・効能 | ○頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛 ○悪寒・発熱時の解熱 |
| 用法・用量 | 1回1錠 1日2回まで |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 錠剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 出産予定日12週以内の妊婦は使用不可。その他は要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 約59円 |
| 薬の風味 | ー |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |

こんな方に
子どもに使える薬を探している方に
痛みの感受性を下げて楽にする
有効成分はアセトアミノフェンです。子どもでも使いやすいように用量が少なく設定されており、3歳から使えるのが特徴。
神経痛は年齢関係なく起こりうるので、子ども用の薬を用意しておくとよいでしょう。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | <成分・分量 1錠中> アセトアミノフェン(50mg) |
| 効果・効能 | (1)悪寒・発熱時の解熱 (2)歯痛・抜歯後の疼痛・頭痛・打撲痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・ 筋肉痛・肩こり痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛 |
| 用法・用量 | 11~14歳 1回4錠 7~10歳 1回3錠 3~6歳 1回2錠 1日3回まで |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | チュアブル錠 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 3~14歳 |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | ー |
| 薬の風味 | ー |
| スーッとする成分の有無 | × |
| 眠くなる成分の有無 | × |
| 胃に優しい成分の有無 | × |
【比較一覧表】この記事で紹介している商品
市販薬を使用するときのポイントや注意点について

本記事では抗ヒスタミン薬や抗ウイルス薬を中心に紹介させていただきました。
これらの薬を使う前に必ず知っておきたいポイントや注意点について説明させていただきます。
使用するときのポイント・副作用はあるの?
まず、抗ヒスタミン薬の使用ポイントについて説明します。ほとんどの抗ヒスタミン薬には眠気等の副作用が起きる可能性があり、服用後に乗物や機械類の操作をしないように注意書きがあります。やむを得ず、車に乗らなければならないときなどには塗り薬タイプの抗ヒスタミン薬を使いましょう。
紹介した抗ウイルス薬は必ず口唇ヘルペスの「再発」に対して使いましょう。口唇ヘルペスのような症状が初めて出たときは必ず受診するようにしてください。
こんなときは病院へ
市販薬の説明書に記載されている「使用期間の目安」を過ぎても症状が改善しないときは早めに受診しましょう。糖尿病などの基礎疾患がある人はしびれが出たときには必ず主治医へ伝えてください。基礎疾患の悪化によりしびれが出ている可能性もあります。
片側の唇がしびれるときなどは脳に関する病気の可能性も否定できません。可能なかぎり早めの受診をおすすめします。
『唇のしびれ』に関するQ&A

唇のしびれには命にかかわる病気が潜んでいることもあり、多くの人が不安を覚えます。皆さんが抱える不安についてQ&Aでお答えしました。購入前の参考にしていただければと思います。

脳に異常がない場合は適切な診療科を紹介してもらえるでしょう。その際は耳鼻咽喉科や皮膚科などで治療できるケースが考えられます。


早く症状を抑えたいときは皮膚科で処方を受けることが必要になります。また、口唇ヘルペスの再発に対して市販されている塗り薬は、口唇ヘルぺスの兆候がでたらすぐにでも使いましょう。症状がひどくなりにくくになり、皮膚科を受診しなくても済むかもしれません。



まとめ

唇のしびれにはいろいろな原因があり、それぞれに合う市販薬を選ぶ必要があります。
効果が期待できるくみあわせは以下の通り。
・アレルギー反応:抗ヒスタミン薬
・口唇ヘルペスの再発:抗ウイルス外用薬
・しびれをともなう痛み:漢方薬、鎮痛薬
唇のしびれの背景には思いがけない病気が潜んでいることがあります。
市販薬で唇のしびれが緩和することもありますが、激しい痛みやしびれが長く続くときは必ず受診するように心がけてくださいね。
※掲載内容は執筆時点での情報です。
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佐藤 隆太郎 薬剤師、ライター
執筆・監修者プロフィールはこちら市立総合病院での勤務を経て、現在は保険調剤薬局に勤務。2021年よりライティングを学び、現在は医療ライター、美容健康専門セールスライターとしても活動中。























