今回は、湿布薬として処方されることが多い「モーラステープ」と「ロキソニンテープ」の作用や効果、副作用の違いなどについて説明します。
■目次■
・モーラステープとロキソニンテープの作用の違い
 >痛み止め、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とは?
 >モーラステープ(ケトプロフェン)
 >ロキソニンテープ(ロキソプロフェン)
 >作用の違いまとめ
・モーラステープとロキソニンテープの価格の違い
 >モーラステープ・パップ(1枚あたり)
 >ロキソニンテープ・パップ(1枚あたり)
 >価格の違いまとめ
 >参考)テープとパップの違い
・モーラステープとロキソニンテープの副作用の違い
 >モーラステープの注意点「光線過敏症」
・モーラステープ、ロキソニンテープの市販薬は販売している?
・おわりに

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モーラステープとロキソニンテープの作用の違い

最初に、モーラステープとロキソニンテープの作用について比較してみます。どちらの湿布薬に含まれる成分も「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」と呼ばれるタイプに分類されるお薬になります
※カタカナ・英語が多くなるので、読みづらい方は「まとめ」をお読み下さい。

痛み止め、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とは?

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)タイプの痛み止めは、体内の「痛み、炎症、発熱」などを引き起こす物質である「プロスタグランジン」が作られるのを抑えることによって、炎症に伴う腫れや痛みをやわらげ、熱を下げる効果があります。

プラスタグランジンは、「シクロオキシゲナーゼ(COX)」とよばれる酵素によって作られるのですが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによって、効果を発揮します。

このタイプのお薬は、痛みや炎症をとるだけではなく、飲み薬では解熱剤としても使用されます。湿布薬では、痛みや炎症をとる効果が期待できます。

モーラステープ(ケトプロフェン)

モーラステープの成分は「ケトプロフェン」になります。説明のようにシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによって、結果として、炎症を引き起こすプロスタグランジンが作られるのを抑え、炎症、痛みや熱を下げる効果を発揮します。

NSAIDsの中でも、「プロピオン酸系」とよばれ、比較的副作用が少ないタイプとされています。主に外用薬として使用される成分になります。

1点、モーラステープは、関節リウマチに対する適応があります。おもに慢性期の手関節の疼痛軽減効果が認められています。

ロキソニンテープ(ロキソプロフェン)

ロキソニンテープの成分は「ロキソプロフェン」になります。飲み薬として、痛み止めや解熱剤でご存知の方も多いのではないでしょうか?
ケトプロフェンと同じ「プロピオン酸系」に分類され、比較的副作用が少なく、効き目が良いとされているため、よく使われているお薬になります。飲み薬などの内用薬から湿布などの外用薬と幅広く含まれる成分になります。

作用の違いまとめ

◆ロキソニンテープとモーラステープの成分は、同じタイプの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)になり、比較的副作用が少ないとされています。
◆ロキソニンテープとモーラステープに含まれている成分を比較してみても、特に強さの優劣はないと考えられ、本人にどちらの湿布薬が適しているのかは、個人の使用感によるものが大きいとされています。
◆モーラステープのみ、関節リウマチに対する適応があります。

モーラステープとロキソニンテープの価格の違い

モーラステープ、ロキソニンテープともに、外用薬では、ゲルやパップなど様々なタイプがあります。ここでは、テープとパップの価格について説明します。
(2016年5月時点)

モーラステープ・パップ(1枚あたり)

モーラステープ20mg 26.2円
モーラステープL40mg 40.1円
モーラスパップ30mg  21.1円
モーラスパップ60mg 33.6円
モーラスパップXR120mg 40.2円
※ケトプロフェンを主成分とするジェネリック医薬品があります。
参考)テープ20mg 12.1円 テープ40mg 16.8円 パップ30mg 9.3〜11.7円 パップ60mg 15.2〜19.3円

ロキソニンテープ・パップ(1枚あたり)

ロキソニンテープ50mg 24.7円
ロキソニンテープ100mg 37.9円
ロキソニンパップ100mg 37.9円
※ロキソプロフェンを主成分とするジェネリック医薬品があります。
参考)テープ50mg 11.9円〜14.7円 テープ100mg 18.7円〜22.7円 パップ100mg 22.7円

価格の違いまとめ

◆一概に比較はできないものの、テープにおいては、ロキソニンのほうが少し安く、パップにおいてはモーラスのほうが少し安い印象があります。そこまで大きくは変わりません。一方で、モーラスのほうがサイズの種類が豊富です。

参考)テープとパップの違い

●テープ剤
基本的には肌色で薄いタイプです。消炎鎮痛成分が含まれているため、痛みを和らげる効果があります。粘着力が強いため、はがれにくいというメリットがありますが、反面、長期で使用すると肌がかぶれてしまうこともあります。また、しっかりとくっつくので、関節部分など動くところなどに向いており、毛深い部分には向いていません。

●パップ剤
基本的には白色で少し厚みがあります。
消炎鎮痛成分が含まれているため、痛みを和らげる効果があります。湿布特有のにおいが特徴ですが、においがないものもあります。
パップ剤は、水分を含んでおり、貼った感じはひんやりとしたり、冷感や温感があるいわゆる冷湿布、温湿布などのタイプがあります。
粘着部分が肌に優しいため、かぶれなどの心配は少ない反面、はがれやすいのが特徴です。寝ている間に、剥がれてしまったりすることがあります。

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モーラステープとロキソニンテープの副作用の違い

基本的には、モーラステープとロキソニンテープともに、外用のお薬なので局所に作用し、全身に対する副作用などはほとんどありません。

主な副作用は、発疹、発赤、かゆみ、刺激感などの症状になります。かゆみなどの兆候が見られた際は、使用しないようにしましょう。汗をかきやすい時期などは、汗をしっかりふきとってから貼るようにしましょう。

ただ、ひとつ、注意すべき点として、モーラステープの副作用である「光線過敏症」があります。

モーラステープの注意点「光線過敏症」

光線過敏症とは、日光アレルギーとも呼ばれ、日光に対する過敏な免疫反応になります。普通の方であれば問題のない日光を浴びた際に、皮膚が赤くなる、水ぶくれ、かゆみを伴う皮疹などの異常な皮膚症状がおこることです。

光線過敏症の予防には、湿布を貼っている部分を衣服やサポーターなどで隠し、紫外線が当たらないように工夫することが大切です。また、紫外線の強い時期(夏場)は、紫外線の多い時間帯を避けて、外出するようにしましょう。

光線過敏症が発生するのは稀ですので、注意は必要ですが、過度に不安にならず、通常どおりにまずは使用しましょう。

モーラステープ、ロキソニンテープの市販薬は販売している?

ロキソニンテープと同じ成分であるロキソプロフェンを含むお薬とモーラステープと同じ成分であるケトプロフェンを含むお薬を市販薬として購入することが可能です。市販薬だと長期で使用する場合には、価格が高くなってしまいますが、お近くのドラッグストア・薬局等で購入することができ、緊急でお薬が欲しい場合などに大変便利です。
ここでは、代表的な市販薬をご紹介します。

ロキソニンテープと同様の成分の市販薬

●ロキソニンSテープ
販売元 第一三共ヘルスケア
要指導用医薬品
まだ発売して新しく、要指導医薬品に分類されるため、店頭で、薬剤師の情報提供を受けることが義務付けられています。テープにも2つのサイズがあり、また、パップ、ゲルタイプも販売されています。

※要指導医薬品は、第1類医薬品の中でも特にリスクが高いもので、ネットでの販売が禁じられています。そのため、薬剤師がいる薬局・ドラッグストアでの店舗でしか購入することができません。

モーラステープと同様の成分の市販薬

●オムニードケトプロフェンパップ
販売元 テイコクファルマケア
指定第二類医薬品
6枚入りと18枚入りがあります。

また、ご参考までに、ケトプロフェンを含むクリーム、ゲル、ローションも販売されています。
●エパテックAクリーム、エパテックAゲル、エパテックAローション
販売元 ゼリア新薬工業
指定第二類医薬品

おわりに

湿布薬として処方されることが多い、代表的な「モーラステープ」と「ロキソニンテープ」の作用や効果、副作用の違いなどについて参考になりましたでしょうか?

湿布薬において、効果や使用感は個人差が大きく、自分にとって合っていると思う湿布薬を使用することが重要です。夏場には特に、かぶれなどに注意が必要です。かゆみがでたり、赤くなったりした場合には、貼る時間を短くしたり、使用を一旦中止し、しばらく皮膚を休めたりするようにしてください。ひどい場合には、必ず医療機関を受診しましょう。

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