目次
ヘパリン類似物質は何に効くの?
血栓とは血液中に出来てしまう血の固まりのことで、血栓が脳の血管に詰まると脳梗塞を、心臓の血管に詰まると心筋梗塞を起こします。
一方、ヘパリン類似物質は、ヘパリンと似たような化学構造をしていますが、その用途は全く異なり、皮膚の保湿を目的に塗り薬として用いられます。ヘパリン類似物質の作用は保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用の3つに分けることができます。
①:保湿作用

皮膚は表皮(ひょうひ)、真皮(しんぴ)、皮下組織(ひかそしき)の3層から構成されており、外側の表皮はさらに5層に分かれています。ヘパリン類似物質は表皮の一番外側にある角層の水分量を増やすことで保湿効果をもたらします【1】。
実際、乾燥肌を患っている日本人高齢者7人を対象とした研究【2】では、両腕にヘパリン類似物質を塗布したところ、2週間後の皮膚水分量が増加していました。
またヘパリン類似物質は、保湿作用によって皮膚表面の外部からの異物侵入を防ぐ、バリア機能を高めることも知られています【3】【4】。
②:抗炎症作用

皮膚の表面が乾燥し、バリア機能が低下していると、アレルギー物質など外部からの刺激によって皮膚に炎症が起こりやすくなります。ヘパリン類似物質はバリア機能を高めることで、抗炎症作用をもたらします。
実際、湿疹に対するヘパリン類似物質の有効性を検討した研究データの解析で、痒み症状の緩和が報告されています【5】。また、アトピー性皮膚炎患者さん98人を対象とした研究でも、ヘパリン類似物質の抗炎症作用や痒み症状の緩和効果が報告されています【6】
③:血行促進作用

血液を固まりにくくするヘパリンは、皮膚に塗布することで毛細血管の血流を改善させる効果が知られています【7】。ヘパリン類似物質にも血液を固まりにくくさせる作用が知られており【8】、皮膚に塗布することで、血行促進作用を期待することができます。
血行促進作用はまた、皮膚の新陳代謝を高め、皮膚の傷跡や火傷跡などの治りを促す作用が期待できます。
ヘパリン類似物質が含まれた市販薬の選び方・ポイント
ポイント①:使用感を重視する

塗り薬の使用感は季節によって大きく変わると思います。汗をかきやすい夏の時期には、べたつきが少ないローションタイプをおすすめできるでしょう。
一方で、空気が乾燥しやすい秋から冬にかけては、油分の多い油性クリーム(油中水型クリーム)がおすすめできます。
また、水性クリーム(水中油型クリーム)は、べたつきが少なく、使用感と保湿効果のバランスに優れ、年間を通じて使用することができます【9】。
ポイント②:使い勝手を重視する

ヘパリン類似物質に限らず、外用薬は塗布する場所によって、使い勝手が異なります。体の広範囲に塗りたい場合では、延びがよいローションやフォーム(外用泡状スプレー)タイプをおすすめできるでしょう。
手や腕、膝など、塗布する場所が限られており、集中的なスキンケアをしたい場合にはクリームや乳液タイプをおすすめできます。特に時間がある時や入浴後のスキンケアでは、クリームタイプの市販薬を丁寧に塗布することで、高い保湿効果を得られるでしょう【9】。
また、手が届きにくい背中などにはスプレータイプの製品が便利かもしれません。
ポイント③:他の配合成分も重視する

ヘパリン類似物質には抗炎症作用があり、痒みの緩和に効果が期待できます。
一方で、かゆみ止め成分に比べると、その効果は劣ります。皮膚の乾燥に加え、かゆみが強い場合では、製品選びの際に、他の配合成分の種類と薬効を考慮すると良いでしょう。
【厳選】ヘパリン類似物質が含まれたおすすめの市販薬 9選
ポイント①:使用感を重視した市販薬 3選
使用する季節に応じて、好みの使用感が得られる製品を選ぶと良いでしょう。一般的には夏はローション、冬は油性クリームの使用感が優れているように考えます。

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こんな方に
年間を通じてスキンケアをしたい方に
なめらかな使用感で季節を選ばず使える
有効成分のへパリン類似物質による保湿作用や抗炎症作用によって、肌荒れを緩和し、皮膚を滑らかな状態へと導きます。滑らかな使用感で季節を問わず使うことができる点もポイントです。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g |
| 効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼ等にのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | --- |
| 薬のべたつき | 〇 |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 比較的伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |

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こんな方に
肌の乾燥が強い方に
油性クリームが乾燥から肌を守る
保湿効果に優れたヘパリン類似物質の油性クリーム(油中水型)です。特に空気が乾燥する冬の時期や、皮膚が強く乾燥している場所の保湿ケアにおすすめでです。また、手指や口元、頬などの部分使いに適した塗り薬です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g |
| 効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼ等にのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | --- |
| 薬のべたつき | 〇 |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 比較的伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |

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こんな方に
広範囲に塗りたい方に
べたつきが気になる方に
延びが良く、塗りやすいローションタイプ
延びが良く塗りやすいローションタイプの塗り薬です。夏など、汗をかきやすい時期や、腕や脚など広い範囲に塗る場合に適しています。さらっとした使用感なので、べたつきが気になる方にもおすすめできます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g |
| 効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼ等にのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | --- |
| 薬のべたつき | △ |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |
ポイント②:使い勝手を重視した市販薬 3選
時間に余裕がある場合やお風呂上りなどに、集中的なスキンケアをする際には乳液タイプの製品が良いでしょう。また、手が届きにくい場所に塗布する場合ではスプレータイプが便利でしょう。フォーム(外用泡状スプレー)タイプの製品は、短時間でスキンケアを行いたい方に向いています。

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こんな方に
集中的なスキンケアをしたい方に
集中的なスキンケアにおすすめ
ヘパリン類似物質を配合した乳液タイプの塗り薬です。時間に余裕がある場合や、お風呂上り、お休み前などのタイミングで、集中的なスキンケアをしたい方に適しています。無香料・無着色で小さなこどもにも使用できます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g |
| 効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼ等にのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | --- |
| 薬のべたつき | 〇 |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |

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こんな方に
手が届きにくい場所に塗布したい方に
手の届きにくい皮膚に使いやすい
ヘパリン類似物質を配合したスプレータイプの塗り薬です。手が届きにくい背中などに塗布したい場合に適しています。また、スプレーはさかさまにしても使用可能であることもポイントです。ただし、目に入らないように注意して使ってください。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g |
| 効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼ等にのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | --- |
| 薬のべたつき | △ |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 伸びにくい(スプレーをして使用する) |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |

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こんな方に
忙しいくてスキンケアに時間がとれない方に
忙しい時でも使いやすいフォームタイプ
べたつきにくく伸ばしやすい泡タイプの製品です。約3か月使用できる180gの置き型ボトルとなっており、手軽に塗布できることから、多忙な日々を過ごされている方におすすめです。また、塗布する範囲が広い場合でも、使い勝手が良いこともポイントです。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g |
| 効果・効能 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ(ただれを除く)、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く)、打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼ等にのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 10〜15円 |
| 薬のべたつき | △ |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |
ポイント③:他の配合成分を重視した市販薬 3選
痒みや炎症が強い場合には、ヘパリン類似物質に加え、ジフェンヒドラミンなどを配合した製品がおすすめです。また傷跡や火傷跡のケアには、皮膚の修復を促すアラントインなどを配合した製品がおすすめです。

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こんな方に
乾燥肌で痒みのある方に
痒みの強い乾燥肌に最適なクリーム
ヘパリン類似物質による保湿・抗炎症作用に加え、痒みを抑えるジフェンヒドラミンが配合されており、痒み強い乾燥肌におすすめです。肌が乾燥すると、痒みを起こすことも多く、特に乾燥が強くなる冬期のスキンケアに適しています。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ヘパリン類似物質 0.3%、パンテノール 1%、ジフェンヒドラミン 1%、クロタミトン 5% |
| 効果・効能 | かゆみを伴う乾燥性皮膚(老人・成人の乾皮症,小児の乾燥性皮膚) |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部に塗布してください。 |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 20〜25円 |
| 薬のべたつき | 〇 |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 比較的伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | 〇 |

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こんな方に
乾燥で肌が荒れている方に
ヒリヒリ感のある辛い乾燥肌のケアに
ヘパリン類似物質に加え、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸と、皮膚の修復を助けるアラントインを配合したローションタイプの塗り薬です。なかなか治らない乾燥肌や、乾燥で肌が荒れている方におすすめです。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ヘパリン類似物質 0.3g、グリチルリチン酸二カリウム 0.5g、アラントイン 0.2g |
| 効果・効能 | 乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、手指の荒れ、手足のひび・あかぎれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、しもやけ(ただれを除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛、きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く) |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼなどにのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 25〜30円 |
| 薬のべたつき | 〇 |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |

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こんな方に
傷跡のスキンケアがしたい方に
傷跡や火傷後に効果的なクリーム
ヘパリン類似物質に加え、傷ついた皮ふ組織の修復を助けるアラントイン、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸を配合したクリームタイプの塗り薬です。3種類の有効成分が傷あとの治りを助けます。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 成分(100g中) ヘパリン類似物質 0.3g、アラントイン 0.2g、グリチルリチン酸二カリウム 1g |
| 効果・効能 | きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手指の荒れ、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛 |
| 用法・用量 | 1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、又はガーゼなどにのばして貼る |
| 薬・サプリメント・食品のタイプ | 塗布剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 1回の使用あたりのコスト(目安) | 80円 |
| 薬のべたつき | 〇 |
| 薬の匂い | ✖ |
| 色 | 白 |
| 薬の伸び | 比較的伸ばしやすい |
| 傷口に染みるタイプ | ✖ |
【比較一覧】この記事で紹介している市販薬
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市販薬を使用するときのポイントや注意点について
使用するときのポイント・副作用はあるの?

一般的に保湿剤を皮膚に塗布した場合、その効果は4時間ほど持続し、8時間ほどで表面の保湿剤濃度が半減するといわれています【10】【11】。症状に応じて1日2〜3回を目安に塗布すると良いでしょう。
ヘパリン類似物質は、同じく保湿剤として用いられる白色ワセリンと混ぜると、保湿効果が弱まってしまいます【12】。他の塗り薬と混ぜて使用しないでください。
ヘパリン類似物質の副作用として、発疹・発赤、かゆみ、はれ、紫斑などが知られていますが、一般的に、副作用が発生することは稀です【13】。
ただし、ヘパリン類似物質は血液を固まりにくくさせる作用があるため、血液の病気(血友病、血小板減少症、紫斑病等)を治療中の方では使用できません。また、血液をサラサラにする薬を飲んでいるなど、出血をしやすい方も使用できません。
こんなときは病院へ

5〜6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談ください。
また、皮膚のかゆみや炎症が広範囲にわたる場合、アトピー性皮膚炎の診断を受けている場合では、市販薬で対応するのではなく、皮膚科など医療機関の受診をすすめます。
『ヘパリン類似物質』に関するQ&A

ヘパリン類似物質を配合した製品について良くある質問にお答えします。



ワセリンは皮膚の表面に薄い皮膜を作ることで皮膚から水分が失われるのを防ぐ一方で、ヘパリン類似物質は皮膚の水分保持能力(保水力)を高めることで保湿作用をもたらします。


ローションは、延びが良く、広範囲に効率よく塗布することができるため、塗る範囲が広い場合にはローションタイプの製品を選ぶと良いでしょう。

まとめ

優れた保湿効果に加え、抗炎症作用や血行促進作用が期待できるヘパリン類似物質は、ワセリンよりもべたつきが少なく、また豊富な製品ラインナップが特徴です。使い勝手や塗布する場所、ご自身の症状に合わせた製品選びが可能です。
ヘパリン類似物質は、一般的に副作用が出ることは稀な薬です。ただし、血液の病気を治療中の方や、血液をサラサラにする薬を飲んでいるなど、出血しやすい方では使用できません。また、5〜6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医療機関の受診をおすすめします。
参考文献
・【1】西日本皮膚科2007 年 69 巻 1 号 p. 44-50
・【2】Australas J Dermatol. 2015 Feb;56(1):36-9
・【3】Exp Dermatol. 2019 Aug;28(8):956-960.
・【4】Clin Cosmet Investig Dermatol. 2021 Dec 8;14:1839-1847.
・【5】Front Med (Lausanne). 2021 Dec 24;8:788324.
・【6】J Dermatol. 2011 Jun;38(6):531-5.
・【7】Clin Drug Investig. 2008;28(10):603-14
・【8】東京慈恵会医科大学雑誌, 76(2), 494-518, 1961
・【9】マルホ 医療関係者向けサイト ヒルドイドの剤形による使い分け
・【10】Clin Med Res. 2017 Dec;15(3-4):75-87
・【11】Indian J Dermatol. May-Jun 2016;61(3):279-87.
・【12】Yakugaku Zasshi. 2017;137(6):763-766
・【13】皮膚の科学 2017 年 16 巻 5 号 p. 366-371
※掲載内容は執筆時点での情報です。
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青島 周一 薬剤師
執筆・監修者プロフィールはこちら2004年城西大学薬学部卒。 保険薬局勤務を経て2012年より病院勤務。 NPO法人アヘッドマップ(http://aheadmap.or.jp/)共同代表。






















