目次
アトピー性皮膚炎の症状・治療法は?
アトピーに使用される漢方について
まずは、外面のバリアーの異常で、他方が体質や内面の異常と捉えて漢方薬を考えていく方法です。
外面のバリアーの異常については皮膚表面の症状から選び、内面の異常と考える場合は補気剤(ほきざい/内臓の働きをよくして自然治癒力を高める薬)を用いていきます。
アトピー性皮膚炎に効果があるとされている漢方
皮膚表面の症状に対して効果が期待できる漢方薬が用いられます。皮膚症状として、患部がジュクジュクしているのか、乾いているのか、赤みやほてりが強いのかどうか、痒みを伴うかどうかなどで選択していきます。
また、漢方薬を飲むのが大人か子どもかという点でも選択肢が変わってくる場合があります。
具体的な漢方薬としては、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、消風散(しょうふうさん)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、当帰飲子(とうきいんし)などがあります。内面から改善を目指す場合は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を用います。
こんな方、こんな悩みがある方に漢方がおすすめ
漢方薬がおすすめできるのは、抗アレルギー剤は飲んでいても、免疫抑制剤は飲みたくないという人や、症状に対してステロイド外用剤の使用で充分な効果を感じにくく、長期使用に抵抗があるような方におすすめできると考えられます。
ただし、医療機関で治療を受けている方は、漢方薬を使用したいことを相談したうえで、漢方薬をお使いになるのが良いでしょう。
処方される漢方と市販の漢方の違い
一般的に医療機関で処方をされる漢方薬は、市販の漢方薬と異なり、1日量が多くなります。市販の漢方薬では、成分量の欄に1/2量などと記載がされている場合がありますので、どの程度差があるのかを見ることもできます。
また、医療機関でしか扱っていない漢方薬もあります。その逆で市販にしかないものもありますが、アトピー性皮膚炎の方に処方される場合は、医療機関でしか扱っていないものもあり、選択肢が狭まる場合もあるので注意が必要です。
市販薬の選び方・ポイント
また、汗が痒みの原因になる場合は、汗に働く漢方薬を選ぶと良いでしょう。
ポイント①:痒みをなんとかしたい方は石膏(せっこう)・黄連(おうれん)に注目
アトピーの症状で最もつらいのが「かゆみ」です。そして、熱感などが伴うようであれば、「黄連(おうれん)」「石膏(せっこう)」が含まれるような漢方薬がおすすめできます。
これらの生薬は、熱を冷まし炎症を和らげていくような働きが期待できます。具体的には白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)、消風散(しょうふうさん)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)などが用いられます。
ただし、比較的体力のあるタイプの方向けになります。胃腸が弱いような方、下痢をしやすい方などにはおすすめしにくいといえます。
ポイント②:体質改善したい方は胃腸系を補う漢方に注目
胃腸が弱い方や、下痢をしやすい方、また小児の場合は、体力が中程度以上の漢方薬によって胃腸に負担がかかりやすくなるため、まずは脾を補う漢方薬を用いるとよいでしょう。
よく用いられるものが、脾胃(ひい/消化器系の内臓)を補い免疫を高めると期待される補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、胃腸トラブルに用いられる六君子湯(りっくんしとう)、四君子湯(しくんしとう)、下痢や吐き気などがある方に用いられる漢方薬ですが、黄連も含まれる半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などがあります。
小児には黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)や小建中湯(しょうけんちゅうとう)なども応用されます。
ポイント③:汗で痒くなる方は黄耆(おうぎ)に注目
アトピーの症状が汗によって悪化することがあります。そのため、汗を調整するような漢方薬を用いることで、症状の軽減を目指すという目的で用いられることがあります。
大人では防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)が多汗などで用いられることがあります。小児の場合は、脾胃(ひい/消化器系の内臓)を補い、汗の調整もする黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)や桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)が用いられます。
また脾だけでなく気を補う補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)も用いられることがあります。
【薬剤師が厳選】おすすめの漢方 9選
痒み対策をしたい方におすすめ 3選
痒みや赤み、ジュクジュクしているか乾いているかによっても選択肢が変わります。痒みがあって、その他の症状がどうかという点に注目して漢方薬をあげてみました。石膏や黄連というような生薬が含まれているものが中心になります。
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マツウラ 白虎加人参湯エキス〔細粒〕89
最安値 2,380円
こんな方に
患部が乾いていてかゆみとほてりが強い方に
患部が乾燥して熱感やかゆみがあるタイプに
皮膚症状に熱感やかゆみがあり、口も乾燥しているようなタイプに用いられます。粒子が細かいので、口の中に残りにくく、飲みにくい場合は溶かしたりしてのみやすくなっています。細粒で生後3ヶ月から使用が可能な製品です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | チモ 2.5g、コウベイ 4.0g、セッコウ 7.5g、ニンジン 1.5g、カンゾウ 1.0g より精製した白虎加人参湯エキス3.8g(乾燥物換算で約1.9gに相当)を含有する細粒 |
薬のタイプ | 細粒 |
効果・効能 | 体力中等度以上で、熱感と口渇が強いものの次の諸症: のどの渇き、ほてり、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ |
苦味を感じるかどうか | わずかに甘い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 3ヶ月以上(1歳未満は医師の治療を優先) |
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「クラシエ」漢方黄連解毒湯エキス顆粒
最安値 1,392円
こんな方に
患部の赤みやかゆみが強くイライラするような方に
かゆみでイライラし赤み熱感があるタイプに
患部のかゆみや赤みでイライラするようなタイプに使用されます。消炎作用、赤みや熱感を冷ます働きがあります。白虎加人参湯と並んでよく用いられます。首や頭部の痒みによく用いられます。苦みがありますが、生後3ヶ月から使用可能な製品です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | オウゴン1.5g、サンシシ1.0g、オウレン・オウバク各0.75gより抽出した黄連解毒湯エキス(1/2量)700mg |
薬のタイプ | 顆粒 |
効果・効能 | 体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症:鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎 |
苦味を感じるかどうか | わずかに甘く苦い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 3ヶ月以上(1歳未満は医師の治療を優先) |
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ツムラ漢方消風散エキス顆粒
最安値 1,608円
こんな方に
夏場にかゆみが悪化するような方に
患部は乾燥からジュクジュクしているような方に
患部は乾湿問わず、皮膚のかゆみが強い方に
かゆみを抑える働きは黄連解毒湯に次ぐといわれ、患部が湿っていても乾燥していても用いることができます。このため夏場に酷くなるアトピーによく用いられます。2歳以上で使用が可能です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | 日局ジオウ 1.5g、日局ゴマ 0.75g、日局セッコウ 1.5g、日局チモ 0.75g、日局トウキ 1.5g、日局カンゾウ 0.5g、日局ゴボウシ 1.0g、日局クジン 0.5g、日局ソウジュツ 1.0g、日局ケイガイ 0.5g、日局ボウフウ 1.0g、センタイ 0.5g、日局モクツウ 1.0gより、乾燥エキス2.0gを含有 |
薬のタイプ | 顆粒 |
効果・効能 | 体力中等度以上の人の皮膚疾患で、かゆみが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるものの次の諸症: 湿疹・皮膚炎、じんましん、水虫、あせも |
苦味を感じるかどうか | わずかに甘く苦い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 2歳以上 |
体質改善したい方におすすめ 3選
胃腸が弱いので、体質改善という本治を目的にしたいという方には次の漢方薬がおすすめできます。中医学では、胃腸の働きをサポートする「脾」を補うことで、皮膚やアレルギーを司る「肺」に繋がるという考え方からも、特に小児は症状の改善と共に「脾胃」を補うことが大切だと言われています。
この中で脾胃を補うだけでなく免疫にも良い働きをするといわれる漢方薬が、補中益気湯と十全大補湯です。
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クラシエ補中益気湯エキス錠
最安値 965円
こんな方に
寝汗をかく方に
疲労感や倦怠感がある方に
疲労や倦怠感、寝汗などがみられる方に
胃腸の働きを改善して疲労感や倦怠感を改善していく漢方薬です。免疫調整をする働きが知られているため、アトピー性皮膚炎には免疫調整を目的に応用されます。錠剤タイプは5歳以上ですが、粉のタイプでは乳幼児から使用が可能です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | ニンジン・ビャクジュツ・オウギ各2.0g、トウキ1.5g、タイソウ・サイコ・チンピ各1.0g、カンゾウ0.75g、ショウキョウ0.25g、ショウマ0.5gより抽出した補中益気湯エキス(1/2量)3200mg |
薬のタイプ | 錠剤 |
効果・効能 | 体力虚弱で、元気がなく、胃腸のはたらきが衰えて、疲れやすいものの次の諸症:虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒 |
苦味を感じるかどうか | わずかに甘い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 5歳以上 |
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ツムラ漢方小建中湯エキス顆粒
最安値 1,299円
こんな方に
胃腸が弱く寝汗のある虚弱な方に
特に夜泣きもするような子どもに
胃腸が弱い寝汗もある虚弱な子どもに
特に小児のアトピーによく用いられる漢方薬です。食の細く虚弱なタイプの脾胃(胃腸の働き)を補うことで、消化吸収を高め、気の巡りを整えて栄養をめぐらしていきます。3か月以上の乳児から使用が可能です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | 日局シャクヤク 1.5g、日局ケイヒ 1.0g、 日局タイソウ 1.0g、日局カンゾウ 0.5g、 日局ショウキョウ 0.25gより混合生薬の乾燥エキス0.9375gと日局コウイ2.5gを含有 |
薬のタイプ | 顆粒 |
効果・効能 | 体力虚弱で、疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿および多尿などを伴うものの次の諸症: 小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜泣き |
苦味を感じるかどうか | わずかに甘くて辛い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 3ヶ月以上(1歳未満は医師の治療を優先) |
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十全大補湯エキス
こんな方に
冷えがあり貧血気味で疲労感のある方に
体力がなく寝汗などがある方に
冷えや貧血気味で疲労感・ねあせがある方に
貧血や疲労感などがみられ、寝汗などがみられる小児によく用いられます。気や血を補うので、血流を改善し、全身状態をよくして、体力をつけるはたらきがあります。3ヶ月以上の乳児から使用が可能です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | ニンジン 1.25g、シャクヤク 1.5g、オウギ 1.25g、ジオウ 1.75g、ビャクジュツ 1.75g、センキュウ 1.5g、ブクリョウ 1.75g、ケイヒ 1.5g、トウキ 1.75g、カンゾウ 0.5g より製した十全大補湯エキス(1/2量)6.5g(乾燥物換算で約3.3gに相当)を含有 |
薬のタイプ | 細粒 |
効果・効能 | 体力虚弱なものの次の諸症: 病後・術後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血 |
苦味を感じるかどうか | わずかに甘い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 3ヶ月以上(1歳未満は医師の治療を優先) |
汗でかゆくなりやすい方におすすめ 3選
汗で痒くなりやすい方には「黄耆」が含まれる漢方薬がおすすめできます。汗をかきやすくむくみなどがあるような方には防已黄耆湯が、小児や汗だけでなく胃腸も弱いような方には黄耆建中湯などがおすすめできます。あせもや汗によって皮膚症状が悪化しやすい方は、桂枝加黄耆湯がよく使用されます。桂枝加黄耆湯は、体力があるタイプには用いられません。ここでご紹介する3つは比較的体力がないタイプに用いられる漢方薬になります。
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黄耆建中湯 エキス細粒76
最安値 1,810円
こんな方に
虚弱で汗をかき皮膚がただれる方に
生後3ヶ月以上から使用したい方に
疲れやすく虚弱で汗をかく・皮膚がただれる方に
小児のアトピーによく用いられます。汗によって症状が悪化しやすい方に用いられる漢方薬で、小建中湯に黄耆を加えたものです。体力がなく、虚弱体質で疲れやすい人の汗が出やすい、皮膚がただれるなどの症状に用いられます。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | ケイヒ 2.0g、シャクヤク 3.0g、ショウキョウ 0.5g、カンゾウ 1.0g、タイソウ 2.0g、オウギ 2.0gより製した黄耆建中湯エキス3.4g(乾燥物換算で約1.7gに相当)を含有 |
薬のタイプ | 細粒 |
効果・効能 | 体力虚弱で、疲労しやすいものの次の諸症: 虚弱体質、病後の衰弱、ねあせ、湿疹・皮膚炎、皮膚のただれ、腹痛、冷え症 |
苦味を感じるかどうか | 苦くて甘い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 3ヶ月以上(1歳未満は医師の治療を優先) |
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ツムラ 防已黄耆湯エキス顆粒
最安値 1,649円
こんな方に
多汗で肥満ぎみの方に
疲れやすく下半身がむくむ方に
むくみがあり、よく汗をかく方に
疲れやすく、汗でアトピーの症状が悪化するような方に用いられます。むくみで膝関節などが痛む方にも用いられます。水の代謝を良くして、余分な水分の排出を尿で促します。2歳以上から使用が可能です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | 日局オウギ 2.5g、日局ボウイ 2.5g、日局ソウジュツ 1.5g、日局タイソウ 1.5g、日局カンゾウ 0.75g、日局ショウキョウ 0.5g |
薬のタイプ | 顆粒 |
効果・効能 | 体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの次の諸症: 肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり) |
苦味を感じるかどうか | 甘い |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 2歳以上 |
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こんな方に
湿性の症状が悪化する方に
汗で症状が悪化しやすい方に
汗で皮膚症状が悪化しやすい汗をかく方に
小児のアトピーによく用いられます。汗によりジュクジュクがひどくなったり、汗疹があるような方に適しています。特に夏場に汗によって化膿性や湿性の湿疹を繰り返すような方に用いられます。生後3ヶ月以上から使用可能です。
分類 | 第2類医薬品 |
有効成分・含有量 | ケイヒ 3.2g、シャクヤク 3.2g、タイソウ 3.2g、ショウキョウ 0.8g、カンゾウ 1.6g、オウギ 2.4gより抽出したエキス散3.3gを含有 |
薬のタイプ | 細粒 |
効果・効能 | 体力虚弱なものの次の諸症:湿疹・皮膚炎、あせも、ねあせ |
苦味を感じるかどうか | 特異な味 |
妊娠中・授乳中の使用 | 妊婦要相談、授乳婦可能 |
使用が可能な年齢 | 3ヶ月以上(1歳未満は医師の治療を優先) |
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使用するタイミング・ポイント
医療機関を受診していて薬を処方されている人は、新たな薬が開始される際は、市販薬を同時に始めるのは避ける方が良いでしょう。
同じ薬による治療が続いている場合に追加するのが、一番お勧めできるタイミングになります。また医療機関にかかられていない方でセルフメディケーションを考えている方にもおすすめできます。
使用するときの注意点
もし小包装のものがあれば、万が一体に合わないと思った際にも、無駄になる量が少ないです。
また市販薬を用いる場合は、1ヶ月など期間を決めて使用して改善が見られない場合は皮膚科・小児科などを受診する方が良いでしょう。
副作用はある?
副作用はあります。体質に合っていないものであれば、胃腸への負担や、倦怠感などで現れることもあります。
また、胃痛や吐き気、下痢や倦怠感などが漢方薬を飲んだ後に現れて、中止により改善した場合は合わない反応だった可能性が考えられます。
漢方の場合、含まれる生薬のどれかが合わなかった可能性もあるため、必ずお薬手帳などに記載し医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。
妊娠中・授乳中でも使用できる?
妊娠中は時期により特に注意が必要になります。中期までは基本的に薬の使用は最低限にする必要があります。
また、妊娠中は思わぬトラブルを防ぐためにも産婦人科医と相談の上使用することが望ましいです。授乳中も同様でかかりつけ医や薬剤師に相談する必要があります。
漢方薬の中には「大黄」など授乳中には禁忌とされている生薬もあります。含まれる製品をお使いになる場合は、使用中は授乳を避けるようにしましょう。
使用に注意が必要な人・NGな人は?
配合されている生薬によって、使用に注意する必要がある人がいます。NGな人については、各添付文書に記載があるので確認をすると良いでしょう。
注意が必要な人については、例えば「甘草」は、肝機能の薬や、利尿剤を飲んでいたりする場合は副作用が出やすくなる可能性もあり注意が必要です。
「麻黄」については甲状腺疾患の治療を受けている人には注意が必要と言われています。「大黄」「芒硝」などの下剤については、他の下剤を飲んでいる人は併用を避ける方が良いでしょう。
『アトピー 漢方』に関するQ&A
アトピーに漢方を使用する場合について、よくある質問をまとめています。
小児の場合は、「脾胃」を補う漢方薬を用いることが多いようですが、添付文書に小児用量が記載されていて、使用可能な年齢以上であれば漢方薬を使用することが可能です。漢方を扱う小児科では様々な漢方を用います。
もう1つは、体質改善により血流や解毒作用が高まり一時的に症状が変化したケースです。長年患っていれば、体質改善には時間がかかるということも覚えておきましょう。
また、先に水を含んで、水の中に落とす様に漢方薬を口に含んでからお飲みいただくと味を感じにくくなります。加えて、ココアやヨーグルトなどに混ぜていただくことも可能です。
次の服用時間まで1日3回の場合は4時間、1日2回の場合は6時間以上あけるようにしましょう。生活リズムに合わせ、例えば起床時と夕方、寝る前などの時間で決めて飲むことも忘れにくいのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたか。実はアトピーにはこの漢方、というものはないと言われており、今まで挙げた「皮膚症状」「胃腸機能」「汗」以外にも、こころ(気)に対する漢方でストレスの軽減からアプローチすることもあります。
比較的用いられる傾向のある漢方薬をご紹介しております。漢方薬を上手に使って、少しでも日常を過ごしやすくなれば幸いです。
※掲載内容は執筆時点での情報です。